![山本進一郎看板](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/ead008f530a80d6a34a9f939f093b5f0-1024x683.jpg)
こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
さて、こちら「山本進一郎」さんは、僕が松山鮨開拓で訪問したお店の中でも、特に若い方にオススメの一軒です。
雰囲気、接客、価格帯の全ての面で若い方に優しいので、学生〜20代の方が初めて回らない鮨を食べる際に良き選択です。
…とは言え仕事はしっかりされていて、そこは流石「鮨いの」さん出身だと感じます。
食べログではスコアが3.21なので、穴場のお店だと言えるでしょう。
![すしログ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/bfff16286f71f92772bdffbe98056593.png)
リーズナブルに美味しい鮨を食べさせてくれるお店もあるなんて、やはり愛媛の鮨は素晴らしい!
![すしログライブラリー_アイキャッチ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/910017e372204aeb3368ce8ca768f40c-160x160.png)
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店名がフルネームのお店って、親方の押し出しが強いのでは…?と思いませんか?
僕はそう思っちゃいます。
しかし、「山本進一郎」さんは全くそんなことなく、むしろソフトで紳士的な接客です。
店内はいわゆる「和モダン」で落ち着く内装です。
![山本進一郎内観](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/1250b486ba81da86a8e73b65fc2f7bc6-1024x576.jpg)
しかも、お昼の訪問だからか、BGMはJ-POPのアレンジの緩い感じのやつ。
若い人でもリラックスできる鮨店であるのは瞭然で、ポジショニングが巧いと感じます。
それでいてランチ営業でも手抜かり無い事を確認しました。
ちょっと早めに到着したのですが、店外にシャリ切りの音が聞こえてきたので、お客さんの到着に合わせてシャリを切られている模様。
これは鮨と真面目に向き合っている職人さんだ、とすぐに分かりました。
親方は前述のとおり「鮨いの」さんで修行され、オープンから2022年4月まで修行されたそうです。
つまり、「鮨たか山」さんの弟弟子という事になります。
使用する魚介は愛媛県産に加えて県外産のものも用い、地元の若い方が楽しめる方向性にアジャストされています。
例えば、サーモン。
出てきた時は「えっ、サーモン!?」と動揺しました。
一般的な江戸前鮨店では出さないタネですからね。
しかし、いざ頂いてみて、出される理由を感じ取りました。
昆布〆の仕事が施されているからです。
なるほど…若い方に人気がある大衆的なタネで親近感を与えつつ、江戸前鮨の仕事で本格さも伝えるプレゼンテーションです。
これは変にグルメぶっている自称食通みたいな人は感じ取れないかもしれません。
「タネのクオリティが云々」とグジグジ言って、お店の狙いをガン無視する人は多いので。
しかし、親方は確かな文脈の中でタネを選択されています。
さりげなくハイコンテクストなタネの選択を目の当たりにして、鮨の面白さを感じました。
鮨の生命線であるシャリは、赤酢を用いつつまろやかな方向性です。
塩も酸味も軽く、最初に酸味がふわっと立ち、まろやかな甘味が支える味付けです。
お米の粒はぱらりとほどけ、温度も良好です。
シャリもターゲットに忠実に設計し、温度や粘度はクラシックな寿司を超えるものとする試みが素敵です。
使用するお酢はミツカンで、三ツ判山吹と白菊のブレンド。
赤酢、米酢の良いとこ取りをされています。
握りの手数は8手ほど。
総じて、気兼ねなく頂ける鮨店でこのクオリティのお店は他県でも多くはありません。
酒肴こそ鮨店としてオーソドックスなものが多いですが、握りではそのオーソドックスが活きていて、江戸前鮨定番の【小鰭】や【干瓢巻き】を出される心意気が素晴らしい。
これぞ「回らない鮨」の魅力、と感じさせてくれるでしょう。
鮨に興味のある鮨ビギナーの方は、安心して訪問されてください!
「山本進一郎」さんの【おまかせコース】については、昼も夜も7,700円とリーズナブルです。
さらにお昼は【握り鮨コース】4,000円があるようで破格です。
それでは、頂いた【おまかせコース】の詳細をご紹介します。
![茄子の焼き浸し](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/2061ed11307ff3ee4b712d6a5426bc47-1024x683.jpg)
香ばしく爽やかな先付け。
優しい甘味のあるツユでまろやかな味わい。
薬味は少々ザク切りのネギと錦胡麻。
味付けや見た目など、細部まで若い方の親近感を考えておられるのが分かる。
![オオモンハタの炙り](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/8e3fc4e545106b5017893ddf089bb969-1024x683.jpg)
熱源はハンディバーナー。
酸味が強めのポン酢が先行するが、すぐに魚の脂と旨味が広がり調和する。
炙り香は熱源がバーナーなので「分かり易い」が、これは万人受けするだろう。
軽い乳化と共に余韻となり、魚の魅力も感じさせてくれる。
![鮟肝](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/1f9347a53fba1b25dc0b6213a0e625ea-1024x683.jpg)
甘味のある鮟肝に塩と山葵でスッキリ感を加える。
定番の酒肴。
![ツバスの幽庵焼き](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/f40c922cacc950a6355e7f0f192508dc-1024x683.jpg)
リーズナブルなコースで焼き物も出されるとはビックリだ。
ホスピタリティ!
![もずく](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/2780cee24c087b9f5f9e1922463cf75e-1024x683.jpg)
食感が強い岩もずくを使用。
![ガリ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/f9ec5afa10ffd8741dddaac524e9f9fd-1024x683.jpg)
甘味がありつつ酸味と穏やかな辛味でフルーティーな方向性のガリ。
![スルメイカ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/d0862ac5effdb1265f52023964dae486-1024x683.jpg)
肉厚なスルメイカに大根おろしを加え、サッパリと提供する名刺代わりの一貫目。
![イサキ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/db082d9082b66c59c8391b0f0a400a15-1024x683.jpg)
脂が強く、イサキらしい香りも楽しめる。
スルメイカ、イサキと、ご当地の旬を感じさせる流れで良し。
![鯵](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/a5356ee302d603511f1b50fae039ecfb-1024x683.jpg)
ぶ厚く、脂がたっぷりな鯵。
薬味は浅葱と山葵。
脂が徹頭徹尾じゅわりと滲みパワフルな味わい。
鯵の味までターゲットに合わせているとは凄い。
![サーモンの昆布〆](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/9a20bb1f924f31d04ccea940374df096-1024x683.jpg)
サーモン!?と驚いたが、これは若い方に親近感を持ってもらうための仕掛けだろう。
強い脂とサーモンらしい香りが若い方には親しみ易いかもしれない。
薬味も回転寿司で王道の玉ねぎ。
しかし、調味は上品に行っていて、回転寿司とは異なる事を伝える。
![白海老](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/d4481f0d636ea1d92c27fc80c2db58fc-1024x683.jpg)
安定感ある甘味と軽い苦味。
サーモンの後に甘味が強いタネと言う構成も、考えられている。
![胡麻鯖](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/784541668ab805f3237e96f7177643fa-1024x683.jpg)
〆て三枚漬けにした胡麻鯖。
繊維質はしっとり、ほろり。
そして、胡麻鯖らしい脂と香りがふんわりと広がる。
大葉も良い相性で爽やかに提供。
![鮪赤身](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/fa1714d2e129501ec66532a978ba943f-1024x683.jpg)
サッパリした方向性の赤身で、香りもスッキリ。
![小鰭](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/3121f536d5060ef8a3846650865d6099-1024x683.jpg)
〆てから酸味を浸透させ、しっとり、ほろりとした食感。
酸味でスッキリ味わわせる方向性。
![椀](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/ed84fe8501f2b6c3151f6a3387e34cde-1024x683.jpg)
味噌の甘味とコクが楽しめる味噌汁
![干瓢巻き](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/7cb05dd49d9c9a98b34f5dff1758d2d4-1024x683.jpg)
大葉と錦胡麻を使用していて軟派に思うかもしれないが、甘味のある干瓢に大葉が爽やかに調和する。
山葵も使用した通称「鉄砲」だ。
海苔は香り良く、厚みのあるものを使用されている。
「山本進一郎」さんは、公式サイト経由でWEB予約が可能です。
店名:山本進一郎(やまもとしんいちろう)
シャリの特徴:赤酢を用いつつ酸味と塩気が穏やかで、甘味も用いた万人受けするシャリ。
予算の目安:おまかせ7,700円、お昼の【握り鮨コース】4,000円
TEL:080-6479-3045
住所:愛媛県松山市二番町3-8-5 美川ビル3F
最寄駅:大街道駅から200m
営業時間:月・火18:00~24:00、水~日12:00~14:00(LO13:30)、18:00~24:00
定休日:不定休
松山で燦然と輝く鮨店「くるますし」さん
![小鰭](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/89d334c6f4f81edef0d40b48be174ab1-160x160.jpg)
今後が人気が高まるであろう「たか山」さん
![海胆軍艦](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/8c134ff48d57220752a1e93df6791860-160x160.jpg)
名漁師・藤本さんが通う伯方島の鮨店「あか吉」さん
![ネブト](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/45543fa22e68e9e3709e6341ca71b81a-160x160.jpg)
愛媛の鮨を盛り上げたい、すしログ(@sushilog01)でした。
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