海なし県の山間部で江戸前鮨を出す人気店!長野県飯綱町「菊寿し」

菊寿し暖簾

こちらはかなり前からお店の名を伺っていた、長野の山間部にある江戸前鮨のお店です。

グルメサイトやブログを見ても、グルメな方の評価が高いので気になっていました。

なかなか訪問しづらい立地でしたが、小布施ワイナリー&松仙堂、ならびに善光寺詣でを絡めて訪問しました。

すしログ

想像以上に意外性のある立地で驚きました!

しかも、店内は満員で、予約必須の盛況っぷり!

結果的に、山間部では貴重な江戸前仕事も使う街場寿司のお店だと感じましたので、ご紹介いたします。

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「菊寿し」の立地と雰囲気

繰り返しになりますが、お店はかなり意外な場所にあります。

長野市内から車で30分、小布施町から20分ほどの場所にあり、人気を博す鮨店があるようには思えない道中の風景です。

 

しかも、外観も鮨店ぽくなく、「飯綱町の多世代交流施設・メーラプラザ」と同じ建物に入っています。

菊寿し外観

立地的にも外観的にも、知らなければ地元の人以外到達できない鮨店でしょう。

 

外観からイメージするよりも店内は広く、テーブル数台と個室があります。

ただし、カウンターは8席のみです。

予約なしで訪問されたお客様が多数お断りされていたので、予約は必須です。

「菊寿し」の握りの特徴

菊寿しさんのシャリは米酢の酸味がしっかり利いていて、甘みがあるシャリです。

昭和の昔ながらの街場寿司のシャリと言えます。

シャリ温も低めですが、さして気にならず、強い違和感は感じません。

 

ただ、炊き加減が柔らかめなので、握り方と混雑状況によってムラが生じます。

忙しい時は完全におにぎりと化し、みっちりと詰まっていました。

菊寿司タイラギ

大箱だけあって親方の握りは速く、船底付けて軽快に握られます。

ベストの状態であれば、シャリがほどけるのかもしれません。

 

山葵については安いコースは粉山葵で、おまかせは本山葵を使用されている模様です。

 

頂いた感想としては、仕入れの妙が魅力だと感じました。

不利な立地にも関わらず全国から仕入れを工夫されていて、ブランド産地でなくても美味しい魚を探されている姿勢が伝わります。

 

そして、江戸前の仕事も用いている点も魅力です。

「鮨」の魅力とは、ひとえに江戸前の仕事と酢飯。

酢飯はともかく、江戸前の仕事を楽しませてくれるのは、立地を考えると素晴らしい心意気です。

結論として、地元の人にとって美味しい、カウンター鮨を頂ける良店だと思います。

菊寿しのおまかせコースの詳細

こちらはお好みも対応されていますが、かなりご多忙なので、コースで頼んだ方が無難です。

コースは3つあり、特選コース7貫2,200円、おまかせ10貫3,150円、おまかせ12貫4,150円です。

10貫と12貫の違いは、以下の通りです。

  • 10貫:イクラ、貝類1貫、光物1貫
  • 12貫:海胆、貝類2貫、光物2貫

僕は【10貫】に小鰭を追加しました。

 

ガリ

菊寿司ガリ

市販品のクラシカルな味わい。

 

アラ

菊寿司アラ

ムチムチした食感で、脂が乗っている。

シャリは冷たいが、さして気にならないバランス。

 

縞鯵

菊寿司縞鯵

鹿児島産2.2キロの天然モノ。

「オオカミと呼ばれるサイズ」とのご説明だったが、「オオカミ」は10キロオーバーであった記憶が…。

こちらもムチムチ食感と強い脂を楽しませる。

長野の山間部で天然モノのアラと縞鯵を立て続けに出される点に、親方のホスピタリティを感じる。

 

甘海老

菊寿司甘海老

佐渡産で、とろとろ且つ甘い。

殻付きで買って剥いてから使っている模様で、タネに頼り切らない仕入れが素晴らしい。

 

タイラギ

菊寿司タイラギ

知多半島産。

モノはともかく、握りの力が強くて、おにぎりになっていた。

 

香の物

菊寿司香の物

白菜と沢庵で、化学調味料が多めに使用されている。

 

菊寿司鯵

刻みネギと生姜が懐かしい味わい。

鯵自体は脂があり、美味。

 

鮪赤身

菊寿司鮪赤身

漬けでねっちり、とろりとした食感に。

江戸前仕事がコースの途中でアクセントになる。

 

菊寿司鰤

部位は「薄腹」との事。

脂がしっかり乗っている。

 

墨烏賊

菊寿司墨烏賊

コリコリ且つ軽くとろりな食感。

隠し包丁の数は少な目なので、ゴリゴリした食感が強い包丁仕事。

 

菊寿司椀

濃厚ではなくサッパリ方向のあら汁。

骨がゴロゴロ入っている。

 

鮪中トロ

菊寿司鮪中トロ

アイルランド産の120キロ。

トロトロ感が強い脂質のトロ。

独特な切りつけ。

 

北寄貝

菊寿司北寄貝

これは磯の臭いが強烈であった。

 

いくら軍艦

菊寿司いくら軍艦

粗塩のみで漬けているそうで、濃厚な味わい。

 

穴子

菊寿司穴子

ホロホロに煮たものを焦がして提供。

焦げの苦みが強い。

煮ツメは穴ツメと言うよりも、みたらし団子のタレの方向性。

 

玉子

菊寿司玉子

出汁巻き玉子

 

小鰭 追加

菊寿司小鰭

しっとりと柔らかめだが、臭みが無く、脂を楽しませる〆の仕事。

酢橘を少々使用されているが嫌味にならない。

これは追加して大正解だった。

「菊寿し」のお店の情報と予約方法

予約についてはお電話のみとなります。

僕は旅行なので1ヶ月前に予約しました。

かなりの数の方が断られていたので、早めの予約が望ましいと感じます。

 

菊寿し(食べログのリンク)

店名:菊寿し(きくずし)

シャリの特徴:米酢の酸味と甘みのある昭和のシャリ。多忙時にはおにぎりと化す。

予算の目安:特選コース7貫2,200円、おまかせ10貫3,150円、おまかせ12貫4,150円など

TEL:026-253-2258

住所:長野県上水内郡飯綱町普光寺925

最寄駅:牟礼駅から550m

営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00

定休日:月曜

 

自分の田舎に江戸前鮨のお店があったなら!と思う、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

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