
こんにちは、土地土地の蕎麦が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
さて、蕎麦好きならば足を伸ばす価値があるお店が長野県の高遠にあります。
お店の名前は「壱刻 」。
ご主人の山根 健司さんは蕎麦の研究をされていて、いつかじっくりお話を伺いたくなる方です。

…ただ、あえなく肩を負傷されたため、長期休暇に入ってしまいました。
休暇の直前に奇跡的にお伺いできたのですが、早期快復を願い、応援として記事を書きます!

「壱刻」山根さんの魅力は、多彩な蕎麦を打ち、しかも誰もが明らかにわかるほど味の違いを表現されるところです。
メニューの豊富さには驚かされました。

蕎麦がきについても品種を分けていて、良い意味でクレイジーです。

そして、蕎麦打ちの技術だけでなくツユの完成度も高く、さらに高遠の山間部に伝わる【からつゆ】という食べ方や、オリーブオイルと塩でいただく食べ方など、多様な味覚で蕎麦を引き立ててくれる点も稀有な魅力です。
【からつゆ】は、焼き味噌と辛味大根、ネギを合わせたツユ。
鰹や昆布、醤油も無かった戦国時代に考案された由緒正しき食べ方です。
味わい的にも香り的にも明確な郷土性を感じさせてくれるので、旅先でいただく喜びがあります。


この度、僕らは【二八蕎麦】、【入野谷在来十割蕎麦 Type壱】、【丈(ますらを)】をいただきました。最初の2つは【からつゆ】でいただく【高遠】で、最後の1つはオリーブオイルでいただく【オーリオサーレ】でオーダーしました。入野谷在来以外の品種は、伊那産信濃一号でした。

甘味と清涼感がある二八で、極細。二八ながらザラつきがあり、少しワイルドな印象もある。

久々に二八で「美味い!!」と一口目から感じた。口当たり、食感、喉越し、香り、旨味の観点で、卓越していると言える。

在来は甘味と旨味と香ばしさが強い。もっちりした食感の後にねっちり感が溢れ出る。これは味わいも食感も強く、独特の味わい深さがある。

【からつゆ】は本当にユニークな食べ方でハマるはずだ。

在来は香ばしいので、辛味大根汁と焼き味噌が合うと感じた。とは言え、通常のツユだと蕎麦の香りを強く楽しめるので、どちらも美味しい、と言う結論になるのだが…。なお、味噌も自家製で家族で仕込まれているそうだ。旨味と香りが良く、酸味もある味噌だ。

通常のツユは醤油と甘味のバランスが絶妙。キリッとしたところとまろやかなところを合わせ持つ。鰹節の香りも良い!味わいが決して強くないのに、香りと旨味が活きている。よって、蕎麦湯でいただく際にも美味しい。

蕎麦湯については、釜湯と蕎麦粉添加を選べる。釜湯でいただいても美味しい。

丈(ますらを)は、食感がもっちもちでオリーブオイルに合う甘味と歯ごたえだ!

無骨な形状の蕎麦は無骨さとは裏腹に洗練された技術が必須だと感じるが、こちらの丈(ますらを)は高い技術によって「太くとも粗野ではない蕎麦」に仕上げている。
「壱刻」さんは、お電話での予約となります。
しかし、冒頭に書いたとおり長期休業となっています。
公式サイトを見て、最新状況を確認するのが良いです。
早く快復されることを心より願っています。
店名:壱刻(いっこく)
予算の目安:1,000円~2,000円
TEL:0265-94-2221
住所:長野県伊那市高遠町西高遠1696
最寄駅:なし
営業時間:11:00〜14:00 ※11時入店のみ予約が可能です
定休日:木曜、金曜 ※現在は休業中
伊那の魅力的なお店たち



ご紹介いただいた唐木さんの「無名」

食のために死ぬまで旅行し続けようと誓う、すしログ(@sushilog01)でした。
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