![たか山外観](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/661791e41dcb54a37034a738466c6500-1024x683.jpg)
こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。
松山の鮨を盛り上げるべくお伺いした一軒、「たか山」さん。
松山の鮨店はどちらも個性を確立されているのが凄いのですが、こちらは良心的な価格の中で高い仕入れ力を持つ優良店です。
食べログのスコアは3.11ですが、将来的に松山の上位クラスに入るのは確実と見ます。
![すしログ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/bfff16286f71f92772bdffbe98056593.png)
間違いなく、愛媛の地の魚の魅力を伝えてくれる一軒!
味付けや調理なども洗練されています。
![すしログライブラリー_アイキャッチ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/910017e372204aeb3368ce8ca768f40c-160x160.png)
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「鮨たか山」の親方、高山 大さんは「鮨いの」さんで4年間修業された職人さんです。
独立は2018年6月。
この度頂いて、独立から現在までの過程で、確かな仕入れルートを確立されてきたのだと味で分かりました。
使用するタネは愛媛県近海の地魚で固めており、高品質。
名漁師・藤本さん以外にも愛南町の丸鉄水産・濱田さんの魚も印象的な味わいで、さらに鮪は豊洲で僕が推しの仲卸、結乃花さんから入れておられます。
また、希少性の高い海胆も入れておられ、食材力は非常に高いです。
仕事については、江戸前の仕事を押さえつつ、モダンな方向性で調整されています。
愛媛県の地魚を用いつつ、東京や福岡、札幌などの鮨激戦区の人気店と比べても遜色のない方向性で表現。
江戸前鮨の王道を以て愛媛の魚を扱っている職人さんだと感じました。
また、鮨の生命線のシャリは粒が立ち、塩を利かせつつ噛みしめると米の甘味が広がります。
加糖よりもお米の甘味で甘味を表現している点が端正です。
お米はつや姫のみとの事ですが、粒感がリズミカルで良い炊き加減です。
そして、口の中でパラッとほどけながら酸味が広がります。
塩とお酢の使い方は松山の中では強めの部類ですが、バランスが良好です。
聞けば、最近調整されたとの事でした。
高山親方は関東だと、「鮨みずかみ」の水上親方、「常盤鮨」の林ノ内親方と親交があり、敬意を抱かれているようです。
なるほど、それ故に塩気と酸味を強くされていたのか!と感じました。
調整される事で、ご自身の仕事と愛媛の魚との一体感を高められたのは頂いて実感するところです。
これから更に美味しく進歩されるのは間違いありません。
それでは、実際に頂いた御料理の詳細をご紹介いたします。
「鮨たか山」さんのおまかせは、15,000円と非常に良心的な価格設定です。
お酒を頂いた2万円を切る内容ではない、と実感し、正直なところ宣伝したくないほどのコストパフォーマンスです(笑)
ただ、松山の鮨が更に盛り上がって欲しいので、隠さずにご紹介する次第です。
![岩もずく](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/002389c16aacd9fd51459985e94814c3-1024x683.jpg)
合わせている海胆は地物で、二神島のもの。
この海胆が非常に味わいが濃く、もずく酢と頂くと更に濃密に感じる程だ。
西日本の海胆の産地としては、淡路島の由良や佐賀県の唐津などが有名だが、全く遜色ない。
握りでも頂いたので詳細は後述する。
![蛸](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/e9927e4209843712ce03ae9fe311e066-1024x683.jpg)
愛南町の真蛸。
みっちり凝縮しているようで、繊維はホロホロとほどけ、実に旨くて香りが良い。
味付けの塩気も程良い。
また、素晴らしいのが提供温度だ。
常温くらいで提供し、味わいと香りを楽しめる温度帯である。
この温度帯を選択するケースは少ないので、センスを感じた。
足の周りはトロトロととろけるようで、身とコントラストがある。
![胡麻鯖01](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/da1bc84295a04a3ac18dd77200fff16c-1024x683.jpg)
こちらも愛南町。
軽い漬けに柚子皮を使用している。
脂がしっかりと乗っていて、噛み締めると口腔の温度で脂がトロトロととろけ、濃密な味わいになる。
![胡麻鯖02](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/ab878f98515211abd62ec319852f1e9b-1024x683.jpg)
これは今まで頂いた中で最も力強い胡麻鯖だ。
魚体は800gアップ。
![カマス](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/afb9dfb5f5329bc5a0e6e7c1e1b9488c-1024x683.jpg)
八幡浜産。
肉厚で脂が乗っているため、酢橘をたっぷり使用したおろしが味わいを引き締める。
![鮑](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/107244b43f467a98a7ac7e5d729fcd78-1024x683.jpg)
佐田岬の海女さんが獲る鮑だそうだ。
5時間蒸しで、厚切り!
食感はぷりん、ぱつりと気持ち良い。
舌にみちっと張り付くような艶めかしい舌触りがあり、歯を入れるとぷりぷりと反発し、ぱつりと切れて快感だ。
そして、強い旨味が喉に刺さり、香りがこみ上げてくる。
頂いた後との唇にはゼラチン質がたっぷりと残る。
煮汁も言わずもがな旨い。
![メヒカリ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/0b7598eb81705b033c7f008bfb860653-1024x683.jpg)
メヒカリは流石に愛媛県産ではなく、定評を勝ち得ている常磐もの。
豊洲から漁期に仕入て、干したものとの事。
身はホロッホロ、脂がしっかりと乗っていて流石の産地だと感じる。
八幡浜でも揚がるそうだが、クオリティは微妙で元々蒲鉾に加工される事が多いそうだ。
![ガリ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/4861d0e44096e1c66f7a11da771b4908-1024x683.jpg)
酸と塩が効き、少量で口直しとなるガリ。
![鮃](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/0a8c5433c478c2ee61deef2b4f3734ad-1024x683.jpg)
こちらは北海道産。
寝かせて旨味を引き出しつつ、みっちりした食感が魅力だ。
酢橘を使用しているものの使用量はあくまでも上品で、初手から好感を抱く名刺代わりの一貫目。
![ケンサキイカ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/9b2e005e6a833470658fc2eb718e9647-1024x683.jpg)
八幡浜産。
ねっちりした食感で、濃密に舌に絡み、甘味が強い。
![縞鯵](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/c54350d974b250918cc19e12ad645255-1024x683.jpg)
みちっとした強めの歯切れを示した後、とろりととろけるのは脂の含有量の証左。
濃密な味わいと香りがこみ上げる。
寝かせは1日のみと、予測よりも短い。
モノの味わいなのだろう。
愛南町の濱田さんの手による縞鯵。
![赤海老](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/3dfbc65733d6cccc15e4623020fefa48-1024x683.jpg)
ぷちりと弾けて、とろりと甘味が広がる。
他の産地の深海系の海老よりもサッパリした味わいだ。
しかし、確かな甘味を楽しませてくれる。
こちらは結構寝かせており、3日との事。
![鯵](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/a01003758d752ed6247d794a187c56c3-1024x683.jpg)
強い脂の鯵なので、シャリのお酢の酸味と見事に乳化する。
![鮪赤身](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/c3817a083d690083487db0f9c855a27f-1024x683.jpg)
塩竈産で5月に水揚げされたものを凍結している。
鮪の血液よりも肉を思わせる「ツナ」的な香りが強めの赤身で、食べ応えがある。
![鮪大トロ](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/87b3e8e231057ea4236a60a3d5f0b9b2-1024x683.jpg)
境港産で、訪問の3.5週間前に仕入れているそうなので長期熟成だ。
香りのパンチがあり、実に雄々しい印象の大トロ!
![小鰭](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/2e3b74fa4be8750a8195ddd27fb492b0-1024x683.jpg)
かなり古典的なクラシック〆!
みちっとさせて、香ばしい。
それでいて酸味は穏やかで、塩気もまた上品。
温故知新の小鰭の〆だと言える。
鮪の後に提供される理由は、やはり「すきやばし次郎」の系譜である「鮨みずかみ」さんや「水谷」の系譜の「常盤鮨」さんを敬愛されている為だろうか(鮪3連発の後に小鰭と言うのが系譜の定番の流れである)。
![車海老](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/d46f9eb6ff2eb72c2389e9c6a51afd9d-1024x683.jpg)
酸味と塩気が効いたシャリと車海老の甘味が好対照で美味。
![真魚鰹](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/de0e9cfa69a9ce6d5c019acee3af4b37-1024x683.jpg)
藤本さん仕入で、魚体は2キロ弱。
軽い漬けに浅葱を噛ませて提供。
抜群の安定感を誇る美味しさだ。
藤本さんの真魚鰹のブランド価値を味を以て知る。
![海胆軍艦](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/8c134ff48d57220752a1e93df6791860-1024x683.jpg)
二神島の海胆。
濃密な甘味と爽快感を与える極軽い苦味が味わいをサラッと引き締める。
香りの中に一瞬だけ雄々しいニュアンスを含むところがこの産地の特徴だと実感。
北海道産やブランドの唐津産などと比べても大変美味しい海胆である。
聞けば、松山では3軒にしか流れていないそうだ。
漁師さんから直接仕入れ、3軒で全量を購入しているとの事で恐れ入る。
期せずして、訪問時に漁師さんがおられ縁を感じた。
![穴子](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/ebfee9f1e9130eedb4a7c79891b215b1-1024x683.jpg)
とろとろ系だが、繊維質のテクスチャーがあり、しっとり、ほろりとほどけるところが魅力だ。
![椀](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/86a82ba64bba891c77ffcdd808df8608-1024x683.jpg)
キリッとした味わいの赤出汁。
![玉子](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/fcd51cadc250cb167eb835193c2499a7-1024x683.jpg)
しゅわしゅわ、しっとりした食感の玉子。
上と底は熱で軽くみちっと凝縮している。
「鮨たか山」さんは、ホットペッパー、もしくはポケットコンシェルジュ経由でWEB予約が可能です。
店名:鮨たか山(すしたかやま)
シャリの特徴:酸味と塩気を強めに用いつつ、お米の甘味を活かす良いバランスのシャリ。
予算の目安:おまかせ15,000円
TEL:089-915-3103
住所:愛媛県松山市三番町3-4-1 サザンコーラスビル3F
最寄駅:大街道駅から600m
営業時間:18:00~23:00
定休日:月曜
松山で燦然と輝く鮨店「くるますし」さん
![小鰭](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/89d334c6f4f81edef0d40b48be174ab1-160x160.jpg)
藤本さんが通う伯方島の鮨店「あか吉」さん
![ネブト](https://sushi-blog.com/wp-content/uploads/45543fa22e68e9e3709e6341ca71b81a-160x160.jpg)
愛媛の鮨を盛り上げたい、すしログ(@sushilog01)でした。
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