すしログ:鮨の枠を超えて鹿児島を代表する名店!楽しく美味しい「鮨匠のむら」

鮨匠のむら看板

こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

僕が初めて「鮨匠のむら」さんをお伺いしたのは、2016年9月でした。

初訪問でありながら、冒頭5分たらずで野村親方の世界観に魅了され、親方のキャラクターも、頂いた鮨も記憶に鮮烈に焼き付いたもの。

この度6年近く経って再訪しましたが、やはり唯一無二の鮨店で、鹿児島が誇るべき名店だと確信しました。

蝦蛄01

すしログ

県外では出会えない魚を駆使し、独自性の高いコースを頂けます。

「鮨匠のむら」さんで得られる体験は、旅する喜びと同義です!

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鹿児島「鮨匠のむら」の魅力とは?

「鮨匠のむら」さんは、野村伸治親方が1989年にオープンした鮨店です。

非常に歴史がある個人店と言えますが、お店がブレイクしたのは食べログの恩恵でしょう。

長らく、鹿児島県1位に堂々君臨しています。

食べログは賛否両論ありますが、地方の名店に光を当てる、素晴らしい一面も持っています。

 

野村親方は鹿児島県産の魚介類に圧倒的な自負を持っておられ、漁師から相対取引(直接取引)で仕入れます。

二人三脚が完全に成り立っているが故に、東京に流れない上質な魚介を駆使出来るのです。

親方のお言葉である「自分は漁師の代弁者にすぎない」が身に沁みます。

ナミクダヒゲエビ

同時に、親方はプレゼンテーションも巧みなので、「劇場」と称されることが多いです。

実際に、独演を聴きながら楽しむ「劇場」なので、賛否が分かれる可能性があります。

ナミクダヒゲエビ02

iPadも登場しますし。

しかし、野村親方は敢えて「劇場」に仕立てているのです。

難しいこと抜きで、楽しく確かな情報を伝えたい…そのようなメッセージが根底にあると、この度お伺いして実感しました。

何よりも「野村劇場」の本質は、魚=漁師と、料理の味そのものにあります。

 

「映え」や「ポーズ」主体の「劇場」については、訪問する価値がありません。

世間では評判が良くても、僕は訪問対象から外しています。

鮨は面白さを食うもんではなく、味を食うものなので。

鮨の美味しさがあってこそ、親方の味も旨くなるもんです。

 

その点において野村親方は明確な意図を持って仕入れた魚を、ご自身がベストと思う調理法で仕上げ、お客の口に届くまで、最大限の美味しさを伝えることに徹しています。

なので、多弁であっても決して煩くなく、料理の調味料として機能するプレゼンです。

 

初訪問時には金髪で麻のシャツにピアスを着けて、BGMはスティングでした。

今回は服装こそ同じでしたが、BGMはジャズ。

雰囲気のみならず、仕事と味わいも型破りな点、それこそが野村さんの魅力だと再認識しました。

 

そして、時を経て、全てにおいて進歩させておられるのは、職人の証。

面白さを前面に出す方ですが、根底にあるのは実直な職人魂と、人を楽しませようというもてなしの精神です。

 

「鮨匠のむら」の仕事とシャリについて

野村親方は地物の魚に対して最適な仕事を選択されるため、必ずしも全てが仕事系ではありません。

また、江戸前王道のタネの方が少なく、地物主体で構成されます。

スマ

時折、「江戸前原理主義者」が地方の江戸前鮨店を「江戸前鮨ではない」と言っているのを見かけますが、それは自身の体験価値を下げてしまう偏狭な視座。

地方の魚に江戸前仕事を施しつつ、東京の鮨店とは異なる味を楽しませてくれるのが、ご当地江戸前鮨の魅力です。

その点において、野村親方は鹿児島らしさと江戸前鮨らしさを巧みにハイブリッドされています。

 

そして、着目すべき点は調味料へのこだわり。

お店に伺うと何種類もの調味料がセッティングされていて、驚かされます。

鮨匠のむら調味料

まず、醤油は自家製で「のむら醤油」。

そして、ゴマは貴重な鹿児島産など、細部への配慮が徹底されています。

 

また、鹿児島にあって、山葵は上質なものを使用されています。

鮨匠のむら山葵

自然農業遺産に指定された静岡市葵区有東木・白鳥さんの山葵です。

 

そして、「鮨匠のむら」さんのシャリは小粒で、甘味が有るが嫌みの無い範囲で調整されています。

味付けとしては、お酢も塩気も柔らかい。

親方のキャラはエッジが立っていますが、シャリはあくまでもまろやか。

全てのタネに合います。

このシャリを頂けば、「野村劇場」の本質が分かるでしょう。

 

使用するお米も鹿児島県産です。

最北部の奥十曽渓谷よりもさらに奥で、熊本県人吉の手前とのこと。

井手口さんの十曽渓流米を使用されています。

 

「鮨匠のむら」のおまかせコースの詳細

「鮨匠のむら」さんのおまかせは、下記のとおりです。

気になる価格は、3万円ほどで、お酒を飲んでも飲まなくても、いくら飲んでもほとんど同じ価格だそうです(笑)

それ故に合言葉は「飲むなら野村!」になっています。

 

ただ、それでも下品にならないのが、親方のお酒のチョイスのため。

全国の日本酒を、自身の舌で選んでおられるので、ご提案が適切で料理に寄り添います。

なので、「飲むなら野村!」の本質は、酒量ではなく酒質なのだと思います。

2022年6月に訪問した際の記事

2022年6月に頂いたおまかせとお酒の内容です。

  • 日本一の心太ところてん
  • 焼きたての出汁巻き玉子
  • トビウオの薩摩揚げ
  • イサキ
  • キビナゴ焼き
  • カンパチ
  • 葉山葵漬け
  • ムラサキウニの茶碗蒸し
  • イサキの泡子
  • 煮鮑
  • ハガツオ
  • アオリイカ(↓ここから握り)
  • 九絵
  • シロホシフエダイ
  • ナミクダヒゲエビ
  • 車海老
  • 蝦蛄
  • 小鰭
  • 縞鯵
  • 赤海胆(唐津産)
  • 筋子
  • ムラサキウニ
  • スマ
  • 太刀魚
  • 穴子
  • ガリ
  • 香の物

薩摩切子

  • 若波 特別純米酒 蜻蛉(夢一献・山田錦、60%)
  • 清泉 純米吟醸(五百万石・わせじまん・山田錦、55%)
  • 惣誉 特別純米 辛口(特A地区山田錦、60%)
  • 寒北斗 辛口純米酒 シビエン夏(山田錦×夢一献、55%)
  • 酔鯨 純米吟醸 高育54号(吟の夢、50%)
  • 手取川 大辛口 純米酒 名流(山田錦50%×五百万石55%)
  • 亀齢 辛口純米 広島八反 生(八反35号、80%)
  • 月山 芳醇辛口純米(五百万石、70%)
  • 雁木 夏辛口純米(山田錦×西都の雫、60%)
  • 九州菊くすぎく 超辛純米 残心(山田錦無農薬米、60%)

お酒の和らぎ水は霧島の水です。

 

日本一の心太

日本一の心太

ぷつんぷつん!と歯切れが良い。

実に爽やか!

血糖値的にも、暑い夏的にも嬉しい一品目だ。

自家製のポン酢も美味しい。

 

トビウオの薩摩揚げ、焼きたての出汁巻き玉子

トビウオの薩摩揚げ

屋久島産のトビウオを使用していて、揚げたて。

甘味が非常に強く、食感もぷるんぷるんと気持ちが良い。

多くのメーカーが忘れてしまった薩摩揚げ作りがここにある。

大葉の香りも爽やかに香る。

 

イサキ

イサキ

背側を3切れ、腹側を1切れ。

これは漁師から直仕入れの神経〆のものとのこと。

脂がノリノリで、香りも良い。

明らかに東京で食べるイサキとは異なる方向性の旨さだ。

寝かせていないのに、バッチリ美味しいのは流石!

腹側は脂のパンチが凄く、1切れである理由に納得する。

 

蛸

鹿児島県産の地蛸。

程良い柔らかさで、蛸の食感がありつつ柔らかい。

 

キビナゴ焼き

キビナゴ焼き

これも漁師直入れの大型サイズ。

焼きで頂いても美味しいサイズ感だ。

子持ちで香りが良く、ホロ苦さが心地良い。

居酒屋で出てくるものとは別次元のキビナゴだ。

 

カンパチ

カンパチ

天然物。

鹿児島は養殖のイメージが強いが、養殖モノとは脂の質と量がともに異なり、香りも穏やか。

身がみちっとしていて、脂の後に軽い酸味が広がる。

 

葉山葵漬け

くーっ!と辛くて香りが良い。

塩気が穏やかなのでたっぷり頂ける。

酸味、甘味が超穏やかなのが良い。

 

ムラサキウニの茶碗蒸し

ムラサキウニの茶碗蒸し

鹿児島県産のムラサキウニ。

他の具は、イカ、白身魚、お餅、サツマイモ!

具だくさんな茶碗蒸しは下品になりがちだが、こちらのものは妙に馴染む。

ムラサキウニは香りが良い。

6月下旬でもう終わりとのことなので、嬉しい出会いであった。

 

鯵

名産地・出水よりも南の鯵。

脂が乗っているけれど、脂の質がきめ細かい。

身のぷりっとした食感も良い。

麦味噌酢で頂くと、なおさら酒肴仕様になる。

 

イサキの泡子

イサキの泡子

非常に珍しい。

粒が小さくてしっとりしている。

噛みしめるとモチモチ感があり、香りが広がる。

 

煮鮑

煮鮑

唐津の指定漁師から仕入れた鮑。

日本酒と大根で6時間煮ているそうだ。

柔らかく、香りが良い。

冷たいのに舌に張り付くようなゼラチン質が楽しめる。

しかも、たっぷりであるのが嬉しい。

大根の香りを用い、甘味を軽く付けてもバッチリ楽しめる。

 

ハガツオ

ハガツオ01

3日寝かせているため、旨味が強い。

それ故に薬味を強めに用いて爽やかに提供している。

身は柔らかい。

ハガツオ02

iPadで詳しくご説明頂ける。

 

アオリイカ

アオリイカ

とろーり柔らかいアオリイカ。

甘味が濃密で、舌に吸い付くような口当たり。

新もののカボスの酸味と香りが最初に来つつ、後からイカの甘味がこみ上げる。

…これは鹿児島らしい仕事だ。

シャリは温めで提供する。

 

九絵

九絵

4.6キロの九絵を5日寝かせている。

脂の甘味が強い。

寝かせても食感があり、濃密な味わいだ。

実に濃い余韻。

 

シロホシフエダイ

シロホシフエダイ

極めてレアな魚で、もちろん鹿児島産。

1キロ38,000円にもなる超高級魚とのことだ。

シロホシフエダイ02

白身とは思えない脂のパンチと甘味に驚く。

南洋のフエダイ特有の臭みも無い。

また、食感も面白い。

もともとプツプツを気持ち良い食感のところ、包丁でリズムを表現している。

 

ナミクダヒゲエビ

ナミクダヒゲエビ

こちらもレアな海老。

ナミクダヒゲエビ02

250メートルの深海に棲んでいて、甘味と旨味が強烈な海老だ。

噛み締めた時の弾け方が独特で、さらに香りも何回か変化する。

後から甲殻類の美味しい香りが強まっていく。

 

車海老

車海老

地ものの海老の後に江戸前王道の車海老とは、粋なストーリーテリングである。

甘みと香りの引き立て方が良い。

しっとりした身の甘味を感じた後、ホロホロと優しくほどけ、非常に強い甘味の余韻に酔う。

カボスと塩を用いているが、甘味が強いので嫌味が無い。

 

蝦蛄

蝦蛄01

活きで、美しすぎる蝦蛄。

茹で上げると色合いが妖艶だ。

蝦蛄02

握りの前に、尾っぽの部分も頂く。

味見のような形で期待を高めるところが野村親方らしいプレゼン。

蝦蛄03

いざ、本命の握りだ。

蝦蛄04

臭みは全く無く、ピュアな蝦蛄の香りが上品に香る。

そして、甘味が強烈。

これは面白い。

香りと甘味が長く残り、頂いた後に蘇ってくる。

蝦蛄05

爪は更に強烈な甘味だ。

 

小鰭

小鰭

なんと地物!

しっとり、ふんわりと〆つつ、小鰭の旨味があり、香りがほんのりと漂う。

立て塩と割酢で〆た後、3日寝かせている。

 

鯵

むっちりと力強い食感から、脂が滲む。

酒肴とは異なる味わいを楽しませてくれる。

 

縞鯵

縞鯵

1.7キロサイズ!

脂が乗っていて、食感はぷりっとしている。

1日寝かせているそうだが、食感が強くて魅力だ。

味の方向性がシャリと合っている。

 

赤海胆

赤海胆

唐津産で、鮑と同じ漁師のもの。

紫外線滅菌水で殺菌しているそう。

甘味がもの凄い。

しかし、クドくない

虹ノ松原の香りがうっすらと広がるかのようだ。

もちろんミョウバン無添加で、塩水に漬けることもしていないので味が抜けていない。

 

筋子

筋子

シーズン外であるが、求めるお客さんが多いために出されている。

旬の時点でマイナス60℃の急速冷凍を施し、鮪屋さんの冷凍庫で保管してもらっているそう。

卵のピュアな味わいを楽しめる秀逸な筋子だ。

味付けは、わずか30秒ほどの漬け。

 

椀

陣川健吾さんの島原そうめんを使用。

屋久島の鯖節の出汁がキリッと利いている。

 

ムラサキウニ

ムラサキウニ

こちらは鹿児島県産。

香りが鋭いが、甘味も強く、ほのかな苦味がある。

旬の旬であれば苦味は無いそうだ。

親方から「6月半ばまでに是非!」と伺った。

相当自信があるようで、1年前から予約を入れる常連さんも多々いらっしゃる。

 

スマ

スマ

鰹と鮪の良いとこ取りのスマだ。

脂のコクが強い。

これは鮪でなくても十分に満足させてくれる素晴らしい味わい。

 

太刀魚

太刀魚

身はしっとり且つホロホロ。

しかし、繊維はしっかり楽しめる。

凝縮された香りも楽しませる仕事だ。

 

穴子

穴子

ホロッホロなのに穴子の味わいが強い。

後から穴子の香りがふんわりと広がる。

「のむら醤油」と日本酒で煮たそうだ。

太刀魚からのホロホロな中に異なる味と香りを楽しませる流れが印象深い。

 

ガリ

ガリ

ここに来てガリとは!

酸味と辛味がキリッと利いている。

 

香の物

香の物

 

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2016年9月に訪問した際の記事

2016年9月に初めて訪問した際に頂いた内容です。

 

頂いた日本酒

  • 黒龍純吟
  • 清泉純吟
  • 天の戸美稲
  • 麒麟山純辛
  • 真澄
  • 酔鯨純吟
  • 寒北斗純吟秋限定
  • 船中八策

 

蛸の子

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明石市の名産品・海藤花の原料である蛸の子。

卵でも、蛸の香りがしっかりあり美味。

 

ところてん

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静岡産の天草を使用した、瑞々しく食感が抜群に良いところてん。

使用している水も上質な印象。

 

飛び魚の薩摩揚げと出汁巻き卵

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屋久島の飛び魚を使用。

ふわふわで甘みたっぷり。

 

フエダイ

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ボディに白い星が入っている、珍しい魚。

九州南部から沖縄にかけて生息している。

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11時に神経〆したとの事だが、旨味がたっぷりで非常に佳き味。

カラフルな南方系の魚の中でも屈指の魚味だと感じる。

 

メイチダイ

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フエダイと香りが完全に異なり、食べ比べが面白い。

フエダイに比べて渋めの香り。

柔らかな甘みがあり、旨味はじんわりと広がる。

 

真蛸

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900g。火入れが良く、レア感を残し、香りは芳醇。

コリコリ感と柔らかみを共に楽しめる。

付け合わせの調味料によって千変万化するところが面白い。

 

平政

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超濃厚な脂の旨味に強く上質な香りが追いかける。

平政は脂が強いと独特のクセが出るが、皆無で、余韻は圧巻。

 

縞鯵

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一晩寝かせたもの。

こちらも縞鯵としては香りが上品で、旨味も強い。

 

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根付きの鯵。

鯵らしい香りも当然あるが、まろみがあり豊か。

特製の酢味噌で頂くと、甘みが引き立つ。

こちらの酢味噌は甘みをほとんど付けておらず、キリリと爽やかだ。

お造りの流れも秀逸だと感じる。

 

ハガツオ

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東京では珍しい魚で、今回は東シナ海産。

柔らかな酸味が心地良く、甘みはしっかりしており、じーんわりと舌に広がる。

 

海胆の茶碗蒸し

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唐津産。

紛れもなく上質な赤海胆で、溶ける。

そして、香りが広がり、甘みが横溢する。

筋子、烏賊、椎茸に加えてサツマイモが入っているところが鹿児島らしい。

 

この後、握りに移行します。

こちらのシャリは米の香りが感じられるが、嫌みは無く、米酢のみを使用しつつ、尖ったところが無い。

そのくせ、タネによっては酸味が立ち味覚をサポートする。

塩気は穏やかで、温度がやや高めだが、全体を通して合っている。

かなり小ぶりで、お酒を飲めるシャリ。

 

アオリイカ

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ねっとりとした食感、甘みがシャリに合う。

個人的に鮨はイカで決まると感じているので、シャリとの相性に親方の技術を実感。

鹿児島らしくカボスを使用しているが、イカを邪魔しない。

 

アカムツ

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舌を甘やかすようにとろけ、甘みが強い。

 

キジハタ

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2日寝かせているそうだが、食感を楽しめ、

甘みがグイグイと牽引する。

 

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16kgの巨体だが、思ったよりも大味でなく、優雅な旨味。

 

ナミクダヒゲエビ

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過去に2度ほどしか頂いた事の無い海老なので、嬉しかった。

伝統的な漁法である「とんとこ漁」によって獲られた深海の海老。

海老の香りがバシッと鼻孔に響き渡り、力強い甘みが魅力。

余韻も長く、強い。

 

縞鯵の土手っ腹

シマアジ

圧倒的な脂の甘み!

 

車海老

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塩、煮キリの両方で調味するところが斬新。

海老の甘みがたっぷりで笑顔になる。

余韻も強い。

お造りでも感じたが、タネの構成=ストーリー性が非常に良い。

 

新子

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酢は浸透させているが、塩気、〆加減は穏やか。

香りがまず立ち、旨味が広がる。

三枚づけ。

 

海胆

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これまた素晴らしく味わい深い海胆。

問答無用の甘みが席巻し、とろけて消える。

滅菌水で洗っただけで無添加との事。

軍艦にしていない点も良い。

 

黒鮑

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唐津産、400g。

9月中旬だが香りはしっかりあり、ゼラチン質由来の旨味が上質。

食感も良好で、柔らかく仕上げつつ鮑らしさを残している。

 

蝦蛄

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活きたものを茹で上げで提供され、嬉しい。

甘みと香りが心底素晴らしく、繊維のほどけ加減に勢いがある。

茹で上げは茹で置きとは全く違う。

煮ツメ不要の甘みの強さが魅力だ。

 

蝦蛄の爪

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甘み、香りともに強く、印象に残るのが蝦蛄の爪。

 

筋子

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ぷちぷちぷちっ!と弾ける食感は快感の一言。

弾けるやいなや旨味が充満し、それでいて香りが上品、余韻はスッキリ。

 

ガリ

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塩気と酢を利かせ、甘みは無し。

お酒の美味しい鮨店に合う味わい。

 

ハガツオの土手っ腹

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とにかく甘い。旨味たっぷりだが、クドくない。

 

スマガツオ

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脂の質は鮪に近いが。サラッとしており、程良い酸味。

余韻もスッキリしている。

 

バショウカジキ

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秋が旬の鹿児島のカジキ。

マカジキとは全く異なる香りが面白く、脂は程良い。

脂の質に関しては9月下旬以降が真骨頂か。

 

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鹿児島産、80kg。中トロに近い部位で、脂が結構乗っている。

しかし、鮪特有の酸味も強いところが興味深い。

 

太刀魚

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口に入れた途端、サラッとほどける火入れ。

脂の旨味に加えて固有の香りも楽しめる。

 

穴子

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とろりとタイプの穴子と思いきや、キリリとした繊維が活き活きと跳躍する。

そして、穴子らしい香りが漂う。

これは久々に強い個性を感じさせる穴子の仕事。

自家製醤油、山椒も穴子を盛り上げてくれる。

 

秋刀魚

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まさかの、最後の握りが秋刀魚!

しかも、これが抜群に美味く、「敢えて鹿児島で秋刀魚を使う意義」を感じた。

塩と酢で一分ずつ軽く〆ており、トロトロの脂と豊穣なる香りが堪らない。

ユーモアとともに季節を大切にする親方の心意気を感じさせてくれた。

 

海胆・筋子丼ぶり

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ダメ押しの海胆丼!

海胆と筋子が重なる短い季節だけ頂ける、至福の一杯。

 

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アオサ、微塵切りの山芋、シメジ。

たっぷりの浅葱が爽やか。

 

キュウリ

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農家直送の瑞々しく香りのあるキュウリ。

〆のキュウリは岡山の魚正さんでも頂いたが、癒される。

 

この度は海胆を沢山出して頂き、素材のクオリティも一級品だったため、お会計は25,000円ほど。

しかし、この内容、お酒の構成を考えると、決して高くはない。

食も飲みも大満足した。

最後に、通常の人にとっては瑣末な事かもしれないが、江戸前らしくお茶は濃い目の粉茶を出している点、水も旨い点などは心から好印象。

「総合力」を感じさせる鹿児島の名店である。

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「鮨匠のむら」の立地と雰囲気

鮨匠のむら看板

「鮨匠のむら」さんは天文館エリアにあるため、アクセスは至便です。

天文館と言えば歓楽街ですが、少し外れているためか、周囲は比較的閑静です。

 

店内には前述の通りロックやJazzが流れている上、雰囲気は民芸調の割烹のようなので、鮨店ぽくありません。

鮨匠のむら内観01

しかし、個人的には風情があり、落ち着く雰囲気だと思います。

 

壁にはタネ札が掲げられていますが、昔の名残でしょう。

鮨匠のむら内観02

ご主人の明るい接客と相まって、寛げる雰囲気です。

 

「鮨匠のむら」のお店情報と予約方法

「鮨匠のむら」さんは完全予約制で、お電話のみの予約となります。

鹿児島随一の人気を誇るため、旅行のスケジュールよりも早く予約を取るのが得策です!

 

鮨匠のむら(食べログのリンク)

店名:鮨匠のむら(すししょうのむら)

シャリの特徴:米酢のみを使用したオーソドックスタイプかと思いきや、あらゆるタネとの調和を見せるシャリ

予算の目安:30,000円くらい

TEL:099-226-1210

住所:鹿児島県鹿児島市松原町6-2 松原ハイツ1F

最寄駅:天文館通駅から550m

営業時間:応相談(予約次第)

定休日:日曜

 

鹿児島に野村親方がいて良かった!と実感する、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

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※本記事はすしログ No. 167に大幅加筆し、最新情報を盛り込んだ記事となります

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