すしログ:カジュアルに美味しい江戸料理を楽しめる!コレド日本橋の「奈美路や」

奈美路や外観

こんにちは、江戸料理応援隊の、すしログ(@sushilog01)です。

さて、東京で美味しい江戸料理と言えば、「江戸前料理 芝浜」さんが頭に浮かびます。

ご主人の海原さんは江戸時代の文献を紐解き、現代に通用する江戸料理を作られている方。

その営為を尊敬して前々から応援しています。

現在は人気店の仲間入りを果たし、ご主人の甲斐あり江戸料理の認知も上がっています。

 

そのような中で、2022年7月にコレド日本橋に江戸料理店がオープン!

店名は「奈美路なみじや」さんで、経営母体は「日光江戸村」とのこと。

「芝浜」さんにご一緒したことのある信頼する料理人さんからのオススメで、今回訪問しました。

すしログ

日本料理が大好きなシンガポール人の読者さんとお伺いしました。

日本で相当食べ込んでいる彼らに喜んで頂き、江戸料理は普遍的だと実感した次第です。

「芝浜」さんのお店とは、個人店と資本系という違いはありますが、いちジャンルが人気になるためには店舗のバリエーションが必須。

人気の高い商業施設で資本系が展開するのは大歓迎。

今後も江戸料理の人気が高まることを心より願っています。

江戸料理である握り鮨好きとして!

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コレド日本橋「奈美路や」の魅力とは?

「奈美路や」さんの魅力については、リーズナブルな価格で江戸料理、特に豆腐料理を頂けるところです。

江戸時代にベストセラーとなった『豆腐百珍』を忠実に参考にされている点が、資本系として志が高いと実感します。

こちらの本は江戸料理の大家である福田さんの著書で、和食好きに強くオススメする名著。

 

「奈美路や」さんの【豆腐百珍コース】の内容

  • ひと啜り:お食事前のお汁もの
  • 豆腐田楽3種:胡麻、生姜、山椒みその炙り田楽
  • 季節の野菜:艶やか野菜の江戸仕立て
  • なじみ豆腐:まったり味の佳品豆腐
  • 魚の鮓煮:甘辛おから炊き
  • 玲瓏こおり豆腐:豆腐の寒天寄せ
  • 奈美路揚げ:からりと揚げてとろりと食す豆腐の素揚げ
  • 雪消飯:おかず番付大関「八杯豆腐」のかけ飯
  • 甘味

このラインナップは、食に真摯に向き合っている方ならば「おおお!」とテンションが上がるはず。

日本料理なのにキャヴィアやトリュフを用いる個人店の料理人とは志が違うな、と。

お金儲けではなく、文化的な意義を伝えることを目指している点が素晴らしく、しかも美味しくヘルシーなので、現代人が食すべき料理です。

こおり豆腐

しかも、味付けは上品で、豆腐の美味しさを活かしている点が好印象です。

ついつい強い味の調味料を用いるか、逆に調味料に手を抜くケースも想定されるので、大衆に迎合せず調理している点も、「奈美路や」さんの魅力です。

 

また、雰囲気や接客も申し分ありません。

商業施設なのでカジュアルな方向性ですが、個室はしっとりしていて上品です。

ややくだけたビジネスミーティングやデートにも十分使える雰囲気です。

 

接客については料理説明がバッチリで、フレンドリーさもあるので好感を覚えます。

マニュアル的でない点が大きな魅力だと感じました。

「奈美路や」のコースの詳細

【豆腐百珍コース】5,500円、【江戸三昧コース】7,700円

【江戸三昧コース】には、【反本丸へんぽんがん】と言う牛肉の味噌漬けなどが加わります。

今回ご一緒された方は牛肉がNGだったので、【豆腐百珍コース】を予約の上、アラカルトで追加しました。

 

追加したお料理

  • きらずまぶし
  • 川えびのから揚げ
  • ねぎま鍋

なお、【反本丸】はれっきとした歴史ある料理で、1687年に彦根藩の花木伝右衛門が、明の『本草綱目』を参考にして考案したそうです。

豆腐料理の中に牛肉を用いるとしても、歴史的裏付けがある点がハッタリ臭くなくて最高です。

ひと啜り

ひと啜り

江戸料理らしく鰹出汁がキリッと効いた吸い地に、シジミと蕎麦の実が泣かせる。

素朴ながら旨い。

豆腐田楽

豆腐田楽

焼き豆腐に3種類のタレを添えて提供する田楽。

タレは胡麻、生姜、山椒味噌と、メリハリがあり、香りも楽しめる。

豆腐はカリッと焼き込み、中はとろーり。

豆腐と言う素朴な食材の奥行きと日本人の遺伝子に馴染んだ喜びを喚起してくれる。

きらずまぶし

きらずまぶし

漬け鮪に、きらず(雪花菜おから)をまぶした料理。

江戸時代にはトロは生で食されておらず、もっぱら赤身であり、赤身も漬けにすることが多かった。

握り鮨以外では漬け鮪は地味になるところ、きらずが現代においても美しく彩る。

鮪の酸味とおからの香りの組み合わせが良い。

季節の野菜

季節の野菜

野菜は蕪、金時人参、茄子、しんとり菜、たけのこ。

過剰な味付けをしておらず、野菜を引き立てようという気概を感じる。

魚の鮓煮

魚の鮓煮

すし」と言ってもお酢は使われておらず、鍋に鰯をすし詰めにして雪花菜と煮ることからネーミングされた江戸料理。

ユーモアがある。

そして、鰯をサッパリ頂ける素敵な調理法だ。

こおり豆腐

こおり豆腐

見目麗しい豆腐料理。

爽快な口直し的な一品だ。

川えびのから揚げ

川えびのから揚げ

居酒屋の定番メニューだが、江戸と言えば川海老。

奈美路揚げ

奈美路揚げ01

これはシンプルながらに素晴らしい味わい。

奈美路揚げ02

揚げた豆腐に鰹節をかけて醤油で頂くだけだが、豆腐の味わいが濃いので、贅沢な印象である。

下手な唐揚げよりも格段に美味しい。

鴨

臭いはなく、鴨の美味しさを伝えてくれる火入れと味付けだ。

鴨に苦手意識がある人でも美味しいと思うのではないだろうか。

ねぎま鍋

ねぎま鍋

定番の江戸料理。

期待以上に美味しい鮪で、出汁も良い塩梅。

このような料理で調味料に配慮されていて、丁寧な調理だと、お店への信頼が高まる。

鍋料理に限ったことではないが、世間一般では化学調味料を用いることが多いが、素材を台無しにしている。

味覚の面で不要な調味料は使う必要が無いし、塩や醤油にしても上質なものを使用すべきである。

雪消飯

雪消飯

これは秀逸。

豆腐とお米を同時に頂くことは日常生活で無いと思う。

これが絶妙な相性で、味付けも食感も魅力的だ。

甘味:嶺岡豆腐

嶺岡豆腐

かなりねっちり、みっちりした嶺岡豆腐。

レアチーズケーキを思い起こす口当たりだが、もちろん油脂は遥かに軽いので、食後感が爽快だ。

「奈美路や」の立地と雰囲気

「奈美路や」さんはコレド日本橋に入っているので、アクセスは至便です。

コレド日本橋は商業ビルでありながら落ち着いた雰囲気なのが魅力ですが、「奈美路や」さんも上品な雰囲気です。

個室で頂けるので、様々なニーズに対応するお店だと感じました。

「奈美路や」のお店情報と予約方法

「奈美路や」さんは、食べログからWEB予約が可能です。

 

奈美路や(食べログのリンク)

店名:奈美路や(なみじや)

予算の目安:【豆腐百珍コース】5,500円ほか、アラカルト注文可能

住所:東京都中央区日本橋1-4-1 コレド日本橋店4F

最寄駅:日本橋駅から50m

TEL:03-6262-6777

営業時間:お昼11:00〜15:00、夜17:00〜23:00、土日祝日17:00〜22:00

定休日:なし

 

江戸料理の今後が楽しみな、すしログ(@sushilog01)でした。

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