こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
本記事は「旬の魚」をご紹介する「旬魚の世界シリーズ」です。
当シリーズでは、旬の魚の魅力を鮨ブロガーならではな目線で解説していきます。
今回は「ノレソレ」についてご紹介します。
すしログ
楽しんで頂ければ幸いです。
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ノレソレの基本情報と旬は?
標準和名:ノレソレ(のれそれ)
通称・別称:ベラタ(岡山)、ハナタレ(淡路島)、レプトケファルス
英語名:conger’s leptocephalus
旬:2月~4月
ノレソレについてのすしログ的コメント
不思議な語感の魚ですが、正体はアナゴ(穴子)の稚魚となります。
もともとは高知県で食される旬の食材だったようで、現在定着している「ノレソレ」とは土佐地方での呼び名だとか。
鮮度が落ちやすい上に、鮮度が落ちると無価値になる魚なので、近年までは産地限定(西日本)の食材だった模様です。
現在、東京でも出すお店が増えましたが、漁獲量が少なく高価なので、鮨店や日本料理店、高級イタリア料理店などに限定されている印象です。
キラキラと光をたたえる半透明の身は美しく、その美しさから土佐の人は生命の息吹を想起し、春の訪れを寿ぐそうです。
そして、現地では人呼んで「南海の妖精」。
同じ妖精でも「氷の妖精」の異名を持つクリオネは食べられないので、食好きならば迷うこと無く「南海の妖精」ですね。
ノレソレの鮨における仕事(調理法)
ノレソレの鮨における仕事(調理法)は以下の通りです。
- 酒肴
味わい自体は淡白、食感もプチプチと強いので、酒肴が一般的です。出汁醤油やポン酢、三杯酢などでサッパリと供されます。または、出汁を利かせたツユを作り、ノレソレそうめんにする事も。
古典的な白魚のように火入れして握りにする事も可能かもしれませんが、白魚よりも細長いノレソレは、生で頂いた方が旨い気がします。恐らくノレソレを用いて白魚的に茹でるか蒸すかして握ると、「これなら白魚で良いじゃん」って事になるのではないでしょうか?希少性も高いので、他の食材で代替可能ならば、使う必要はありません。握りとしての必然性がある仕事ならば頂いてみたいところです。
食べる時はここに注目!
鮨店でノレソレを食べる時に注目するポイントはこちら!
- 食感
- 淡い味わい
- 用いる調味料
独特の食感こそノレソレの魅力です。一見すると白魚や生シラスに似ているかもしれませんが、食感と風味は全く異なります。まず、白魚や生シラスよりも食感が強く、むっちりした葛切りのよう。口当たりは極めて滑らかで、つるるんと舌を撫でます。
そして、味わいは苦味が殆ど無く、さっぱりと澄んでいます。生シラスの特徴は柔らかくねっちりした食感と、軽い苦味だと思いますので、ノレソレは完全に別物です。
よって、使用する調味料も吟味が必要。魚味を壊さぬよう、生醤油は厳禁です。爽やかな食感と味わいを活かす事が必須だと思います。お店がどのような調味料を用いるか、それも楽しみの一つです。
掲載した写真のお店
※なお、ノレソレでアニサキス中毒に罹ったと言う話を聞きます。いままで罹った事がない人は、噛み締める事を励行し、罹った事がある人はアレルギー申告された方が無難かと思います。
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鮨と魚をこよなく愛する、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)でした。
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