こんにちは、焼鳥が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
さて、護国寺にある「炭火焼鳥そかろ」は懐が深い焼鳥店です。
上質な焼鳥をサラッと出して、美味しいお酒と合わせる。
すしログ
訪問の自由度が高く、気兼ねなく頂ける上質な焼鳥。
使用する鶏の全てが名古屋コーチンなのに、大々的に謳っていないところが粋です!
護国寺「炭火焼鳥そかろ」の魅力とは?
護国寺の「炭火焼鳥そかろ」は、ご主人の本間智幸親方が2013年10月にオープンした焼鳥店です。
僕は2016年12月に初訪問して、その後何回かお伺いしています。
店名の「そかろ」はスペイン語が由来です。
“Zocalo(ソカロ)”はスペイン語で「広場」を意味し、本間親方がメキシコに住んでいたため付けられていたそうです。
これはスペイン文化圏を旅したことがある人なら、理由がすぐに分かりますね。
スペイン文化圏では、どこの街にも”Zocalo(ソカロ)”=中央広場があり、人々の憩いの場になっています。
本間親方が護国寺の憩いの場としてお店を作られたことは、間違いありません。
使用されている鶏は、冒頭のとおり「日本三大地鶏」である名古屋コーチン。
最近の焼鳥職人で使う人は少ないように感じますが、旨味の力強さとタフな食感のバランスが良いと感じます。
混血ではなく純系の名古屋コーチンを使用されていて、一串一串が味わい深いです。
念のため、「日本三大地鶏」については、下記のとおりです。
- 名古屋コーチン(地鶏):平均2.3kg、平均125日
- 比内地鶏(地鶏):平均平均2.2kg、平均170日
- さつま地鶏(地鶏):平均2.3kg、平均135日
本間親方の修行先は「西麻布TORI+SALON」です。
もともとはバーテンダーだったそうですが、「西麻布TORI+SALON」の美味しさに惚れ込み、弟子入りされたそうです。
修業後はニューヨークの日本食のお店で働かれたと言う、ちょっと変わった経歴をお持ちの職人さんです。
串打ちはシンプルで端正。
笹身については「西麻布TORI+SALON」の系譜らしさが光ります。
技術に対するストイシズムは、メニューから容易に分かります。
このとおり、メニュー数は絞られていて、少ないと言えるでしょう。
しかし、マニア的には少数精鋭のラインナップに心が躍ります。
実際、自慢の串には「そかろ」らしさがあり、他のお店で頂いた後に再訪すると、「やっぱり美味しいなあ」と、しみじみ思います。
鶏肉串の数が決して多くはないのに不思議なもの。
その理由は、焼鳥店と言うよりも「鶏料理店」としての存在感が大きいためであるように感じます。
そして、「そかろ」さんのもう一つの魅力は、お酒です。
様々なラインナップが揃えられていて、しかも御料理と巧みに合わせて頂けます。
本間親方だけでなく、奥様のちひろさんもソムリエと酒ディプロマの資格をお持ちなので、安心してお任せ出来ます。
「炭火焼鳥そかろ」のコース料理の詳細
「そかろ」さんは、コースのみのご提供となります。
用意されているコースは2つ。
【おまかせ串焼き】4,180円と【そかろコース】5,500円になります。
ともに串の数は同じで、焼鳥5本、野菜串2本で構成。
違いはサラダ、地鶏の御料理、〆のご飯、デザートの有無となります。
そして、両方食べた身としては、【そかろコース】を強くオススメします。
〆のご飯の親子丼とプリンが超絶美味しいので、食べないと損です。
この度頂いたお酒
- エビス樽生 700円
- 松浦酒造(石川県)、獅子の里 糀 オリゼー(糀:雄町/掛:山田錦)
- 板倉酒造(島根県)、無窮天穏 天雲生 生酛純米吟醸(改良雄町)
- 竹鶴(広島県)、純米 雄町
ビールの量は都心よりもかなり多めで良心的です。
お酒のラインナップと提供温度は秀逸で、楽しめます。
獅子の里
鶉卵のタイミングで提供。
最初に感じる香りは渋めで、次第にヨーグルト70%、パイナップル30%ほどのバランスの香りに。
味わいとしては、酸味が広がりつつ苦味と甘みが補足する。
ちなみに、お水は富士ミネラルウォーターで、無料となっています。
キュウリの漬け物
爽やかな先付だが、ニンニクを効果的に用いて食欲を増進してくれる。
生湯葉のお浸し、レバーペースト
生湯葉の甘みと香りに、軽い甘みを付けた味付けが好相性。
先付の漬け物に続き、この流れは食欲の刺激の仕方が上手いと感じる。
レバーペーストはレバーの程良い香りを楽しませ、甘みと生クリームのコクがある。
黒胡椒でキリッと引き締める。
たっぷりで嬉しい。
笹身
おろしたての本山葵を使用。
お客さんに合わせておろしている点は鮨職人さながら。
笹身は口当たりはみっちりしているが、しっとりとほどけ、中心部分はねっちりとレア感と凝縮感を両立している。
酸味がしっかりある笹身で、炭火による燻香は極めて上品だ。
皮
サクッと切れた後に、驚くべきねっちり感に包まれる。
脂が濃密で旨い。
完全にサクッと焼き上げておらず、ぷりぷりした食感もあるところが特徴だ。
とろとろと脂が滲み出て、パンチがある皮。
笹身からの急展開がジェットコースター的で楽しい。
濃密で旨い脂に良い鶏を使用されていることが分かる。
臭みも皆無だ。
サラダ
日本酒麹のドレッシングに、ペコリーノを削っている。
野菜の味は濃く、ドレッシングの酸味や塩味も絶妙。
鶉の卵
黄身に甘みのある下味を付けている。
これは一串目の笹身とは裏腹に、頂く前から強い燻香を感じる。
黄身は濃厚な味わいだが、トロトロすぎずねっちりと火を入れている。
串の下のものはトロトロで、変化も楽しめる。
ねぎま
胸肉だが、みちっとマッチョで味わい深く、香りも強い。
もぎゅもぎゅと力強い食感に、胸肉らしい酸味が広がり、脂も滲む良き味わい。
胸肉の焼鳥としては、かなりトップクラスである気がする。
葱も加熱しすぎず、シャキッと感を維持しつつ、甘みを引き出し、軽い辛味を残す。
味わい深い肉とのバランスに長けている。
ハツ
非常に柔らかく、みちっみちっとした身から甘みが広がる。
レバーっぽい野趣が印象的だ。
椎茸
メチャクチャ香り良い。
決して焦げていないのに、お焦げのような香ばしい香りを楽しめる。
そして、頂くと旨味が広がる。
ジューシィに焼き上げつつ、旨味もバッチリ凝縮している。
手羽と大根の煮物
これがコースの「地鶏の御料理」だ。
手羽先と手羽もとを使用している。
骨離れが最高で、ホロッホロ。
しかし、味が抜けておらず、鶏の香りと脂のコクを楽しませてくれる。
味付けは穏やかで、甘みがありつつ塩気は控え目なので、鶏のコクを活かす。
ちなみに、使用されている七味も美味しい。
海苔に陳皮の香りが強めで、唐辛子の辛味もあり、山椒などは穏やかだ。
やげん堀の特注ブレンドか?
つくね
軟骨は不使用で、もぎゅり、むっちりした肉の食感を楽しませる。
玉ねぎの味わいが利いている。
脂の旨さも味わえるつくねだ。
親子丼
卵黄が旨い。
香りも良い。
濃厚な卵に醤油を利かせて良いバランスだ。
媚びるところが無い味わいで、鶏の美味しさを実感できる。
鶏スープ
これでラーメンにしたら確実に美味しいと思わされる鶏スープだ。
コクがあり、醤油と甘みを利かせていて、調理を強く感じる鶏スープ。
プリン
スプーンを入れた時の感触が笑顔にする。
みちっといかにも濃密そうで期待が高まるのだ。
頂いてみると口当たりは滑らかで、コクが凄い。
これは必食だ。
「炭火焼鳥そかろ」の立地と雰囲気
「そかろ」さんは護国寺駅から至近です。
営業時間中ならば地上出口に出た瞬間、ふんわりと炭火焼きの香りを感じられるほど。
店内はハイカウンターで、落ち着いた雰囲気。
清掃も行き届いています。
決して広くはありませんが、居心地が良い空間です。
「炭火焼鳥そかろ」のお店情報と予約方法
そかろさんは人気なので、予約もしくは訪問前の確認電話は必須です。
WEB予約については、ぐるなび経由で可能です。
最新の営業状況はお店のfacebookを確認すると良いです。
日や天候によっては直前でも空いていることがありますので。
店名:炭火焼鳥そかろ(すみびやきとり そかろ)
予算の目安:コースのみ4,180円と5,500円の2種
TEL:03-6902-0980
住所:東京都文京区音羽2-11-20
最寄駅:護国寺駅から20m
営業時間:18:00~22:30
定休日:日曜、第2・第4月曜
関連する記事
隣駅の江戸川橋で個性的な焼鳥を焼く、焼鳥茜さん
行きつけの焼鳥屋さんにホッとする、すしログ(@sushilog01)でした。
本記事のリンクには広告がふくまれています。