こちらは西巣鴨というレアな駅にあって、美味しい江戸前の握りを頂けると聞いていたお店です。
駅から少し歩いた場所にあり、期待を高めてくれる外観です。
おまかせもあるようでしたが、「ほぼ握りのみ」で頼みました。
握りの前にめかぶとじゅんさいが供され、胃を優しく刺激してくれます。
握りは小鰭から始まり、意表を突かれました。
都心のお店ならいざ知らず、郊外のお店で小鰭からとは面白い。
シャリは温度、硬さが良いものの、やや甘く、米の香りが少し立っております。
穏やかな味わいと言うよりも、無難な味わい。
こちらのシャリを嫌いな人はいないだろうと思います。
反面、ガリは甘みがなく、シャキッとした食感で、鋭い味わい。
面白いギャップです。
小鰭
浅い〆で穏やかな味わいですが、これは中々仕事が光ります。
真子鰈
こちらも結構良いモノを入れられており、旨味が立っておりました。
車海老
茹で加減が良く、甘みが立っております。良い茹で加減。
オボロを挟んでおります。
赤貝
アオリイカ
鯵
脂が強すぎて、鮨には合っていない。
白魚のかき揚げ
箸休め？？びっくりしました。
青柳
鰹トロ(とのこと)
真子鰈縁側
海胆
軍艦にしないところにご主人の粋を感じます。
しかも、見てくれよりも美味い海胆です。
蛤
強めの火入れ。
穴子
煮ツメは甘めで、コクは薄め。
玉子
全体を通して気になったところは、握りを供すスピードと言うかテンポが悪い点。
飲み利用のお客さんが多いため、握りと握りの間が空いてしまいます。
そして、タネのストーリー性も変わっており、握りの途中にかき揚げが出るところでは流石に首を傾げました。
お会計は12貫に加えて、ビール1本、日本酒1合を頂いて、11,000円程。
全体的な印象としては、西荻窪の鮨たなかさんに似ているように感じました。
街場寿司以上の握りを提供しつつも、タネはそこそこで、仕事も穏やか。
鮨よりも酒肴を求めるお客さんが多い。
ただ、こういった寿司店は街場寿司が弱体化した今、新たな形態の寿司店と言えるのかもしれません。
僕は握りメインの江戸前鮨が好きですが、使いようによっては貴重なお店かと。
店名：寿司一(はじめ)
シャリの特長：やや甘く、米の香りがあり、万人受けするタイプ。
予算の目安：夜10,000円〜
最寄り駅：西巣鴨駅から394m、庚申塚駅から600m
TEL： 03-3576-3373
住所： 東京都北区滝野川7-47-5 プレミール滝野川1F
営業時間：17:00～23:00
定休日：月曜
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