こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
さて、今回ご紹介する「鮨 たか晴」さんは、今後確実に人気が高まると感じた鮨店です。
そのように感じた理由は仕事の根底に流れる思想の為。
古典とモダンをハイブリッドされているので、今後の伸び代がバッチリです。
本当は秘密にしておこうと思ったのですが、クラウドファンディングを実施されたので、記事を書くことにしました(笑)
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神田錦町にある「鮨 たか晴」さんは2024年7月にオープンした新店です。
親方の木目田 隆晴さんは「銀座久兵衛」で11年間修行された方。
「鮨 たか晴」を任される直前はハレクラニ沖縄にいらっしゃったそうです。
お若くして客あしらいが巧みなので、キャリアがバッチリ活きていると感じました。
海外ゲストの接客の結果、TOEICで900点を取られたとのことで驚きました!
木目田親方は古典的な江戸前仕事をバッチリ押さえつつ、味わいはモダンに仕上げているのが非常に良いバランスです。
おまかせコースの中に〆、漬け、煮るを全て用いて、しかも美味しいと心から嬉しくなります。
しかも提供テンポが抜群で、食べ終わりまで60分を切りました。
鮨職人にとって手が速いのは才覚です(思えば、僕が通っているお店の職人さんは皆手が速い)。
生命線のシャリについては、やや硬めの炊き加減ながら全く嫌みのない硬さです。
ぱらりとほどけ、赤酢の酸味がふわりと漂い、温か目でモダンな仕上げ。
お酢はヨコ井の琥珀を主軸に、味の深みを足すために私市、香りを足すために富士酢をブレンドされているそうです。
今後が楽しみな一軒の誕生です。
「鮨 たか晴」さんのコースについては、以下の構成です。
- ディナーコース 19,800円
- ランチコース 16,500円
- ランチ握りコース 11,000円
今回は初訪問なので、握りに集中すべく【ランチ握りコース】を頂きました。
お酒については黒龍酒造のものを中心にそろえているようです。
香りが抜群で、甘味も楽しめる。
新生姜。甘味と辛味が初手で広がりつつ、甘味、酸味、塩気のバランスが良い。味をカットすると言うガリの本質に沿ったガリ。
むちむちで、ぱつりと弾ける身で、皮もコリッと気持ち良い食感。食感を楽しませて、香りが広がり、甘味が広がる。塩振って脱水の後に寝かせを行っている模様。一晩との事であった。
出水産。塩は沖縄・屋我地島のものを使用されていて、選択の理由は鉄分があるものを選んだ為だそう。柔らかさがこの時期としては強めの新烏賊。新烏賊らしさがあり、シャリとのバランスも良い。酸味が尖らずに爽やかに漂う程度。
湯霜漬け。一晩寝かせてねっちりとした食感に仕上げつつ、香りがじわりと高まる。余韻としての血の香りを楽しめる。煮キリは塗らず、漬け地の塩分濃度もバッチリだ。
優等生的な香りと脂のバランスの鯵。香りは途中からグイッと高まる。中に当たりネギを噛ませている。産地は舞鶴。
トロトロな面を上にしているため、初手の甘味が強烈だ。裏は軽く火入れをしており、これは湯引きかな。最後に香りがふわっと広がる。
愛知県産。柔らかく、香りも良く、甘い。食欲をそそる香りが実に良い。軽い〆で魅力を引き出している。ネガティブな要素はゼロで、臭いも骨も除去。広島以外で「コイワシ」と呼ばれるのを初めて聞いた。
活からの茹で上げで、温度を落ち着かせてから提供。活からの茹でなので半生の海老味噌を噛ませつつネガティブな香りが無い。車海老の甘味を満喫させてくれる仕事。
皮の柔らかさと爽快感のある香り。即ち、新子の魅力に浸れる。良い意味で、ある種の淡水魚を思わせる清涼感のある香りが持ち味だ。脂や旨味とは違う楽しみがあると再認識する。
柔らかくコクが強く、濃密な味わいの中トロ。
熱々に仕上げている。もともとの煮加減がトロトロではなく、軽くみしっとして繊維質がホロホロな塩梅なようなので、熱々にしても絶妙なバランスとなっている(トロトロ志向で熱々だとシャリとの一体感に欠けるだろう)。
山葵無しで古典的な提供スタイル!意図的に山葵を抜かれているようで、素晴らしい見識だ。柔らかく煮つつコリッとした食感もあり、醤油とメイラード反応による香ばしさがあり、甘味も強すぎない。良い塩梅の味付けなので、山葵無しでバッチリ決まる。
芝海老入りで、熱源は炭火との事。しっとりとプリンの完全な二層構造。それでいて甘味は上品。
蜆出汁。優しい味噌汁だ。
「鮨 たか晴」さんは竹橋駅から徒歩7分、神田駅、小川町駅からともに徒歩10分ほどの静かな場所にあります。
神田駅周辺は賑々しいものの、神田自体は落ち着いたエリアなので、鮨店が似合う立地だと感じました。
カウンターは樹齢250年以上の吉野檜を使用しており上質です。
実は、首里城修復の為に確保されていたそうですが、原木は8メーター以上あったとの事。
鮨店が増え続けることで職人と魚が取り合いになっていますが、カウンター用の原木もまた然りですね。
良い原木との出会いも縁だと感じる昨今です。
なお、包丁は「日本橋蛎殻町すぎた」杉田親方と同じ佐賀の「二葉商会」のものを使用されています。
「鮨 たか晴」さんは、食べログ経由でWEB予約が可能です。
店名:鮨 たか晴(すし たかはる)
シャリの特徴:ヨコ井の琥珀を主軸に、味の深みを足すために私市、香りを足すために富士酢をブレンドしたシャリ。
予算の目安:ランチ握りコース11,000円、ランチコース16,500円、ディナーコース19,800円
TEL:03-3518-9218
住所:東京都千代田区神田錦町1-17-5 DAIWA神田橋ビル 1F
最寄駅:竹橋駅から450m
営業時間:12:00~14:00、17:00~23:00
定休日:月曜、祝日
江戸前の仕事をバッチリ押さえた若手職人さんに出会うと嬉しくなる、すしログ(@sushilog01)でした。
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