こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
かねてより銀座で大好きな鮨店、わたなべさん。
かつて友人から「銀座の鮨店でオススメは?」と聞かれた際にお伝えしたところ、僕以上に通ってくれることになり、今回初めて一緒に訪問しました。
自分が好きなお店に通ってくれるだけでも嬉しいのに、一緒に訪問できるのは幸せなことですね。
鮨ファンを増やす活動をしていると人生が豊かになるな〜と心から感じました!
過去に何度も記事を書いていますが、改めて魅力をご紹介すべく、初心に戻り記事を書きたいと思います。
タップできる目次
銀座「鮨わたなべ」渡部佳文親方の経歴と魅力
銀座「鮨わたなべ」の親方である渡部佳文さんは、1960年生まれの職人さんです。
15歳で鮨の修行を開始し、26歳の時に人生を揺るがす出会いをされました。
それは、「鮨の神様」と呼ばれた名職人、加藤博章氏との出会いです。
加藤博章氏は1866年創業の弁天山美家古の流れを汲む柳橋美家古の親方でした。
よって、継承する仕事は正しく江戸前中の江戸前。
渡部親方は加藤氏から仕事を徹底的に仕込まれ、その後、湯島の鮨一心で25年間も漬け場に立たれました。
そして、53歳にして独立され、「銀座 鮨 わたなべ」をオープンされました。
渡部親方の凄味とは、経歴のみならず鮨職人としてのセンスや塩梅です。
伝統的な仕事を徹底するだけでなく、ご自身の遊び心を加えておられるのが最大の魅力だと感じます。
王道のタネである【小鰭】で熟練職人の仕事を見せつけつつ、酒肴の【ナマコと穴子の酢の物】や【牡蠣とケチャップ、マヨネーズ、レモン、タバスコ】などで離れ業を魅せてくれます。
前者の酒肴のように和食らしく食材の取り合わせで意外性を与えてくれると思えば、後者のように冒険的な調味料や薬味の組み合わせで驚きを与えてくれます。
そして、それらが決してケバケバしくないところに鮨職人としてのセンスや塩梅を感じる次第です。
伝統と独創が共存しているのが、渡部親方の世界観です。
銀座「鮨わたなべ」の酒肴と握りの概観
古典的なお店出身のベテラン職人さんですが、シャリもタネの管理もモダンです。
具体的に言うと、タネは握る前に室温に十分馴染まされます。
頂いて「冷たい!」と感じる事がありません。
老舗に限らず今でも冷たいお店はあるので、これは重要なポイントです。
そして、シャリは口の中でのほどけ加減が絶妙です。
初めて伺った時は少し柔らかめに感じましたが、2回目以降はそのような事がなく、硬さも温度もいつも適切で、さらに握りの技で見事にほどけさせます。
これはいたずらに硬く炊くのではなく、空気を含ませて握っているからこその技です。
逆に初回に少し柔らかく感じた事で技を痛感出来たように感じています、今は。
使用するお酢の銘柄は聞いた事がありませんが、赤酢を使用されていて、砂糖は用いず塩で調味されています。
(ちなみに、こう言った職人さんのお店では僕は「美味けりゃ良い」と思っているので、情報を聞くことはいたしません。感じれば良い事。何処でも根掘り葉掘り聞く方は半可通です)
銀座「鮨わたなべ」の酒肴と握りの詳細
銀座「鮨わたなべ」さんのおまかせの詳細をご紹介します。
白烏賊
子持ち!
子持ち槍烏賊のような料理に仕上げ、火入れが良く、柔らかさとコリコリ感をあわせ持つ。
薬味は柚子こしょう。
鰹
旨味が強い!「いやあ、本当に旨いなー」と心でガッツポーズした。
肉厚な切りつけと薄切りを組み合わせていて、楽しい。
薬味は和芥子。
鯖
定番の酒肴だ。
辛味大根と合わせておられ、組み合わせが良い。
鯖はしっとり〆ていて、香りが良い。
産地は意外な事に北海道。
筋子
酒肴ではイクラよりも筋子の方がお酒に合う。
塩気が強すぎず、美味。
白子の茶碗蒸し
白子と卵部分の一体感が抜群!
火入れが一体感を高めている。
鰆の幽庵焼き
わたなべさんは焼き物も美味しい。
この後、握りに移行します。
ガリ
鯵
むっちむちな食感で、力強い旨味が舌を喜ばせる。
産地は三重。
大葉を噛ませ、爽やかに握りがスタート。
アズキハタ
これまた食感が強く、ぶちっぶちと繊維質が千切れゆく。
旨味が非常に強く、喉に残るほど。
小鰭
胴に入ったしっかり〆。
身はみしっとしていて、旨味が弾け、香りも良い。
烏賊の塩辛
明太子がアクセントに。
鰤
函館産の12キロ!
秋にして濃厚な脂を満喫!
大根の漬物
甘海老
とろんとした食感と、強い甘みは裏切らない味。
車海老
甘海老の後に車海老とはユーモアがある流れ。
椀
鮪大トロ
大間。
濃厚な脂で、みしりとした食感。
べったら漬け
穴子
柔らかすぎず、程よく繊維質を残す煮加減。
玉子
定番の鞍掛けスタイル。
マカジキ 追加
突きん棒漁によるマカジキ!
むっちり、みっちりした身は力強い旨味を滲ませる。
鰹 追加
握りで頂いても実に旨い鰹。
鮨好きはもちろん、回らない鮨店が初めての方にもオススメのお店です!
銀座「鮨わたなべ」の立地と雰囲気
お店は「銀座の中心」の4丁目交差点からすぐの5丁目にあります。
そして、銀座の鮨店らしくビルの一室に入っています。
お店はこじんまりとして上質な空間ですが、温かみもあるので若い方でも寛げる雰囲気だと思います。
席数は9席と少ないものの、間取りはゆったりと取られています。
檜のカウンターが清々しい。
カウンターと漬け場のレベル(高低差)は無く、親方の手元が全て見え、コミュニケーションしやすい距離感です。
銀座「鮨わたなべ」のお店情報と予約方法
ご予約はお電話のみとなっています。
店名: 銀座 鮨 わたなべ
シャリの特徴:塩と赤酢のみを用いつつ、バランス良好。温度も最適。
予算の目安:15,000円~20,000円
TEL:03-3572-3330
住所:東京都中央区銀座5-6-14 銀座ビルディング3F
最寄駅:銀座駅から100m
営業時間:17:00~23:00
定休日:日曜、祝日
こちらが過去の記事になります。
No. 351をリライトした記事になります。
本記事のリンクには広告がふくまれています。