名店の仕事を継ぐ、将来有望な日本料理店!谷町四丁目「藤市」

藤市暖簾

こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。

今回ご紹介する「藤市」は、大阪の名店「梅市」で修行されたご主人が2024年に独立して開いた日本料理店です。

「梅市」と言えば、御年77歳の大阪料理界の重鎮・奥田大将が「生成り料理」の概念に基づき、食材の魅力を引き立て、秀逸な出汁を引くことを徹頭徹尾考えてこられた名店。

その系譜を継ぐ「藤市」加藤大将の料理は一言で述べて、期待以上。

感銘を覚えました。

椀:鮑と鮑真薯
すしログ
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今は食べログ3.11程で注目されていませんが、将来的に必ずアワードやミシュランなどを獲得すると確信します!

食材の引き立て方が素晴らしく、洗練されていながら確かな個性を表現されているので!

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谷町四丁目「藤市」の魅力とは?

藤市外観

「藤市」は、2024年に谷町四丁目エリアにオープンした日本料理店です。

大将である加藤達也さんは前述のとおり「梅市」で10年間修行を積んだ生粋の板前です。

訪問してお話を伺ったところ、実直な性格で謙虚さも持ち合わせる好漢でした。

その実直さはお料理に表れています。

伊勢海老、冬瓜、胡麻出汁

奥田大将の「生成り料理」を踏まえて、ご自身の感性を採り入れたお料理は伝統を一歩先に進める事に成功しています。

現代的な方向性で味も見た目もまとめつつ、味わいは硬派そのもの。

過剰に手をかけず、食材を足し算しすぎること無く、一口で強い印象を与えてくれるお料理です。

昨今、日本料理は食材の足し算や、油脂、甘味、塩味のアンバランスな塩梅が横行しています。

いわゆる「予約困難店」に訪問すると個人的には全く理解できない味に遭遇することもあります。

基本的な仕事や構成がお座なりなのに、炭水化物ラッシュで満腹にする現代のトレンドも個人的には苦手です(まずご飯を美味しく炊くことが先決)。

しかし、奥田大将は意識的に過剰な味付けや演出を排除し、お食事もご飯の美味しさを伝えてくれる調味と調理。

静かに感動を高め、良き食後感へと導いてくれる日本料理は、今の時代に極めて貴重と言えるでしょう。

先付:葛素麺

店内はカウンター8席のみの端正で清潔感あるしつらえ。

ご主人の柔らかで自然体の雰囲気の甲斐もあり、初めて訪問する一人客であってもリラックスして食事を楽しめます。


また、日本酒のご提案も良く、食材の香りを邪魔しない香りと味の選択をされているのが好印象でした。

料理のリズムに合わせて甘味のコントロールを細やかに変えて提供してくれる点において、確かな嗅覚と味覚を持つ板前さんだと実感した次第です。

「藤市」でいただいた内容

それでは、実際にいただいた内容をご紹介します。

おまかせコースは22,000円(税込)。

コースの内容と技術、現在の日本料理の相場を考えると良心的な設定です。

2026年夏に訪問した際の内容

2026年夏に訪問した際にいただいた内容です。

お酒01

先付:葛素麺

先付:葛素麺

鮎の中骨で引いた出汁で仕立てた葛素麺。もっちもちの食感にコリっとした歯応えが混在し、小麦粉の麺とは全く異なる上品な香りが広がる。鮎を初手でいただけるのが嬉しいだけでなく、麺自体の食感が楽しく、二重のサプライズがある先付けだ。出汁は清涼感がありつつ旨味がじんわりと染み渡り、心が洗われるようである。

八寸

八寸

鮎ざく(昆布〆とキュウリ)、鱧の子の玉締め、鰻の有馬煮、枝豆の茶巾絞り。

鮎

鮎はねっちりとした食感でありながら瑞々しさもしっかり保持しており、昆布の旨味と脂が穏やかに調和。塩気や酸味は抑制されていて繊細な仕立てだ。

鱧の子の玉締めは鱧の卵の食感と玉子のまろやかなコクが魅力的な組み合わせ。茶巾絞りは枝豆の香りがたっぷりで、甘味を楽しませてくれる。有馬煮はホロホロで鰻の香りを穏やかな甘味とともに堪能させてくれる。

冩樂

椀:鮑と鮑真薯

椀:鮑と鮑真薯

椀種は鮑の真薯と鮑、椀妻は間引きオクラ、吸い口はミョウガ。いやはや、素晴らしい出汁だ。鰹の香りがあくまでも上品に広がり、昆布のまろやかな旨味が香りを立たせずに調和している。塩気はギリギリのラインで決まっていて、引き算の美学を感じる。「梅市」譲りの出汁へのこだわりが如実に表れた一品。

造り:鱧、けんいか、ヨコワの藁炙り

造り:鱧、けんいか、ヨコワの藁炙り

鱧、けんいか、ヨコワの藁炙りにオカヒジキを添えた三種盛り。

調味料

鱧は生で提供され、脂を楽しませつつ食感もみっちりとしていて面白い。生ながら癖は皆無で、肉厚で余韻はクリア、ゼラチン質をたっぷりと感じられる。

けんいか(剣先烏賊)はねっちりとした甘味が印象的で、海苔の佃煮と合わせると酒肴にぴったりだ。

ヨコワ(本鮪の若魚)のはらんぼうは皮目の水分を飛ばし、燻製のような仕立て。脂がたっぷりだが酸味も感じさせ、スモーキーなフレイバーと相まって軽やかにまとめている。

伊勢海老、冬瓜、胡麻出汁

伊勢海老、冬瓜、胡麻出汁

胡麻は店であたったもの故に香ばしい。伊勢海老はぷりっぷりの食感とともに強烈な甘味と旨味が押し寄せる。胡麻は濃密な香りながら出汁によるスッキリ感もあり、重たくない。コースを通じて徐々に上げていく構成の中で、ここでギアが一段上がる印象。冬瓜も腕が立つ和食のお店で食べるべき食材だ…としみじみ実感する一品だ。

勝駒

高津川産鮎の塩焼き

高津川産鮎の塩焼き

白ずいきを添えて。海苔のような香りが漂い、肝のコクもたっぷりと楽しめる。身はホクホクで甘い。振り塩の量は現代的で、鮎の味をダイレクトに楽しませてくれる。前ヒレをより焼き込むと一体感がさらにアップしそうだと感じたが、全体の仕上がりは上々だ。白ずいきは出汁主体で酸味を抑制している仕立てが好印象で、シャキシャキとした食感が良い口直しになる。

天麩羅:鱚の唐墨はさみ揚げ、京都の賀茂茄子、万願寺唐辛子

天麩羅:京都の賀茂茄子と万願寺、キスの唐墨はさみ揚げ

付け合わせの調味料は塩と赤味噌。「料理屋さんとしての天麩羅」にしっかりと向き合っていることがひと目見て伝わるだろう。鱚はジューシィでホロホロとほどけ、自家製唐墨が調味料として寄り添う塩梅が見事。万願寺は衣がサクサクで香ばしく、ホロ苦さが爽快。賀茂茄子は一番最初に油に投入してトロトロに仕上げており、瑞々しさが際立つ。赤味噌のほんのりとした甘味の調整にも手を抜かず、茄子に合う。

お食事:トウモロコシご飯と鮎のうるか煮

お食事:トウモロコシご飯と鮎のうるか煮

トウモロコシご飯は出汁も塩気も用いていないところに良い意味で驚かされた。トウモロコシ本来の甘味と香りだけで炊き上げるという潔さ。この点ひとつ取っても、昨今の和食店にはない覚悟とセンスの違いを実感する。鮎のうるか煮をご飯のお供として合わせるのも粋な計らいだ。

香の物

香の物もお食事とのバランスが取れている。

水菓子:水羊羹

水菓子:水羊羹

きめ細かい水羊羹。最後に甘味をしっかりと効かせて満足感を高めるフィニッシュ。コース全体の構成の妙を感じさせる締めくくりだ。

「藤市」のお店情報と予約方法

WEB予約については、食べログ経由で可能です。

まだ知名度がこれからのお店なので、予約は比較的取りやすい状況です。

藤市(食べログのリンク)

店名:藤市(ふじいち)

予算の目安:おまかせコース22,000円〜

最寄駅:谷町四丁目駅から500m

TEL:06-4792-8801

住所:大阪府大阪市中央区南新町2-3-9 アーバネックス南新町 1F

営業時間:17:30〜22:00

定休日:不定休

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料理の味は心が作ると実感する、すしログ(@sushilog01)でした。

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