こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
前に「割烹渡辺」さんを訪問した際に、「山菜蕎麦が格別なお店」としてオススメ頂いた「宮野屋」さん。
南魚沼のお店なので中々チャンスを得られませんでしたが、今回、「里山十帖」に泊まる際にお昼ご飯を求めて立ち寄りました。
山菜シーズンではないものの、結果的に大満足!
夏場でも色々な山菜を楽しませて頂き、蕎麦も格別でした。
こちらはツユが個性的です!
南魚沼の「宮野屋」さんは、創業100年を超える老舗で、現在は4代目のご主人が腕を振るわれています。
4代目の米山 俊介さんは1988年生まれで、なんと7歳の頃から蕎麦を打っていたそうです。
人里から少し離れた場所にありますが、美味しい蕎麦で人を惹きつけています。
僕が訪問したのは平日でしたが、まだ夏休みシーズンだったためか、オープン直後に次々とお客さんが訪問されました。
「宮野屋」さんの魅力としては、個性を確立した蕎麦&蕎麦ツユと、山菜料理に尽きるでしょう。
蕎麦の詳細は後述しますが、山菜料理も気が利いていて、郷土性とモダンな美味しさを兼ね揃える逸品ぞろいです。
食通諸氏はご存知の通り、山菜料理には膨大な手間が掛かります。
かつては山間部で生きながらえる為の保存食でしたが、趣味食へと変化した山菜料理は、日本古来から続く食文化の神秘を宿しています。
当ブログでも温故知新の源泉として、強く郷土料理、山菜料理の再解釈、再評価を訴え続けている所以です。
そして、「宮野屋」さんは雰囲気も素晴らしい。
八海山の麓にあり、清らかな空気と緑に囲まれたお店は、安らぎを与えてくれます。
味と雰囲気を兼ね揃えているからこそ、『ミシュランガイド新潟2020』に掲載されたのだと思います。
それでは、「宮野屋」さんの蕎麦と御料理の詳細をご紹介します。
この度頂いた御料理
- 山菜三点盛り 950円
- 山菜と季節の野菜天ぷら 900円
- あらびき蕎麦 1,100円
こちらの【二八蕎麦】は、フノリとオヤマボクチ(山ゴボウ)をつなぎに用いている点が特徴。
そちらも気になりつつ、十割の【あらびき蕎麦】を頂きました。
何気にメニューが豊富なので、目移りすることは必至…
悩みがちな方のためにメニューを掲載しておきます(笑)
それでは、下記が実際に頂いた御料理です。
なんて豪勢な盛り合わせだろうか。
あけびの茎、またたびの塩漬け、ふき、ぜんまい、山ウド。
あけびの茎はホロ苦が堪らない!
山ウドには甘味がある懐かしい味付けがされていてほっこりする。
またたびの実の塩漬けなんて、食べた事が無い食材も頂けたのが嬉しい限りだ。
山菜の旬以外にも山菜を盛り込んでくださるのが嬉しい。
2色ズッキーニ、ミョウガ、こごみ、蕗の薹、八色椎茸、カボチャ。
そして、大葉のような葉っぱは【またたびの葉】で、紫蘇の実のようなものは【杏仁子の実の塩漬け】!
天麩羅はサックサクの薄衣で洗練された揚げ加減。
田舎の蕎麦店や町蕎麦にありがちなフリッター状ではない。
食材の味わいを活かす天麩羅だ。
天ツユも甘味が抑制されていて上品な味わいだ。
蕎麦は麺の食感がありつつ、ザラリとした口当たりとねっちり感が独特だ。
蕎麦の香りも良く、香ばしい。
甘味は上品でスッキリした味わい。
ツユには鰹節を使用しておらず、煮干し出汁で香ばしい。
かえしの醤油の味と香りは非常にまろやか。
まろやかな甘味がありつつ、煮干しが存在感を強く示し、キリッとした印象を与える。
個性的なツユだ。
さらに、クルミを割って加えるスタイルが面白い。
クルミのコクと香ばしさが加わり、更に楽しくなる。
山葵は本山葵で、葱は恐らく蕎麦の香りを大切にするために不使用と見た。
「蕎麦どころ」と呼ばれるような土地でも山葵が混ぜ山葵や粉山葵で、葱がなまくら包丁でザク切りにしたようなお店も多々ある。
薬味は蕎麦職人の技量と意識の度合いを顕在化する。
蕎麦湯は完全なナチュラルタイプ。
「宮野屋」さんは八海山尊神社の神域にあり、周囲には静謐が漂います。
お店は山小屋風の建物で、入る前から期待が高まります。
店内は座敷席が基本ですが、タイミングによっては半個室で頂く事も可能です。
神社の鎮守の森が眺められ、落ち着きます。
なお、僕は八海山尊神社しかお参りしませんでしたが、「宮野屋」さんの奥にある八海山尊神社元宮も是非。
後になり、趣深い雰囲気である事を知りました。
…またお伺いせねば。
「宮野屋」さんは、お電話にて予約が可能です。
スケジュールが決まっている方は予約がベターかと思います。
店名:宮野屋(みやのや)
予算の目安:ざる1,000円~
最寄駅:なし
TEL:025-779-2145
住所:新潟県南魚沼市大崎八海山大崎沢口3742
営業時間:11:00~18:00
定休日:木曜
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