すしログ:北千住で頂くモダンな正統派の江戸前鮨「千住しげ」

こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

江戸時代には江戸近郊で最大の宿場町であった、千住。

住んでいる人、働いている人以外で立ち寄ることが無い駅だと思いますが、なんと上質な鮨店が誕生しました。

千住しげ外観

お店は既に北千住界隈の紳士の方々に愛されていて、人気が高まるのは必至だと感じます。

基礎的な仕事がしっかりしている上に、コストパフォーマンスが高く、日本酒の種類が豊富なので、多くの層に訴求するお店なので!

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北千住「千住しげ」の魅力とは?

北千住「千住しげ」さんは、北千住駅からほど近い場所にあります。

お店は昭和テイストが漂う雑居ビルに入っています。

千住しげビル

しかし、店内に入ると窓ガラスが大きく、広がる夜景はあたかも港区…かもしれません(笑)

何はともあれ、意外性のあるアプローチと空間です。

白木のカウンターがまぶしく、雰囲気は高級な鮨店そのもの。

それでいて、温かみのある雰囲気なので、北千住らしく肩肘張らずに頂けるお店だとすぐに分かります。

 

お店のオープンは2019年4月なので、訪問時点で独立後3年弱でした。

親方の、大道 成雄おおみち しげおさんは、有名店での修行歴はないとの談です。

しかし、握られている鮨は基礎がしっかりと押さえられています。

同時に、現在主流になっている現代的な仕事も加えられています。

例えば、【茹で置きの車海老】や【煮蛤】などは、大道親方の魅力が遺憾なく発揮されているタネだと感じます。

千住しげ車海老

「茹で上げ」ではなく「茹で置き」で、車海老の甘みをバッチリ引き出し、臭みも全く感じさせない仕事は非常に魅力的。

千住しげ蛤

【煮蛤】は身をしっとりと柔らかく煮て、漬け込みの味付けも優し目にしつつ、濃厚な煮ツメと加える手法。

古典とモダンの融合的な仕事です。

 

シャリは赤酢ベースで、酸味が利いていて、塩気は穏やかな塩梅です。

千住しげ墨烏賊

スッキリした印象の味付けです。

炊き加減は柔らかめですが、気になりませんでした。

ほどけ加減も良好です。

 

お酢はヨコ井2種に私市キサイチ醸造の「江戸前赤酢」をブレンドしています。

私市は一昔前だとほとんど聞きませんでしたが、最近はヨコ井の與兵衛不足に対処すべく、使用されるお店が増えています。

僕自身、赤酢の飲み比べでラインナップに加えましたが、ブレンドして威力を発揮する、美味しい赤酢だと感じました。

すしログ:前代未聞!?鮨ブロガーが鮨向けの赤酢を飲み比べ!

 

欲を言うと、より力強い方向性のタネを加えると更なる高みに上がるはずだと実感しました。

今後が大いに楽しみです。

 

なお、親方は千歳船橋の「鮨 一喜」の喜代永親方との交流があるそうです。

全く異なるエリアなのに、お付き合いがあり、相互に刺激があると言うのは素晴らしいですね。

郊外型のリーズナブルな江戸前鮨店は、今後も増え続けると予想します。

すしログ

是非とも切磋琢磨してください!

 

「千住しげ」のおまかせの詳細

以下に2022年1月にお伺いした際に頂いたものをご紹介します。

 

この度頂いたお酒

  • 開運、無濾過純米
  • 江戸開城、純米吟醸 冬酒
  • 初孫、雪色ぽえむ 純米しぼりたて
  • 越の誉、大吟醸無濾過生原酒 蔵誉
  • 浦霞、特別純米しぼりたて
  • 宝寿、初しぼり 特別純米無濾過生原酒
  • 九郎左衛門 純米吟醸 雅山流 葉月
  • 日高見、超辛口純米酒
  • 天賦、純米吟醸
  • 雪の茅舎、純米吟醸 秘伝山廃

もの凄い量に思われるかもしれませんが、2人で半合ずつ頂いたので、1人あたり2.5合と少量です。

千住しげ香の物

 

のれそれ

千住しげのれそれ

穴子の稚魚(レプトセファルス)の、のれそれ。

旬を感じさせるともに、凛と張りつめた冬の夜に見目麗しい先付でスタートするのが嬉しい。

出汁に軽い酸味を付けていて、旨い。

塩気はやや強め。

 

真蛸、縞海老

千住しげ真蛸縞海老

真蛸はコリコリ感がありつつ、さくりと切れる独特の食感。

低温調理的な火入れで、香りと食感、甘みをバランス良く楽しませてくれる。

縞海老は寝かせてから昆布〆を行っているため、ねっちり感が程良い。

 

槍烏賊

千住しげ槍烏賊

時期ならではな子持ちの槍烏賊。

周りはコリコリで、中の卵はとろりととろける絶妙かつモダンな火入れ。

煮ツメではなく、甘みのある醤油を用いている点が、序盤戦で嬉しい配慮だ。

 

メロンの漬け物

千住しげメロンの漬け物

 

海胆ご飯に焼き白子

千住しげ海胆ご飯に焼き白子

これは飛び道具的なズルい一品だ。

甘みと旨味の結晶体。

 

鮟肝、ナマコ酢

千住しげ鮟肝ナマコ酢

鮟肝と奈良漬けは「すし匠」の中澤親方が編み出して以来、定番中の定番の酒肴になっているが、ナマコと同時に提供されるのは良い。

また、調味も上品で、甘みが程良い。

ナマコは、茶ぶりしてぷつっぷつっと気持ちの良い歯切れだ。

柔らかくもコリコリ感の残響を楽しませる。

また、香りもふくよかでうっとりする。

土佐酢の塩梅も良く。

 

真魚鰹の焼きもの

千住しげ真魚鰹の焼きもの

火入れが強く、ウェルダンの状態。

 

毛蟹の茶碗蒸し

千住しげ毛蟹の茶碗蒸し

酒肴の最後を穏やかにまとめる。

握りメインであることが分かる構成で、潔いと感じた。

 

ガリ

千住しげガリ

甘みが控え目で、酸味と辛みがキリッと立つガリ。

 

春子

千住しげ春子

しっとりと柔らかめの〆加減ながら、決して水っぽくない。

脱水が奏功しているので、春子の淡い甘みを感じさせる。

 

墨烏賊

千住しげ墨烏賊

分厚いので墨烏賊らしいブチブチした食感だが、軽くとろりと滑らかにほどける。

 

針魚

千住しげ針魚

〆加減が良く、みっちりと凝縮している者の、少しとろりとするような柔らかさが心地良い。

 

鮪赤身

千住しげ鮪赤身

漬け。

塩梅は軽く、食感はねっちりまでいかない。

また、冬だが酸味のある赤身で、血の香りも楽しませてくれる。

産地は下田で、1週間熟成を掛けているそう。

 

鮪中トロ

千住しげ鮪中トロ

シャリの温度を軽く上げてから提供するところが当世流。

酸味の強い中トロで、脂のコクもある。

 

鮪大トロ

千住しげ鮪大トロ

柔らかい食感が持ち味の大トロ。

 

小鰭

千住しげ小鰭

しっとり目の〆加減だが、臭みは無く、香りが良い。

30分ほどの〆時間で強めと伺い驚いた。

塩抜きをしっかり行っているそうで、それ故に香りが良く、皮目も柔らかい。

 

北寄貝

千住しげ北寄貝

甘いが強く、北寄貝らしい滋味が広がってゆく。

香ばしさと言うよりも、焦げがやや強めで、苦味が付いてしまっている点は残念だ。

酒肴の【真魚鰹の焼きもの】と合わせて、お弟子さんの焼きの技術の向上に期待する。

 

車海老

千住しげ車海老

茹で置きだが、甘みが強く印象深い。

古典的な茹で置きを敢えて選択されているだけあり、完成度が高い。

安易に茹で上げを選択するのではなく、意識的に仕事と向き合い、取捨選択される職人さんは魅力的だ。

 

千住しげ蛤

超柔らかな火入れに、濃厚な煮ツメを合わせる仕事。

これは、割と斬新だ。

コントラストがバッチリあり、印象に残る。

 

玉子

千住しげ玉子

見た目を裏切らないふわんふわんと羽毛布団のような食感。

それでいて、甘みが控えめ。

デザート志向に振り切っていない、エアリーな玉子焼きである。

 

千住しげ椀

アオサ入りの赤出汁。

 

鯖 追加

千住しげ鯖

しっとりとした〆加減で、伺えば当日〆との事であった。

 

干瓢巻 追加

千住しげ干瓢巻

ゴリッゴリの力強い食感で、甘みを利かせているが無粋ではない。

巻きの技術も高く、親方が基礎の技術を確かに培っていることが分かる。

 

べったら漬け

千住しげべったら漬け

 

「千住しげ」のお店情報と予約方法

予約については、お電話のみのようです。

席数が限られていて、地元では人気なので、遠方から伺う場合は余裕を持って予約することが必須です!

 

千住しげ(食べログのリンク)

店名:千住しげ(せんじゅしげ)

シャリの特徴:ヨコ井と私市の赤酢を3種をブレンドし、万能型に仕上げたシャリ。

予算の目安:おまかせ13,200円

TEL:03-5284-2727

住所:東京都足立区千住3-31 第2武田ビル5F

最寄駅:北千住駅から400m

営業時間:17:30~21:00ラスト入店

定休日:不定休

 

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全ての駅に上質な鮨店が一つある理想郷を願う、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

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