こちらは人形町にあって【どら焼き】で名を馳せるお店です。
1861年(文久元年)に創業され、江戸時代は武家に愛され、明治・大正期は花柳界に愛されてきたと言う、由緒ある老舗です。
どら焼きは1913年(大正2年)創業のうさぎやさんによって編み出されたとされますが、清寿軒さんのどら焼きはまた異なる魅力を構築しております。
個人的に、王道をゆく味わいのどら焼きだと、都内屈指の美味しさだと考えます。
「東京三大どら焼き」はうさぎやさん、亀十さん、草月さんとなり、3軒の内2軒が「王道系」のどら焼きではなく「個性派」となりますので、「王道系」に限ればこちらは三大に入る味わいだと思います。
中々頂けなかった理由は、営業日と品切れの早さ。
土曜、日曜、祝日がお休みなので平日しか狙う事が出来ず、早い時間帯に売り切れる事が一般的なので、
平日の午前に狙うのが正解です(※移転前の情報となります)。
※上記の写真は旧店舗となり、新店舗の外観は下記の通りです
こちらは餡作り、焼き上げを完全に手で行っているところがポイント。
豆を潰さないよう4~5時間かけて、ゆっくりと小豆を煮込むそうです。
そして、お店で丁寧に焼いている事が分かる、匂い。
お店の外にも香ばしい匂いが漂い、お店に入るとぶわっと匂いが包んでくれます。
移転前は前述の通り平日のみの営業で売り切れ御免だったため、入手ハードルが高いお店でした。
しかし、移転された後は土曜日の午前も営業されるようになり、少しハードルが下がった模様。
ただ、基本的には平日も午前中で売り切れる事が一般的なので、可能であれば予約訪問が望ましいでしょう。
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清寿軒さんのどらやき
こちらのどら焼きは形状別に2種類あります。
皮を半分に折り曲げて餡を包んだような【小判】と、ベーシックな形の【大判】となります。
敢え無く【小判】は売り切れていたので、【大判】と【栗まんじゅう】を頂きました(初回)。
大判
お店に漂う香りと同様に生地は香ばしく、(どら焼きとしては)甘みが控え目なところがポイント。
また、食感も一見するとみっちりしているいるが、比較的軽やか。
餡はしっかりと風味があり、これも甘みが控え目です。
皮の甘みと餡の甘みを足す事で、満足出来る甘みに仕上げております。
総合的に、濃厚だけど味わいと口溶け共に良質などら焼きだと感じました。
栗まんじゅう
栗がゴロゴロと入っており、餡はサラッとしたこし餡。
パイっぽい薄皮が食感にアクセントを与えつつ、控え目に脇役に徹している感じがいじらしい。
「餡を食べる和菓子」と言う印象の御菓子です。
小判
再訪して頂くことが出来ました!
やはり、生地の力強い香りが素晴らしい。
紙袋を開ける前から鞄に香りが満ちており、至福の香り。
そして、【大判】は普通のどら焼きですが、【小判】は餡を食べる為のどら焼き。
ビジュアルインパクトが半端なく、重量もヘヴィ級。
しかし、餡が秀逸なので、嫌味が無い。
小豆は粒感を残しつつ、決して固くなく、甘みも程良い。
強い味なのに違和感が無いのは素晴らしい。
餡を支える生地の完成度の高さを実感します。
清寿軒さんのお店の情報
店名:清寿軒(せいじゅけん)
予算の目安:大判どら焼き220円、小判どら焼き200円、栗まんじゅう220円
最寄駅:人形町駅から350m
TEL:03-3661-0940
住所:東京都中央区日本橋堀留町1-6-1→中央区日本橋堀留町1-4-16
営業時間:月〜金9:00~17:00、土9:00~12:00 ※売り切れ仕舞いなので要注意
定休日:土曜午後、日曜、祝日