大阪で訪問すべき、季節を愛でる日本料理!福島「楽心」

楽心01

こんにちは、関西に行くと和食を食べたくなる、すしログ(@sushilog01)です。

『ゴ・エ・ミヨ』で知って以来、長らく課題店となっていた大阪の「楽心」さん。

日本料理にとっての端境期にはなりますが、3月中旬に機会を作って訪問しました。

結果的として、自身の琴線に触れる王道をゆく日本料理でした。

造り:鰹
すしログ
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高級食材の派手な足し算、塩味と油脂を中心にした濃い味、炭水化物ラッシュに頼るコース設計など、自身が不得意とする要素は皆無で、非常に好印象でした。 

季節感の表現が美しくとも過剰ではなく、今の時代に貴重な日本料理店です。

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福島「楽心」の魅力とは?

楽心02

ご主人である片山 心太郎大将は2013年4月にお店をオープンされて、2025年3月に現在の場所に移転されました。

「楽心」さんは繁華街ではなく、福島の路地にあります。

ドアオープンの前から、店先に炭を熾す香りが漂い、日本らしさを感じながら食欲が高まりました。

先付:練りたての胡麻豆腐

お料理をいただいて感じたお店の魅力は以下のとおりです。

  • 食材の取り合わせに妙があり、季節感の表現が素晴らしい
  • わかりやすい高級食材や油脂に頼らない方向性が粋
  • 調味も洗練されていて、出汁や塩味といった日本料理の生命線である味覚がコントロールされている

時代のトレンドからすると「渋い」方向性になりますが、日本料理の存在価値としては「本質」を志向する方向性のお料理です。

それでいてモダンな印象を受けるのは、調味と取り合わせ、粋な盛り合わせの賜物でしょう。

食材コストが限られるお昼のコースでも十分に楽しませていただき、片山大将のセンスと技術を実感した次第です。

椀:蛤の真薯

なお、片山大将は江戸前鮨が大好きで、東京に行くときは高確率で鮨店を選ぶそうです。

しかも古典的な方向性の鮨が好きで、さらに僕が愛する「鮨みずかみ」の水上親方と面識がある同級生!

お料理だけでなく、鮨の方向性的にも琴線に触れました。

僕と同じ嗜好の方であれば確実にヒットすると思います。

「楽心」のコースの詳細

それでは、実際にいただいた内容を紹介します。

2026年3月中旬の訪問時にいただいた御料理

2026年3月中旬、啓蟄の候にいただいたお料理です。

お酒01

一杯目のお酒は勝駒。

お酒02

低温でマスカット、青メロンがじんわりと漂う。甘味が上品で、酸味も上品、コクを与える苦味と調和。余韻にアルコールのキレがありつつ同時に余韻もある。これは良い大吟醸。日本料理の最初の一杯目に最適な選択である。勝駒は入手困難酒だが昔から使っているので仕入れられるそうだ。

先付:練りたての胡麻豆腐

先付:練りたての胡麻豆腐

海胆は北海道産で、サッと蒸している点が日本料理の仕事。付け合わせは菜の花、豆乳に出汁醤油を使用。胡麻豆腐はねっちり、むっちりしつつ、きめ細かいテクスチャー。甘味が広がり、香りも楽しませながら上品な後味の胡麻豆腐だ。豆乳、醤油の出汁ならびに塩味の塩梅もバッチリだ!豆乳の香りも極めて上品。蒸した海胆は粒感が出て穏やかなアクセントになる。山葵は「静岡産で、日本一の生産者さんのもの」とのことなので、御殿場の勝又さんの山葵だろうか。

八寸

八寸01

八寸02

実に可愛らしい器。

八寸03

左はちらし寿司で、穴子の酒粕漬け焼きと長崎県産鮪の漬け。

右は桜のチップで燻製したホタルイカ、車海老と白身の三色玉子、青ゼンマイと揚げの信田巻き、鶏の胸肉の磯辺焼き。

八寸04

ホタルイカはしっとりした食感で、薫香もいき過ぎておらず上品。三色玉子は甘味と食感のグラデーションが魅力。青ゼンマイは春らしくて実に嬉しい。これも出汁の塩味が良い。鶏肉は繊維がホロホロとほどけ、塩気やや強めに効いていて酒肴的。

八寸05

穴子は日本酒を掛けながらじっくり焼いているようだ。香ばしくて味わい深く、非常に良い仕事。穴子好きな自分の琴線に触れた。鮪は湯霜漬けにしている!片山大将が江戸前鮨好きであることが分かる。酢飯には山葵の茎を混ぜている。米粒はもっちりしていて、酸味も甘味も上品に用いている。金胡麻の香りが良い。

お酒03

二杯目のお酒は雪月花。純米大吟醸で、カプロン酸エチル高生産系の酵母を使用している。鰹の漬けタタキには良いタイミング。

椀:蛤の真薯

椀:蛤の真薯

椀種は蛤の真薯で、出汁巻き玉子、吸い口の白葱は菱形に切り鞠麩と合わせてひな祭りを表現し、椀妻は壬生菜。吸い地は鰹節に鮪節、そして真昆布かな。まろやかな甘味が広がり、塩味は秀逸と言える塩梅。旨味を引き立て味を損ねないギリギリのところで止めている。蛤の真薯は白身魚の甘味と旨味を感じた後に、姿の蛤が現れる。蛤に頼り切っていない点が粋だ。

造り:鰹

造り:鰹

水仙の透かし向付椀が嬉しい。鰹を新玉ねぎ醤油に漬けたタタキ。付け合わせは、行者ニンニクの素揚げ、コゴミ。浅葱ポン酢。酸味のある時期らしい鰹だ。行者ニンニクは嬉しい出会い。香りが上品にパンチを加えて引き立てる。コゴミは半切りに!ポン酢の酸味や塩味、旨味の塩梅も良い。

炊き合わせ:若竹

炊き合わせ:若竹

鹿児島産の筍、福井産の若芽を使用した、若竹の炊き合わせ。蕾菜の二身揚げ、筍は香りと時期らしいホロ苦さが爽やか。若芽はnoma(今聞くと少し切ないが…)も使用するスーパー海女さんが採ったものだそう。とろりとしつつシャッキリ、コリコリ。良き食感。蕾菜の苦味と二身揚げの甘味や香りが好対照で魅力。甘味を付けつつ後味は軽やかで、コースの局面的に甘味を強める必然性を感じる調理である。

お食事

お食事01

しらす、壬生菜漬け、青芯大根のおろしの混ぜご飯。これは素晴らしい。

お食事02
お食事03

大根の清涼感ある香りが心地良い。壬生菜のシャキシャキした食感、しらすの香ばしさと旨味が上品に広がり、実に美味しい。

香の物

キュウリは麹漬けか?甘味がありつつ山葵のピリ辛さがアクセントになる。右はすぐきかな?

留椀は油煮した新玉ねぎの甘味がたっぷりと滲んでいる。強めのコハク酸を感じたので、出汁は貝かな?と思い退店後に外でお伺いしたところ蜆との談であった。旨味を活かしつつ蜆の香りは立てておらず素晴らしい貝出汁の使い方だ。

水菓子

水菓子

最中は2種類別々の味。白餡と黒豆に、木ノ芽餡と白玉団子。皮は香ばしくてサクサクと細やかな食感。黒豆は大粒。白玉団子はもっちもちで魅力的な食感。木ノ芽の爽やかな香りが広がる。

炭火

コースの途中に炭火が登場した時は何を焼くのだろう?と思ったが、まさか最中の皮とは!

「楽心」のお店情報と予約方法

「楽心」さんについては、一休経由でWEB予約が可能です。


楽心(食べログのリンク)

店名:楽心(らくしん)

予算の目安:昼コース13,200円+サ10%、夜のおまかせコース36,300円+サ10% ※お昼は現金のみ

最寄駅:福島駅から100m

TEL:06-6451-2323

住所:大阪府大阪市福島区福島1-6-27

営業時間:12:00~、18:00~

定休日:不定休


会席料理は関西だ…!と実感する、すしログ(@sushilog01)でした。

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