こんにちは、焼鳥が大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
近年「日本酒の聖地」と言われる程に日本酒に強いお店が増える、大塚。
駅周辺の再開発も相まって、昔の激シブなイメージが薄れています。
今回ご紹介する「やきとり 結火」さんは、中でも突出してスタイリッシュな雰囲気です。
しかも、焼鳥の進歩を決定付けた名店「鳥しき」の流れをくむ「やきとり阿部(旧ガルス)」の系列なので、今後人気が出るのは確実です。
実際に頂いた結果として、抜群に美味しい焼鳥で、既に個性も確立されていると感じました。
流通が少ない「黒さつま鶏」を使用している点もキャッチ―なので、焼鳥好きならば訪問する価値があります。
すしログ
大塚離れした雰囲気に驚くはず(笑)
大塚「やきとり 結火」の魅力とは?
こちらは冒頭で書いた通り「鳥しき」の流れをくむ「やきとり阿部」さんの支店です。
「やきとり 陽火」に次ぐ3店舗目となります。
他のお店は「鳥しき」も含めて「伊達鳥」を使用していますが、こちらは「黒さつま鶏」を使用。
これは大変面白い試みだと感じました。
下記の通り、両方の鶏は全く異なる特性を持つためです。
伊達鳥
- 飼養地:福島県伊達市
- 鶏種:♂ベビーロードアイランドレッド×ヘビーロードアイランドレッド、♀ロードアイランドレッド×ロードサクセス
- 月間生産量:70,000羽
- 出荷日齢:♂70~82日、♀70~82日
- 出荷体重:♂3.4kg、♀2.8kg
- 飼育方法:平飼い
黒さつま鶏
- 飼養地:鹿児島県
- 鶏種:♂薩摩鶏×♀横斑プリマスロック
- 月間生産量:3,000羽
- 出荷日齢:♂84日、♀126日
- 出荷体重:♂2.8kg、♀2.6kg
- 飼育方法:平飼い
「薩摩鶏」は、比内地鶏、名古屋コーチンと並んで「日本三大地鶏」とされる鶏です。
江戸時代に、薩摩藩で闘鶏用に作られた品種です。
横斑プリマスロックも在来種の地鶏なので、地鶏同士を掛け合わせた品種が「黒さつま鶏」となります。
頂いて感じた特徴としては、肉質が非常に柔らかく、十分な脂があり、旨味が強い鶏肉だと感じました。
もも肉は柔らかく、胸肉は食感があり、これは良い鶏肉です。
また、個性的な酸味も持ち味です。
部位によっては脂が非常に乗っている鶏ですが、肉質や酸味のお陰で軽やかに頂けるのが魅力です。
珍しさだけでなく、キッチリ味に個性があり、印象に残る鶏肉です。
そして、良い鶏肉には肉を活かす確かな技術も必須ですが、その点も問題無し。
親方の笠井剛さんは様々なジャンルを経て焼鳥職人になった方だそうです。
独自のセンスと串打ち・火入れの確かな技術で今後さらに面白いお店にされるのは間違いないでしょう。
大塚「やきとり 結火」のおまかせコースの詳細
「やきとり 結火」のコースはおまかせのみで、「やきとり阿部」と同じくストップをかけるまで出てきます。
伺った当日は、30種類ほど用意されているので、大食漢でも大丈夫です(笑)
お通しが660円で、今回は酒肴2品、串18本、鶏ラーメンを頂き、下記のお酒を飲んで1人16,000円ほどです。
食べログの価格レンジは「¥8,000~¥9,999」になっていますが、しっかり食べる人は予算15,000円以上を想定した方が無難です。
この度頂いたお酒
- ビール白穂乃香
- 新政、X-TYPE 2020
- 田中六十五、山田錦純米
- 飛露喜、純米大吟醸
黒さつま鶏のロールキャベツ
鶏の脂が強く、そこにキャベツの甘みやトマトの酸味が一体化。
調理技術は平凡であったが、冬に温かさと意外性を与える一品目だと感じた。
酒肴の盛り合わせ
黒さつま鶏のタタキ、金時人参のラぺ、こごみの天麩羅、ふきとのうの天麩羅、うるいのお浸し。
大変魅力的なラインナップ!
焼鳥の前に季節感、旬を感じさせてくれるのは、焼き鳥のコースとして多大な魅力だ。
工夫を感じる。
タタキの部位は、もも肉。
力強い脂に酸味が印象的だ。
食感も柔らかく、美味しい鶏だと実感する。
焼鳥店で予想だにしなかった山菜の天麩羅とは嬉しいが、振り塩がメチャクチャ強くて塩辛かった。
折角の山菜の繊細な味が勿体無い。
かしわ(もも)
身の部分は、やはり酸味が独特だ。
むっちりでありつつ柔らかくしっとりとほどけるような繊維質は印象に残る。
そして、皮は焼き込んでいないところが個性的。
ぷりっとしながら、とろけるようなテクスチャーだが、決してグニャグニャと残らないので高次元で個性を表現している。
皮への独特のアプローチは、後半の串でも実感する事になる。
砂肝
非常に大ぶりで、ジューシィな砂肝。
ジャクジャクと力強い食感を楽しませた後、繊維は軽やかにほどけてゆく。
そして、嫌味にならない香りがふんわりと残る。
大根おろし、自家製糠漬け
糠漬けが自家製と言うのは見上げた心意気!
葉たまねぎ
とろんとろん!
そして、甘い!
抱き身
薬味は黄柚子。
皮がバリッと弾けて、むちっむちっと力強い食感を示す。
黄柚子も相まって爽快そのもの。
うずらの卵
超とろっとろなうずらの卵。
味付けの品が良い。
塗った醤油の軽い焦げが実に良い香り。
スナップエンドウ
ジューシィで甘みを引き出す焼き加減で、最後にホロ苦味が引き締めてくれる。
手羽のねぎま
手羽をねぎまにするとは面白い。
むっちりした食感の後に、手羽らしい脂がじゅわじゅわと溢れ出て、葱の甘みと香りがまとめる。
大分産の柚子胡椒の辛みと香りで更に引き締める。
特に葱の甘みとのバランスが良い串だと実感した。
銀杏
ほろっもっちりな模範的な焼き加減。
レバー
割と焼き込むスタイルのレバーだが、ボソボソしてはいない。
レア寄りのレバーが好きな人は首をかしげるかもしれないが、これはこれで一つの表現だと思う。
つくねとキンカン
キンカンの皮は柔らかく、瞬時にぷちっと弾け、濃密な味わい。
つくねは旨味と脂をシンプルに表現した調理で、キンカンとの一体感を高めてくれる。
鹿児島赤茄子
甘い。
焼き加減も良い。
せせり
しゃくっしゃくっと、意表をつく軽妙な食感。
最初のインプレッションが良いせせりだ。
脂もじゅわりと溢れ出るが、喉に残らないので上品だと言える。
皮
これは非常に個性的。
とろっとろで、表面だけサクサクな食感。
煮てから焼いているのか!?と思ったが、炭火だけで表現されているそうで、驚嘆を覚える。
カリカリで脂がじゅわっと滲む皮も美味であるが、こちらの皮は実に意外性がある。
芽キャベツ
自家製の肉味噌を添えて。
背肝
ホロッと崩れ、脂がとろりと滲む独特な食感と味わいは背肝ならでは。
黒胡椒をしっかりと利かせている。
膝
むちっと力強い食感で、脂がじゅわっと溢れる。
さび焼き
終盤に山葵とは!
キッチリ本山葵を使用していて、辛味がキーンと来る。
これは良いなあ。
最後に粋なチョイスだ。
ふりそで
もぎゅっもぎゅっと独特の食感で、脂が溢れ出る!
鶏ラーメン(塩)
鶏の脂と旨味がたっぷりな塩ラーメン。
大塚「やきとり 結火」のお店情報と予約方法
予約については、お電話のみとなるようですが、ヒトサラと食べログに公式情報が掲載されています。
店名:やきとり 結火(むすび)
予算の目安:10,000円〜15,000円
TEL:03-6903-6603
住所:東京都豊島区北大塚2-1-1 ba05ビル 8F
最寄駅:大塚駅から30m
営業時間:17:00〜23:00
定休日:日曜、他不定休
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