![ゆう心外観](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/cec834dd03ab1e2cb30f297132d9d6f4-1024x576.jpg)
こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
宮崎で新たな魚の仕立てを提唱する著名人、津本 光弘さん。
著作は購入して拝読しており、『津本式 究極の血抜き』は非常に示唆に富む書籍です。
そして、この本の中に登場する鮨職人が「ゆう心」の親方、黒木裕一さんです。
黒木親方は「津本式熟成法の第一人者」と知られ、鮮度重視の宮崎で異彩を放つ職人さんです。
しかも、かの「一心鮨 光洋」で修業されたとの事なので、期待を高めて訪問しました。
![すしログライブラリー_アイキャッチ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/910017e372204aeb3368ce8ca768f40c-160x160.png)
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「鮨と魚肴 ゆう心」さんは、2018年3月にオープンされたそうです。
黒木親方の修行先は前述の通り「一心鮨 光洋」。
「一心鮨」さんは鮨好きなら知らない人はいない、宮崎が誇る鮨店ですね。
「鮨と魚肴 ゆう心」さんがある青島はリゾートエリアで、晴れていれば最高に気持ちが良い立地だと思います。
…僕が訪問した時は豪雨でしたが。
![港](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/22a6b3e17f5baba7992fade530fa4e64-1024x576.jpg)
お店の方向性としては非常に創作的なので、「創作寿司」を求める方にピッタリだと思います。
熟成で旨味が強化された魚に調味料の味を足す方向性の仕事で、タネの構成も独特です。
例えば、【藁焼き・燻製醤油漬け・マスタード添えの中トロ】の後に【熟成を掛けた真鯛】で組み立てる構成。
価格帯はリーズナブルで、山葵については混ぜ山葵も併用。
「江戸前鮨」よりも「街場寿司」や「寿司割烹」としてお伺いするタイプのお店です。
生命線のシャリは温度がほんのりと温かく良好な温度。
そして、パラっとほどけ、良い炊き加減。
酸味を効かせて、甘味もあり、塩気は穏やかです。
そして、全般的に大ぶりです。
それでは、実際に頂いた御料理をご紹介します。
「鮨と魚肴 ゆう心」さんのコースは、幾つか用意されています。
![メニュー](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/630da3c14cca83f6d8afd4d0361e5a5d-1024x576.jpg)
僕は握りのみのコースで一番上の、【吉祥】5,700円を頂きました。
![小鉢](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/3a8073eb785bcc1d5d4c65e3ff6acac9-1024x683.jpg)
可愛らしいお麩が使われていて、全体的に家庭的な方向性。
玉蜀黍入りのがんもどきなどで季節感を出されている点が良い。
トマトはクラシックな味付けの甘酢漬け。
![空豆の揚げ物](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/142d6dcf5a31559404ae7624cfef06b8-1024x683.jpg)
空豆の香りがぶわっと広がり、魅力的。
使用する調味料はジャンキーなテイストだ。
![茶碗蒸し](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/6d779133443dd46ff3ee9ea38b9985f7-1024x683.jpg)
滑らかな茶碗蒸しで、玉蜀黍餡かけ。
貝柱が入っている。
![ガリ代わりのキュウリ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/c623963ea0a59bdf48ab720233f4988e-1024x683.jpg)
![帆立の蒸し寿司](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/71e482af8b3f325a59d81e2a1e5b6b28-1024x683.jpg)
低温調理して蒸し寿司にして、日向夏の皮を合わせる創作的かつ宮崎らしい仕事。
ぷちっと弾け甘味が広がる帆立に、シャリの酸味がバシッと効く。
そして、日向夏の香りと合う。
混ぜ山葵の香りも鮮烈に広がる。
![イサキ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/918dcb056c9bc8ea90001f597f9cda08-1024x683.jpg)
熟成を掛けているようで、とろりとしたテクスチャー。
強い旨味が酸味の強いシャリと合う。
実にパワフルな味わいの名刺代わりの一貫目だ。
![アオリイカ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/86211527d600e2ea2fa44abab4099590-1024x683.jpg)
みっちり、むちむちな食感が良い。
塩にレモンを2滴ほど使用。
これについても、混ぜ山葵でなければ非常に魅力的だと感じた。
![鮪中トロ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/5f72edac66bdb8528559d3d76a1f6135-1024x683.jpg)
藁焼きにして、燻製醤油漬けにして、タスマニアンマスタードを添える。
ローストビーフ的な調理法を寿司に組み込んだ創作的な仕事。
中トロの脂を盛り上げるマスタードと燻製の香りが特徴的だ。
![真鯛](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/b42464b8f7d927198f7641f2952dcca7-1024x683.jpg)
上記トロの後に真鯛とは独創的な構成である。
そして、鯛自体もパワフルな味わいだ。
ただ、真鯛の香りよりも、熟成に伴うネガティヴな臭いが気になるところ。
僕は、熟成の妙諦は旨味の強化ではなく、魚介の香りの立て方にあると確信する。
特に白身魚は旨味よりも香りと食感を楽しむものなので、熟成を掛ける際にセンスが問われるジャンルである。
![車海老](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/f2e23c2656fcb9e36006a6fa3dc59962-1024x683.jpg)
茹で置きで甘味を伝える仕事。
ただ、他のタネから移ったと思われるネガティヴな臭いが気になる。
![椀](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/fa18132a00e8e897797be4cc0ba7fa1a-1024x683.jpg)
青島の熟成味噌を使用されていて、酸味が強く個性的な味噌だ。
![赤貝](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/d37f47cddc605868c2dc12dc6d8f883d-1024x683.jpg)
旨味が強い赤貝。
赤貝の香りが薄れるので、これは本山葵を使用される方が良い。
![穴子](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/75ca8a2dc6ffc29301e1f91135bc1f2b-1024x683.jpg)
とろとろではなくホロホロな方向性の穴子。
![海胆](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/42b894ccab058e790a2ca459e4183a3a-1024x683.jpg)
宮城県の佐藤水産の海胆で、ネガティヴな要素が無く、美味しい。
![玉子焼き](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/595d4f069edd329cd1daeff0e68f4e05-1024x683.jpg)
甘味があり、層ごとの食感が強めな出汁巻き玉子焼き。
![水菓子](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/0ba94deffcd64db4ed6e19c4eaff1dd6-1024x683.jpg)
抹茶のアイスクリーム。
自家製されているようで素晴らしい!
「鮨と魚肴 ゆう心」のお店情報・予約方法
「鮨と魚肴 ゆう心」さんの予約は、お電話のみとなります。
平日のお昼ながら満席でしたので、事前予約は必須です。
店名:ゆう心(ゆうしん)
シャリの特徴:酸味を効かせて、甘味もあり、塩気は穏やか。温度が管理、ほどけ加減は良好。
予算の目安:ランチ2,950円~
TEL:0985-77-8577
住所:宮崎県宮崎市青島6-14-30
最寄駅:折生迫駅から850m
営業時間:11:00~13:00、18:00~19:30
定休日:水曜
![](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/2020/10/20170718192353-1-160x160.jpg)
すしログ(@sushilog01)でした。
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