すしログ:独学で新たな鮨を生み出す俊英!沼里親方の大宮「いしまる」

こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

2021年5月にお伺いして印象深かった大宮の「いしまる」さん。

大宮は自分の生活圏から離れていますが、気になったので10月に再訪しました。

やはり、「いしまる」さんのために大宮に行く価値がある!と感じました。

いしまる小鰭

親方の沼里さんは居酒屋としてキャリアをスタートされ、独学で鮨を体得されています。

そして、その握りには明らかな個性が宿っています。

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食べログのスコアは3.1ですが、実力と努力で上に上がっていく職人さん。

遠くても、定期的に足を運んで進化を見届けたいと思います。

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大宮「いしまる」の親方・沼里裕幸さんについて

いしまる看板

「いしまる」の親方のお名前は沼里裕幸ぬまりひろゆきさん。

お名前を聞いて、「えっ、石丸さんじゃないの?」と思う人が大半でしょう。

実は店名の由来は、大宮にある地酒酒屋の石丸酒店さんの横で角打ちをされていたことにちなみます。

角打ちを3年営んだ後に独立され、「たちのみいしまる」として10年。

そして、2020年8月に鮨店「いしまる」としてリニューアルオープン。

独立されても屋号を変えずに10数年とは、大変おおらかな方ですね(笑)

 

なお、「たちのみいしまる」は「立ち飲み屋」と言っても、10,000円のおまかせコースを用意していた模様です。

よって、リニューアルオープン前から鮨店並の仕入れをされていたことが推測できます。

その結果、「たちのみいしまる 高い」などと言うGoogleの予測ワードが現在も表示されます。

このような情報を見ただけで、僕は沼里親方が鮨店としてリニューアルされて本当に良かったと感じます。

その理由は、以下の3つ。

  1. 立ち飲み時代の鮨を見ても完成度が高い点
  2. 魚料理の価値を理解してもらうには鮨は最適である点
  3. 鮨と言うジャンルは「基準」になるので仕事の本質が可視化される点

僕は居酒屋も好きで、特に魚介に強い居酒屋は大好きです。

ただ、世間一般的に「居酒屋」だと、仕入れが強くとも高価な場合には不当に評価されてしまう可能性があります(それがGoogleの予測ワードに反映されているのでしょう)。

 

恐らく未だに「高い」と言う人はいるのだと思いますが、僕は頂いてみて、むしろ「安い」と感じました。

まっとうに鮨を食べ込んでいる鮨好きならば、感想は僕と同じになる筈です。

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なにはともあれ、沼里親方の才能が埋没しなくて良かった。

鮨職人として今後どのように化けられるのか、本当に楽しみです。

 

沼里親方は前述の通り独学で鮨を学ばれた方です。

魚介酒場を営みながら、YouTubeと食べ歩きで鮨を学び、魚河岸で魚を知ったそうです。

これは超有名店で短期間の修行を積み、開店と同時に予約が殺到する東京鮨バブルの真逆を行きますね。

 

鮨に限らず「独学」の場合、一般的にイマイチの確率の方が圧倒的に高く、その理由はひとえに基礎が無いことに起因します。

基礎が無いのにアレンジ(自己表現)を行うことで、創作は失敗に陥ります。

しかし、「独学」が奏功する稀有な場合においては、異常なまでの完成度を示します。

沼里親方は言わずもがな、後者のタイプです。

 

また、修行していないからこそ独特のバランス感覚があります。

シャリ、魚の手当て、仕事のバランスに個性があり、つまり頂いていてワクワクする鮨です。

人気店・有名店と言っても同じ仲卸から同じような魚種を揃えることが多いため、内容が似てきてしまっているのが、東京鮨バブル。

その点において、沼里親方は修行経験のある人気店の職人さんにも決して負けないセンスとポテンシャルをお持ちだと感じました。

 

使用するタネの選択だけでなく、コースの組み立て方についても型にはまったところが無く、かなり個性的な流れです。

常に次の一貫が気になる構成なので、これは鮨通であればあるほど楽しみが増幅されるシステムだと感じます(笑)

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大人気の魚、ノドグロで分かる沼里親方のセンス

今や流行りの鮨種であるノドグロ(標準和名アカムツ)。

沼里親方は流行りを意識しないアプローチをされています。

いしまるノドグロ

ノドグロは「脂が多く、香りが弱い魚」です。

よって、炙ることで脂が溶け、香ばしさが付加されるため、「魚の本質的な美味しさ」とは異なる要素でマスキングされます。

鮨は「魚の本質的な美味しさ」を引き出すことが最大の目的である料理。

実は、ノドグロと言う魚は、鮨において扱いづらい魚だと個人的に考えています。

 

それを知っている職人さんは鮨で出す時は炙らないか、あるいは焼きものとして酒肴で出すことが多いと感じます。

このようなノドグロに対する意識的なアプローチは職人さんとしての「センス」に依存するところが大きいので、昨今ノドグロと言う魚は鮨職人としてのセンスを冷酷に表す魚だと思います。

 

沼里親方は脱水、寝かせ、炙りの使い方が非常に意識的で、「シャリとの調和」を意識されているのは間違いありません。

まず、炙りの香りが穏やかで、脂についてもテラテラになるほど溶かしていません。

なので、ノドグロらしい脂を唇ではなく口内で感じながら、シャリとじっくりと一体化していくプロセスを楽しめます。

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ノドグロを通して、親方の魚の知識と鮨愛を感じることができました。

もちろん他の魚についても同様なので、後述する詳細をお楽しみください!

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「いしまる」のシャリについて

赤酢100%のシャリですが、強すぎないバランスです。

使用しているお酢は私市キサイチ醸造の赤酢とのことですが、恐らくヨコ井の珠玉か琥珀をブレンドされているように感じました。
→後ほど親方からご連絡を頂き、琥珀をブレンドされているとのことでした(琥珀がメインのブレンド比)。

私市の赤酢はコクがしっかりとあり、ブレンドして威力を発揮する赤酢だと実証実験より確信しました。

これはご連絡を頂いたメーカーの方も仰っています。

すしログ:前代未聞!?鮨ブロガーが鮨向けの赤酢を飲み比べ!

 

「いしまる」のシャリは赤酢の色合いこそ穏やかで、コクのパンチも穏やかですが、酸味はキレッキレです。

塩気を利かせているようですが、さして気にならない塩梅です。

これは砂糖を用いてカドを取っていることが理由かと思います。

 

お米の炊き加減も特徴的で、硬くなく、トレンドからすると少し柔らかめかもしれません

→再訪したところ硬めの炊き加減に調整されていました。

しかも、硬めながら米の甘みを感じることが出来て、もっちりぷっつりと面白い食感です。

 

お米の品種は「笑みの絆」。

鮨専用品種のお米で、使用するお店がぽつぽつ増えています。

 

沼里親方とシャリについてお話すると、試行錯誤されてきた足跡がしのばれます。

今後の伸びしろを十分に感じる考えられたシャリです。

 

「いしまる」のおまかせの詳細

2021年10月下旬訪問時の記事

紅葉し始めた頃に訪問した際の内容です。

今回は【夜コース】22,000円を頂きました。

緊急事態宣言が解除されていたので、お酒とともに。

いしまる堀口切子の猪口

この度頂いた日本酒

  • 鍋島、純米ひやおろしHarvest Moon
  • 此君、純米吟醸 無濾過生原酒
  • 剣菱!(鮟肝最中用に熱燗)
  • 勝駒、純米酒
  • 和田龍登水、ひとごこち純米
  • 九重桜、本醸造

猪口は堀口切子のものでカッティングが美しい。

 

鞍掛豆

いしまる鞍掛豆

硬さは申し分なく(=柔らかすぎず)、塩気が少し強めなのが鮨店らしい。

 

いしまる鮃01

塩を当てて軽く脱水しているため、もちもち且つしっとりした食感。

香りも強く、テンションが上がる。

朝仕入れのものだそうだ。

 

その後、一日前のものも頂く。

いしまる鮃02

みちっ、ほろっとした食感で、旨味は強くなっている。

また、香りも軽やかになり、それでいて軽く残っていて、ふんわりと香る。

状態違いの食べ比べは魅力的だ。

食べ手としても経験値が一気に上がる。

 

いしまる鰹

富山産の迷い鰹。

抜群に強い脂を持つ鰹を酢で〆て、甘みのある玉ねぎ醤油と浅葱、生姜と合わせている。

旨味だけでなく、鰹らしい酸味もしっかりあり、味わいを支える。

その後、気仙沼産の戻り鰹も頂く。

脂の含有量が異なり、あとは何よりも酸味が圧倒的に違う。

時期と海域で味が大きく異なる鰹は面白い食材だ。

 

煮蛸

いしまる煮蛸

甲殻類系の香りが強く、甘みも強めの蛸。

柔らかくもコリコリした食感と香りを残す茹で加減。

 

鰆の漬け焼き

いしまる鰆の漬け焼き

漬けによるみっちりした食感と、皮のバリッとした食感のコントラストが魅力。

皮が弾けるや否や皮下脂肪がじゅわっと溢れ、味が強まりつつ、身の酸味が引き締める。

ポーション大きめであるのも良い。

小ぶりなものは家庭や定食屋で頂けるが、大型のものは鮨店らしい。

 

墨烏賊のゲソ

いしまる墨烏賊のゲソ

コリッとした食感に加えて、中心は艶めかしい食感。

 

次の【鮟肝最中】に合わせて頂いた日本酒が、なんと剣菱。

いしまる剣菱

大衆的なお酒だが、敢えてのチョイスが面白く、燗で頂くと魅力を再発見。

 

鮟肝最中

いしまる鮟肝最中

最中と言えば銀座「しのはら」さんの【フォアグラ最中】が頭に浮かぶが、沼里親方は「鮟肝は裏漉しした方が美味しく、さらに裏漉しした鮟肝を美味しく食べてもらうために最中を選んだ」との談だ。

更に、「しのはら」さんと同様に柿を用いていて、鮟肝にもバッチリ合っている。

 

イワシクジラの尾の身

いしまるイワシクジラの尾の身

脂が強く、クセは無い。

ぷちっとちぎれる歯切れも良い。

 

この後、握りに移行します。

 

ガリ

いしまるガリ

 

九絵

いしまる九絵

温度は冷たく、ぶっちりと力強い食感で、インパクトがある。

軽い炙りを掛けているとは言え、低温で出すとは予想外。

しかし、流れとして良い。

低温でも旨味を感じさせ、これは炙りが奏功している。

 

いしまる鰤

浅葱と生姜の合わせ調味料を噛ませている。

寝かせて脂を回しているため、パンチがしっかりある。

また、スモーキーフレーバーが印象深い。

そこで伺ったところ、藁の煙のみで燻すとの事(熱の影響を与えない)。

なるほど!

トゲトゲしさが全く無く、良い仕事だ。

 

いしまる鮪赤身

鉄分と酸味がしっかりしている。

これも敢えて低温で出されているようで、爽快感を感じさせる。

 

鉄火巻き

いしまる鉄火巻き

握りの後に巻物と言う流れも魅力的。

 

小鰭

いしまる小鰭

甘みのあるオボロと酸味の利いた小鰭のコントラストが魅力だ。

結構ありそうでないバランスの小鰭の握りに仕上げている。

小鰭の香りもジワジワと高まり、比較的強めに楽しませる。

 

いしまる鯖

みしっとした強めの〆の後に、ホロッホロとほどけ、最後は消えるかのよう。

食感の変化が魅力的な〆加減。

脂が乗ると更に良さそうだと実感する。

 

秋刀魚

いしまる秋刀魚

旨い。

厚みのあるものをしっかりと〆ている。

脂だけでなく香りも申し分無し。

 

墨烏賊

いしまる墨烏賊

昆布〆にしていて珍しい!

ぶちっぶちっと墨烏賊らしい力強い食感を楽しんでいると、昆布の香りと旨味がアシストする!

 

タイラギ

いしまるタイラギ

みっちりした食感が印象的だが、これは脱水ではなく、包丁で繊維に対して水平に切り付けて表現している。

そして、海苔を噛ませていて、バランスが良い。

 

北寄貝

いしまる北寄貝

超肉厚な北寄貝で、甘みが強く、香りもふわっと上品に楽しませる。

肉厚なので食感もシャクシャクで快感だ。

 

海胆いくら小丼

いしまる海胆いくら

いくらは水を使わずに手でほぐし、薄口醤油と東肥赤酒のみで漬ける仕事。

独自性がある味わい。

 

海鰻

いしまる海鰻

抜群に旨い。

福岡の「さかい」さんでも頂いたことがあるが、産地が福岡なので恐らく同じ漁師さんのものだ。

まさか福岡以外で頂けるとは思っていなかったので、感動した。

 

穴子

いしまる穴子

繊維質はホロッホロにほどけつつ、わずかに残る感じが良い。

味付けは強めだが、旨い。

どことなくスモーキーな印象を受ける。

 

玉子

いしまる玉子

美しい見た目の沼里親方の玉子は、反発のある食感が魅力的だ。

 

水菓子

いしまる水菓子

寒天ゼリーは煮切った日本酒とカボスを合わせていて爽快だ。

 

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2021年5月下旬訪問時の記事

緊急事態宣言下で「禁酒法」の影響もあり、【握りのみのコース】11,000円を頂きました。

これは現在限定の特別コースなのですが、握り15貫+巻物、玉子、椀で構成されていて、満足度が非常に高い。

親方いわく、「コロナ協力金は、お客さんに還元してナンボ」

すしログ

親方の男気にシビれました。

今だけ原価率60%強らしいので、褒め言葉でクレイジーな職人さんだと思いました(笑)

水茄子

いしまる水茄子

檸檬で色止めを行っているようで、サッパリ味。

爽やかで甘い。

季節を野菜の先付で楽しませてくれるのは嬉しい。

 

ガリ

いしまるガリ

塩気を利かせ、ほのかな甘みがあり、酸味は穏やか。

新生姜なので辛くない。

食感はシャキシャキ。

 

イサキ

いしまるイサキ

熟成で旨味を引き出している。

旨味と脂にシャリの酸味が調和して、多層的な味わいで魅せる一貫目。

 

カマス

いしまるカマス

塩を利かせた〆にオボロの甘みを合わせる。

これはカマスを用いつつクラシカルな仕事を採り入れる、硬派な仕事。

※王道の江戸前鮨ではカマスは使用しないため

 

ノドグロ

いしまるノドグロ

前述の通りであるが、一般的なノドグロのようにトロトロとろけることはない。

ムチムチした身はホロリとほどけ、炙りの香りをふんわりと残す。

前半に出す必然性を感じるノドグロである。

 

鮪赤身

いしまる鮪赤身

酸味があり、血の香りもふんわりと楽しめる赤身。

食感は非常に柔らかい。

この時期に凄いな…と思っていたら、後に昨年9月の水揚げのもので、仲卸のフジタ水産の方で冷凍保存していたものであることが判明。

なるほど!

フジタ水産らしい味わいの赤身で、納得した。

 

鮪中トロ手巻き

いしまる鮪中トロ手巻き

感想メモをそのまま書くと「うーむ、旨い!」である(笑)

鮪の旨さとシャリの味わい、海苔の香りと食感の全てのバランスが良い手巻き。

 

小鰭

いしまる小鰭

クラシカルな〆加減で、みしっとした後にホロッホロとほどけ、その課程で旨味と香りが広がる。

オボロも噛ませているが、秀逸な塩梅だ。

きめ細かいペースト状にしているので、甘みと香りが後からふわりと追いかける。

今までに頂いたオボロを用いる小鰭の中でもトップクラスに旨い。

 

春子

いしまる春子

しっとりした食感で、非常に軽やかな〆加減。

塩〆後に酢で〆るのではなく、提供前に酢で軽く洗っているのか?

生のように柔らかく感じるが、決して生ではなく「なまくら」ではない。

柚子皮をごく少量使用して爽やかに。

クラシカルな小鰭の後に、優しい味わいのモダンな春子を繋ぐ。

ストーリーテリングが素晴らしいセンスである。

 

いしまる鯵

提供前に「酢洗い」ではなく、お酢に短時間さらす仕事。

脂のノリについては旬の走りなので弱めだが、サイズが大きいことに加えてお酢の仕事が奏功しているため、本来の魚以上の味に昇華させている。

産地自体ブランドの出水だが、仕事が良い。

魚を旨くする仕事、これぞ鮨の醍醐味!

小笹寿し(下北沢)の岡田周三氏が生み出した浅葱と生姜を合わせた調味料を噛ませている模様。

 

墨烏賊

いしまる墨烏賊

アオリイカの時期に墨烏賊を使用されている点が粋。

個人的に鮨に最も合うイカは墨烏賊だと確信している由。

分厚いので、ぶちりぶちりと墨烏賊らしい力強さがあり、次第にとろりととろける。

 

タイラギ

いしまるタイラギ

海苔で巻くのではなく噛ませている点が粋だ

しかも、炙らずに生。

よって、タイラギの甘みをストレートに楽しめる。

噛み締めていると貝類らしいコハク酸と軽い苦味が口の奥でジワッと滲む。

墨烏賊とトリ貝の間に配置している点も心ニクい。

※なぜ粋かと言うと、貝類や玉子を海苔で巻くのは基本的に「握れない」方が行うものであるから。握れる職人さんであれば、巻かずとも良いもの。味覚的に海苔を使いたい場合は話が別だが、それでも沼里親方は巻かずに噛ませる選択肢をチョイスしている。

 

トリ貝

いしまるトリ貝

非常に甘く、分厚いのでシャックシャクな心地良い食感。

香りも良い。

 

海胆

いしまる海胆

「まるひろ」の海胆で、甘い!

この後に某高級ブランドの海胆も一粒頂いたが、ミョウバンの収斂味(苦味)が強すぎてビックリ。

海胆=ブランド&価格だと思われがちだが、そうではないことを舌で実感した。

 

車海老

いしまる車海老

徳島産の天然モノ。

茹で置きを提供直前に蒸し器で温めてから握っている。

みっちりと引き締まった身質だが、繊維はしっとりとほどけ、甘みは上品。

 

いしまる蛤

しっとりと柔らかな火入れとしっかりした漬け込みのバランスが良い。

また、煮ツメも旨い。

古典的な濃口の煮ツメだが、穴子の旨味を活かしつつ糖分による甘みを制御した味わいの穴ツメ(穴子の煮ツメ)である。

 

いしまる椀

ナメコと三ツ葉のホッとする味わいの味噌汁。

 

穴子

いしまる穴子

食感はふわとろで、煮る際の下味は穏やか。

上品にまとめで、濃口の煮ツメと合わせる。

 

干瓢巻き

いしまる干瓢巻

食感がかなり強めで、味付けもしっかり。

さらに、山葵無しのクラシカルな干瓢!

山葵入りの干瓢巻き=「鉄砲」は後に生み出された仕事。

僕は鮪モリモリの太巻きよりも干瓢巻きで締める方が粋だと思う人間だが、さらに味付けと山葵無しとは大変硬派で好印象。

本来であれば、このような巻物こそが鮨。

世間には鮪モリモリの太巻きを動画で撮ってウェーイ!する自称「鮨通」が増殖しているのが嘆かわしい限りだ(お客のせいでお店が風潮に乗っかっているのは間違いない)。

 

玉子

いしまる玉子

食感はふわんふわんで、スポンジっぽい低反発が面白い玉子焼き。

思うに大和芋を用いつつ、同時に卵白をメレンゲに立てて作られていると見た。

最後に独特の旨味が残り、これは海老ではなく(貝類でもなく)白身魚かと思われる。

 

「いしまる」の立地と雰囲気

「いしまる」は大宮駅から少し離れた、繁華街を抜けた先にあります。

立地は飲み屋街の一角の雑居ビルの2階。

いしまる外観

知らなければフラッと入ることはないでしょう。

ただ、昔は看板も出していなかったそうなので、少し入りやすくなった模様です(笑)

 

しかし、店内の雰囲気は外観から想起されるイメージを裏切ります。

急峻な階段を上がると現れる板目の木扉。

扉の先に広がる、上質な空間!

真新しいヒノキのカウンターが美しく、広々した店内は瞬時にリラックスさせてくれます。

いしまる招き猫

リニューアル前の写真を見ると、気合いを入れて内装工事をされたことが分かります。

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「いしまる」のお店の情報と予約方法

お店の予約についてお電話のみとなります。

 

いしまる(食べログのリンク)

店名:いしまる

予算の目安:土日ランチコース(握りのみ)14,000円、夜コース22,000円

最寄駅:大宮駅から550m

TEL:048-871-7244

住所:埼玉県さいたま市大宮区桜木町2-305

営業時間:お昼(土・日)13:00~、夜17:00~21:00

定休日:不定休

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大宮と言えば「さいたまスーパーアリーナ」でしたが、今後は「いしまる」さんだと感じる、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

 

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