こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
気仙沼の「鮨おがた」さんは、山形の名酒屋「La Jomon(らじょうもん)」の熊谷 太郎さんよりお聞きしました。
熊谷さんは気仙沼ご出身。
なので、「推しの酒屋さんにゆかりのある鮨店ならば訪問しよう!」と決意。
この度、「鮨おがた」さんのためだけに往復260キロ車を走らせて訪問しました。
結果的に、訪問して良かった!と心から実感しました。
親方は「鶴八」一問に思い入れのある職人さんでしたので。
気仙沼の地で「赤酢・砂糖不使用」の伝統的な江戸前鮨のシャリを切る職人さんです。
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「鮨おがた」さんは全国で13港ある「特定第3種漁港」である気仙沼漁港にある鮨店です。
三陸沖は「世界三大漁場」に数えられる豊富な漁場。
僕も「気仙沼お魚いちば」に立ち寄ってみたところ、巨大な鰹がビックリする価格で売られていて、港の強さを実感しました。
ちなみに、「世界三大漁場」は他にノルウェー沖、カナダ・ニューファンドランド島沖のグランドバングです。
港町の鮨店は江戸前鮨よりも街場寿司の傾向が強いところ、「鮨おがた」さんは真っ当な江戸前鮨を供されているところが魅力です。
そして、指定せずとも地魚のみである点が流石、気仙沼。
しかも、非常にリーズナブルな価格なので、東京から訪問すると驚きます。
緒方親方は修行開始段階で「シャリは赤酢。そして、塩を使わずやる」と決めたそうです。
気仙沼の地において尋常でない志なので、その理由をお伺いしたところ「あるテレビ番組を観て」との談。
すぐにピンときて、「『イキのいい奴』ですかね、加藤博章親方がモデルになった」とお伝えしたところ、親方は大層ビックリされました。
そりゃあ、1987年のドラマですからね(笑)
そこから「鶴八」一問の話になり、相互にとって充実した時間になりました。
例えば、師岡 幸夫親方は非常にスパルタンな職人で、気に入らない客には握るのを止めていたそうです。
現在「鮨處はる駒」の親方である田島 道弘さんが二代目として漬け場に立たれたのは1998年。
僕は広島で高校生だったので、師岡親方の握りを頂く術は無かった…。
親方のシャリは赤酢の酸味と香りが効いたシャリ。
硬めで粘りは無く、パラッ!とほどけ、ほんのり温かく見事な人肌温です。
タネごとにブレが無く、昨今の温度差を付けるアプローチとは異なり名人芸を感じました。
仕事もシャリも抜群なのに何故か山葵は混ぜ山葵ですが、これは流石に漁港でリーズナブルに提供されているため仕方ない…と心の中で納得しました。
メニューについては、結構細かく分かれています。
【おきまり特上の上】と【おまかせ10貫】との違いは魚種で、訪問日はノドグロ(アカムツ)との事。
…なので、僕は【おきまり特上の上】を頂きました。
魚の切りつけについては、なんとオーダー後の準備!
リーズナブルなのに丁寧!と驚きました。
ただ、グループごとの切りつけとなり、他のグループやお客さんの提供が終わってからの「ターン制」なので、提供までの時間は掛かります。
遠方から訪問する場合、早い時間帯の訪問やゆとりあるスケジューリングが鉄則だと思われます。
クラシックタイプ。
むちむちで旨い鱸。
包丁が細やかで、一体感が高い。
コクがたっぷりで旨い。
脂主体でありながらベタッとしたところや重い臭いが無い。
鰹は気仙沼の名物の一つのようだ。
ねっちりとした身は脂が乗りつつ、旨い。
香りも良い。
後になって、2024年は気仙沼の鰹(海水温)は異常で、7月時点で戻り鰹になっていると知った。
江戸前鮨らしい漬け込み!
そして、火入れも良いく、しっとりしつつ、潰して握るので繊維がシャクシャクと気持ち良い。
帆立の甘味にシャリの酸味がキリリと爽快。
気仙沼産。
口どけ良く、香りが強い海胆。
爽快な甘味を楽しめる。
コリコリした後に、とろりととろける。
酢橘を適量絞ってスッキリ。
むっちり、パツパツした身の鯵で、脂が乗って旨い!
シャリと絶妙な相性(赤酢のみ、砂糖不使用のシャリはこの方向性で調和が高まる)。
昆布出汁にわかめとふのりとは三陸らしくて良いな~
しっとり、ふわふわと非常に軽やかな食感の蝦蛄。
トロトロの内側を表面にして、実に甘い。
炙りの熱源はバーナーだが、味が濃い北寄貝なので香ばしさが合う。
しっとりとした火入れで、柔らかくほろりとほどけ、甘い。
ホロホロした繊維で、香ばしい。
漬け込みの味付けと味わいが濃い煮ツメのバランスが良い。
「かねさか」さんの系譜のようなプリン状の玉子で、意外性がある。
「鮨おがた」さんは、お電話にて予約が可能です。
常連さんが多い様子なので、遠方から訪問する場合には必ず予約しましょう!
店名:鮨おがた(すし おがた)
シャリの特徴:赤酢のみ、砂糖不使用で、人肌の温度管理が絶妙なシャリ。
予算の目安:1,650円〜6,600円のおきまり&おまかせ
TEL:0226-23-0587
住所:宮城県気仙沼市三日町3-1-23
最寄駅:気仙沼駅から800m
営業時間:11:00~14:00、17:00~22:00(L.O. 21:30)
定休日:水曜
宮城県各地で奮闘する職人さんのお店
2代目がお昼限定で握る宮城流江戸前鮨!宮城県大崎市「寿し扇」 すしログ No. 341 氏金寿司@登米市(宮城県)
江戸前鮨の仕事が広がることに喜びを感じる、すしログ(@sushilog01)でした。
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