すしログ:どら焼き発祥のお店は霊岸島の名店!梅花亭(新川)

和菓子の食べ歩きをしていると、ビックリするほど歴史があるのに、世間では広く知られていないお店に多々出会います。

控えめに存続している点に老舗の矜持を感じ、情報過多の現代に出会いの喜びを与えてくれます。

今回ご紹介する梅花亭は「霊岸島と言えば梅花亭」と呼ばれた、江戸時代創業の名店です。

どら焼き発祥!霊岸島の梅花亭とは?

外観

そもそも「霊岸島」は古い名称なので現在は消えた地名ですが、現在の新川を指します。

和菓子好きな方ならば【いちご大福】が名物の翠江堂、カレー好きな方ならば新川デリーの名が挙がる土地ですね。

梅花亭は1850年(嘉永3年)に大伝馬町(現在の小伝馬町駅南)で創業した老舗です。

なかなか個性的な商品を次々と編み出した和菓子屋さんで、最初のヒット作の名前からして凄い。

その名もズバリ【亜墨利加(アメリカ)饅頭】。

公式サイトの情報によると、

「西洋人が現代のパン釜のようなものを使い焼き菓子を作っている」という長崎帰りの蘭学者宇田川興斎師の話をヒントに釜で焼いた」

…との事で、なんとも豪胆です。

 

梅花亭のどら焼きとは?

梅花亭の祖先は岐阜出身で、徳川家康公の札差しとして江戸に入府したそうです。

創業者は「生来の新しもの好きの上に無類の甘いもの好き」だったため、菓子匠として成功した模様。

【亜墨利加(アメリカ)饅頭】を生み出した初代に負けず劣らず、2代目は【銅鑼(ドラ)焼】を生み出しました。

そう、ドラえもんの大好物である【どら焼き】の元祖です。

 

2代目は明治初期の人ですが、幕末に見た江戸幕府御座船(徳川将軍一行が隅田川を移動する際に使用した船)に付けられていた、ドラからインスパイアされて新しい和菓子を生み出したそうです。

従来は四角い餡を生地で包んだ四角いものであったそうなので、餡を薄皮で挟んだ元祖どら焼きは相当インパクトがあった事でしょう。

銅鑼(ドラ)焼01

今でこそ【どら焼き】は中心部がこんもりしたふくよかな形状で「銅鑼(ドラ)」には見えません。

しかし、元祖は平べったい正に銅鑼(ドラ)の形状をしたどら焼きです。

 

銅鑼(ドラ)焼 1個240円

銅鑼(ドラ)焼02

「丸ぼうろ」をしっとりさせたような食感強めの生地に潰し餡。

一口目から意外性が抜群!

生地の香ばしさは正にどら焼きですが、味わいは似て非なるもの。

餡は甘みが強すぎず、これは現代に調整されているのでしょうか。

実は、元祖どら焼きは長らく製造が中止されていたそうです。

しかし、お客さんから復活の要望が多かったため、幼少から勤められていた職人さんの手により1998年(平成10年)に復活を遂げたとの事なので、ありがたみがひとしおです。

 

みかさやま 1個270円

みかさやま01

これも梅花亭を代表する銘菓。

大隈重信公が「菓子の欧風化に抗して和菓子も進歩せよ」と命ぜられて創作した御菓子との事。

日本で初めて青えんどう豆の飴を使用した和菓子です。

みかさやま02

生地は薄いのにもっちりいていて、中には青えんどう豆のうぐいす餡が挟まれています。

えんどう豆の香りに生地の軽い香ばしさが加わり、得も言われぬ魅力があります。

【銅鑼(ドラ)焼】の餡よりも甘みが強めですが、砂糖の甘みをダイレクトに感じると言うよりも、塩気を用いているため強く感じる印象です。

 

こちらは銘品の名に偽りなしの実力派の老舗だと実感しました。

毎年10月に小伝馬町で開催される「べったら市」では、【喜利羊肝(キリヨウカン)】と【切り山椒(キリザンショウ)】と言う江戸時代以来の銘菓を限定販売されているそう。

是非とも頂いてみたいものです。

 

梅花亭のお店の情報

梅花亭(食べログのリンク)

店名:梅花亭(ばいかてい)

予算の目安:銅鑼(ドラ)焼1個240円、みかさやま1個270円など

TEL:03-3551-4660

住所:東京都中央区新川2-1-4 ふるなビル1F

最寄駅:茅場町駅から325m

営業時間:月~金9:00~17:00、土9:00~15:00

定休日:日曜、祝日

 

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