こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
本記事は「旬の魚」をご紹介する「旬魚の世界シリーズ」です。
当シリーズでは、旬の魚の魅力を鮨ブロガーならではな目線で解説していきます。
今回は「アナゴ(穴子)」についてご紹介します。
すしログ
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アナゴ(穴子)の基本情報と旬は?
標準和名:マアナゴ(真穴子)
通称・別称:関東では「ハカリメ(秤目)」と言う古い名がある。35cm以下を「メソ」、稚魚を「ノレソレ」と呼ぶ
英語名:Conger eel
旬:6月下旬~7月が最盛期で、9月頃まで
※対馬産は晩秋〜冬でも脂が乗る
アナゴ(穴子)についてのすしログ的コメント
実は、魚の多くは年に2回旬があったり、産地によって異なったりしますが、穴子は西も東も梅雨から夏が旬です!
名産地は関東だと羽田、小柴、関西だと明石、堺、瀬戸内などがありますが、その全てについて6〜7月がピークだと思います。
対馬だけは冬でも脂の乗りが圧倒的で、「黄金穴子」として重宝されております。
「黄金穴子」でなくても、冬場の鮨店では対馬の穴子が大活躍。
対馬の穴子も実は冬よりも秋の方が美味とされていますが、冬の対馬は鮨店の救世主と言えるでしょう。
…ただ、個人的には矢張り旬の江戸前もしくは瀬戸内の穴子が最高だと思います。
脂や旨味に加えて香りが素晴らしく、野趣を感じさせるその香りこそが穴子の魅力。
そして、強い風味の穴子に濃厚な味わいの煮ツメを合わせると胃袋を揺さぶる味わいです。
アナゴ(穴子)の鮨における仕事(調理法)
アナゴ(穴子)の鮨における仕事(調理法)は以下の通りです。
- 適切にさばき、ヌルを落とす
- 煮る
- 炙る
骨の処理と表皮にまとう泥臭さを落とす事が、そもそもの前提で味を分けます。どんなに美味しくても、骨が当たりすぎると勿体無い。江戸前の仕事は「煮穴子」となり、柔らかさと繊維質の食感のバランスこそ職人の腕の見せどころだと思います。そして、提供前にどんな熱源を用いて、どのように炙っているかが味わいに差をつけます。
個人的に炭火を用い、笹を敷いて炙る方法が効果的に熱を加え、香りも付加する事が出来るように思います。もちろん、瀬戸内の焼き穴子のように炭火で直接炙る方法も魅力的です。
食べる時はここに注目!
鮨で穴子を食べる時に注目するポイントはこちら!
- 身の食感
- 香り
- 旨味
- 煮ツメの味わい
とろけるような柔らかさを感じさせるか、穴子らしい食感を程よく感じさせるか、職人さんによって好みが分かれます。個人的には柔らかすぎない方が好みですが、食感だけでなく、香りと煮ツメの味わいを含めて総合的に味わうのが穴子の楽しみ方だと思います。
煮ツメはサッパリ味のものが多くなっておりますが、矢張り濃厚な旨味を持った黒い煮ツメこそが最高の味わい。穴子の美味しさを増幅させてくれるのではないでしょうか。
また、好みを分けるポイントになりますが、個人的に穴子には野趣を感じさせる香りがあって欲しいと思います。対馬産でも香りが強いものに出会い嬉しくなる事がありますが、確率論で言うと江戸前もしくは瀬戸内のものが香りにおいては上を行きます。
トロトロとろけるような食感と脂が乗った穴子が好まれる傾向にありますが、是非とも穴子は香りと煮ツメにも着目して賞味頂ければと思います!
【プライドフィッシュ登録県】(カッコ内は旬)
神奈川県(6~9月)、宮城県(6~8月)、大阪(4~6月)
掲載した写真のお店
おまけ〜鮨以外の穴子料理まとめ〜
・江戸前穴子の天麩羅が絶品な、なかがわ(東京都)
・穴子鮨専門の乃池(東京都)
・絶品!穴子の踊り焼き、牧野(東京都)
・完成度の高い穴子懐石、一空(東京都)
・明石の老舗による穴子棒寿司、菊水鮓(兵庫県)
・宮島の穴子めしの名店、ふじたや(広島県)
・穴子めしのもう一つの名店、うえの(広島県)
・【ひつむし】が名物のたこつぼ(広島県)
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