すしログ No. 141 小笹寿し@下北沢

昨年11月下旬に訪問した粋な鮨店。

予約不可、お好みのみと言う鮨好きとしてはグッと来るスタイルのお店で、記憶に残る味わいでしたので、この度、季節を変えて再訪しました。

気合を入れて平日の16時半に伺いましたが、既に先客2名。

その後も続々と訪問され、開店17時の段階でカウンターは満席。

しかも、他は全員常連さん。

前回は17時でもカウンターに空きがありましたが、日によって違う模様。

なので、訪問される場合は、16時半頃に伺うか、18時半〜19時頃に下北沢駅から電話確認するのが確度が高いかと思います。

 

たくさんある種札を眺め、迷いながら13貫を頂きました。

なお、この度はほぼ全て1枚撮りなので、クオリティにブレがあり恐縮です。

f:id:edomae-sushi:20160410213435j:plain

真鯛

前回も印象的な旨味だったが、やはり素晴らしく濃厚な旨味。

肉厚な切り付けで歯応えもしっかりしているのに、歯切れやシャリとの一体感は高い。

コク、余韻も申し分なく、正直なところ他の高級店で頂くよりも数段旨いです(キッパリ)。

f:id:edomae-sushi:20160410213439j:plain

これもまた鮮烈な旨味だが、鯛よりもあっさり、キリッとしている。

こうして、お好みで白身魚の旨味や香りの違いを楽しめるお店は素晴らしい。

f:id:edomae-sushi:20160410213437j:plain

潮汁

前回は縞鯵を用いておられたが、この度は真鯛。やはり旨い潮汁。

f:id:edomae-sushi:20160410213436j:plain

針魚

素晴らしい〆加減。

旨味を凝縮しており、ぷりっとした身を噛みしめると香りと甘みが充満する。

f:id:edomae-sushi:20160410213425j:plain

肉厚で旨味がしっかりとある鯵。

葱と生姜を叩いたこちら発祥の付け合せ調味料が鯵の輪郭を強調。 

f:id:edomae-sushi:20160410213434j:plain

小鰭

心なし前回よりもソフトな〆具合に感じ、身を噛みしめるとじゅわっと旨味が滲む。

身には酢を浸透させており、清々しい味わい。

f:id:edomae-sushi:20160410213428j:plain

女房を質に入れても食いたい初鰹。

爽やかな酸味はこの時期の鰹特有。

江戸ッ子の見栄は正直分かりませんが、戻り鰹とは異なる魅力があるのは確か。 

f:id:edomae-sushi:20160410213423j:plain

トリ貝

小さめだが甘みと香りは十分ある。

良い目利きで仕入れておられるのが分かる。 

f:id:edomae-sushi:20160410213424j:plain

ミル貝

芳醇な甘みが印象深く、特有の香りもクドくない。

f:id:edomae-sushi:20160410213426j:plain

海老

クラシカルな鮨店では珍しい茹で上げ。

前回同様に肉厚な車海老を使用されており、満足度が高い。

f:id:edomae-sushi:20160410213427j:plain

頂いた後に供される炙った海老の頭は日本酒に合う。 

f:id:edomae-sushi:20160410213433j:plain

小柱軍艦

噛みしめて、びっくり!

なんと三ツ葉を挟んでおり、爽快爽快。

サッと湯をくぐらせている三ツ葉なので食感も問題無く合致。

f:id:edomae-sushi:20160410213438j:plain

蛤は「煮蛤」と言われるがこれは通称で、

実は煮た後に漬け汁で寝かす「漬け込み」が正しい。

最初の火入れと漬け汁の塩梅、煮ツメの旨味で味が決まるが、こちらはバランスが取れており腑に落ちる味わいの蛤。

f:id:edomae-sushi:20160410213432j:plain

煮烏賊

硬過ぎず柔らか過ぎず、安定感のある火入れ。

煮烏賊も出すお店が少なくなっているが、古典的な仕事して楽しんで欲しい。

f:id:edomae-sushi:20160410213431j:plain

穴子

こちらの穴子は、美味い。

小ぶりな穴子(メソっ子)なのに旨味をしっかりと立たせており、これぞ仕事!

柔らかに煮た穴子を強めに炙っているところが魅力的。

紛れも無くここでしか頂けない穴子だと思う。

前回は煮ツメの量が多く味が濃く感じたが、今回は丁度良い塩梅で、同行者ともども笑顔になった。

f:id:edomae-sushi:20160410213429j:plain

干瓢巻き

これもオススメです。

f:id:edomae-sushi:20160410213430j:plain

玉子

媚びるところの無い実直な味わいで、やはり〆に頂きたくなる。

 

以上に加えてお酒も飲んで12,000円を切ってきます。

タネのクオリティ、仕事の精度、CPを考慮すると、やはり稀有なお店です。

鮨好きのために残された数少ない楽園と言えるでしょう。

やっぱり、ふらりと伺えてお好みで美味しい鮨を頂けるのは幸せだなァ…

 

店名:小笹寿し(こざさずし)

シャリの特徴:米酢のみでオーソドックス。酸味を立たせ、ほのかな甘みがある。

予算の目安:10,000円~15,000円

最寄駅:下北沢駅から650m

TEL:03-3413-0488

住所:東京都世田谷区代沢3-7-10

営業時間:月〜土17:00~21:00、日祝日12:00~ ※何れにせよタネ切れまで

定休日:水曜

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA