![吉はし暖簾](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/73c28b76687162c3244b6cd1d8110b25.jpg)
こんにちは、和菓子が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
さて、金沢の「吉はし」さんは石川県のみならず全国的に見ても秀逸な和菓子屋さんです。
以前お伺いしたのは2018年7月。
5年半ぶりに訪問したところ、前回の鮮烈な印象を決して裏切らない秀逸な味わいでした。
相変わらず素晴らしい技術で、意匠と味わい、創作性が全てにおいてハイレヴェルです。
![三千歳](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/a01f6f23f6ebbf9687f1f1ef9411abc0.jpg)
![すしログ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/bfff16286f71f92772bdffbe98056593.png)
近くにあれば二十四節気ごとに伺いたい!とすら感じます。
![すしログライブラリー_アイキャッチ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/910017e372204aeb3368ce8ca768f40c-160x160.png)
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「吉はし」さんは1947年(昭和22年)に創業された金沢の御菓子司です。
歴史ある金沢の中だと比較的若いお店と言えますが、金沢の茶道の世界で確固たる地位を築き上げています。
お菓子は基本的に茶席や懐石料理店からの受注生産を行っているため、個人が入手するには前日の15時までに予約をする必要があります。
お電話を入れて、受け取りのお時間を伝えてお伺いする完全予約制の和菓子店となります。
現在は二代目の吉橋廣修さんが暖簾を守っておられ、更に息子さん兄弟も跡を継がれているそうです。
そして、こちらの和菓子を頂いた時に餡の存在感が異なるなと感じたのですが、後になって長男の慶祐さんが漉し餡を、次男の太平さんが粒餡を作られていると聞き、成る程、と納得しました。
単に餡の違いと言うだけでなく、何となく性格が異なるように思います。
こちらは上記の通り受注生産なので、1日に作られる種類が日によって異なります。
「完全予約制の和菓子」と聞くとハードルが高いように思われるかも知れませんが、家族経営なので温かみがあり、ひとりひとりに向き合って作られていると感じられるので、個人的には良いシステムだと思います。
京都の名店・嘯月さんも同様のシステムですね。
それでは訪問ごとに頂いた和菓子を紹介します。
2024年4月に頂いた和菓子です。
![せせらぎ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/753477998d7c8837ee24c6c94637f58e.jpg)
非常に上品な香りのよもぎ餡が爽やか!
まさに春の息吹を表現することに成功している。
周囲の白手亡豆の餡はさらりときめ細かい。
![野遊び](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/3b980b86c475dfad60e5aae69477b032.jpg)
こちらはよもぎの香りが最初からふわっと香り、野の情景をより明瞭に想起させる。
こちらも、さらっとした口どけの餡は流石だ。
![深山桜](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/c16f906c01d5d24653ab8fc47e419e46.jpg)
緑とピンクの漉し餡に粒餡を使用。
皮には味噌を塗っているので香ばしい。
漉し餡はサラッサラで、見た目よりも遥かに軽やかだ。
![ひとひら](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/6b01216129e09a7f3cd0c302328fa6bb.jpg)
美しく可愛らしい見た目とネーミング。
ねっちりしつつ、しっとり感がある薯蕷で、芋の香りも上品に楽しませる。
2024年2月に頂いた和菓子です。
![三千歳](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/a01f6f23f6ebbf9687f1f1ef9411abc0.jpg)
桃色部分はしっとり、ふんわり。
中の餡は少し食感があり、粒のしゃりっとした食感もかすかにある。
ともに瑞々しいのは変わりない。
甘味も繊細。
桃色部分は白インゲンの香りをやや強めに感じさせる点が独特だ。
![仙寿](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/0620a19a730505c61a316b28833e0697.jpg)
豆の香りを巧みに立てていて、甘味が上品で実に良い。
粒子はサラッと溶け、野暮ッたさは皆無だ。
![仙寿](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/ac53329e951ba41fdcceafdc723798ab.jpg)
意匠も素敵。
![ふきのとう](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/0004ab0b2d956b34be6e3224fcaf12ab.jpg)
小麦粉生地に薄緑の練り切り、ふきのとう餡を合わせる。
ふきのとうの香りと軽いホロ苦さを楽しませる餡!
そして、生地がふきのとうに馴染む。
しかも粒餡とは攻めている。
小麦粉生地を用いて野暮ッたくないのは素晴らしい。
![萌黄](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/f3377d7b7d335ee9d504ef816c852a2f.jpg)
薯蕷饅頭らしくねっちりしつつ、空気を含んでいるためふわっとエアリー。
しゅわり。
そして、よもぎ餡の芳しさに包まれ、香りが気持ち良い!
上生菓子は大体280円、290円くらいのようで、意外にもわらび餅が330円と最も高額でした。
上質な上生菓子の価格としては大変良心的な価格なので、お会計を頂き驚いた次第です。
![f:id:edomae-sushi:20180711065132j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065132j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image.jpeg)
求肥。ぷるんと踊り、ぱつんと弾ける食感が魅力的。
そして、瑞々しい餡はさらりと流れるような口溶け。
![f:id:edomae-sushi:20180711065133j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065133j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/2020/10/20180711065133.jpg)
甘み的にも食感的にも上品であり、それでいて強い印象を残す一品。
![f:id:edomae-sushi:20180711065134j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065134j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/2020/10/20180711065134.jpg)
お持ち帰りの場合は蒸すと美味しい、と伺ったので、蒸籠で蒸して頂いた。
![f:id:edomae-sushi:20180711065135j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065135j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image.jpeg)
これは素晴らしいわらび餅。
もっちりした後にすぐさまとろける餅で、蕨粉を活かしきっている。
黄粉は香ばしく、これまたさらりとした餡が素晴らしきバランスで調和。
![f:id:edomae-sushi:20180711065136j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065136j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image.jpeg)
実に爽やかな見た目。
寒天に金粉を合わせているところが金沢らしい。
![f:id:edomae-sushi:20180711065137j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065137j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image.jpeg)
一口頂くと、見た目とは裏腹に力強い味わいに驚く。
それもそのはず、粒餡を使用されている。
これは見た目と餡に意外性が有る。
粒餡は小粒の小豆を潰して使用しているので、上品な口当たりである。
甘みもまた然り。
![f:id:edomae-sushi:20180711065138j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065138j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image-1.jpeg)
寒天。
夕ざりの茶事で暮れゆく情景を完全にイメージさせられる。
![f:id:edomae-sushi:20180711065139j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065139j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image.jpeg)
黒糖を力強く用いており、食感もプルプルと存在感が有る。
何気に二重構造となっており、金粉が上部に固定されていて技を感じる。
![吉はし天の川](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/60dacae5dd7fb93ceb4afd6dee3216b1.jpg)
金沢らしい白餡が美味しい。
豆の味わいがしっかり感じられる。
寒天は食感的に嫌みが無く、調和している。
![f:id:edomae-sushi:20180711065141j:plain f:id:edomae-sushi:20180711065141j:plain](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/image-1.jpeg)
しっとりした金団。
これも口溶けが良く、味わいはしっかりしている。
金沢に行く際には、再訪したいと思います。
冒頭に書いたとおり、事前予約制です。
余裕を持って予約するのが鉄則です。
店名:吉はし(よしはし)
予算の目安:上生菓子1個300円前後
TEL:076-252-2634
住所:石川県金沢市東山2-2-2
最寄駅:金沢駅から2,100m
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜・祝日の午後
直近で金沢をめぐり印象深かったお店です。
うつしきさん
![飯:鮎](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/bab5f119dbc750589c833214372a6c75-160x160.jpg)
鮨いくたさん
![縞鯵](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/824ecf3d442644f0a24a9f0fb2e5657a-160x160.jpg)
すし屋小桜さん
![鰆](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/03a2978fc531cb0a9563a14126624512-160x160.jpg)
レマイユさん
![サヨリ・山菜・トマト](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/b3b60b2a92ea49de02392e17d12bf98f-160x160.jpg)
持ち帰るのが大変でも購入し続けたいと思う、すしログ(@sushilog01)でした。
※和菓子編 No. 57に最新情報を追加して更新しました
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