すしログ No. 130 鮨わたなべ@四谷三丁目

f:id:edomae-sushi:20160130081413j:plain

既に3回目の訪問となる、こちら。

鮨好きの友達にオススメしたところ気に入って頂き、この度はその友達から声を掛けて頂き、貸切でお伺いしました。

 

最新の訪問記事はこちらです。

 

結論から言って、3回訪問しても魅力は色褪せず、その理由は純粋な味だけでなく、ご主人のマニアックな食材チョイスと鮨のクオリティが安定している為だと再認識しました。

シャリを微妙に調整されているようなので、更なる進化が楽しみです。

f:id:edomae-sushi:20160130081438j:plain

蕪の煮物

白甘鯛の出汁を用いた煮物で、鮟肝のソースを添えている。

鯛の香りが印象的で、冬の寒い日に心が温まる一品。

f:id:edomae-sushi:20160130081434j:plain

大間の鮃と平鱸

定番の白身魚の食べ比べ。

鮃は一日ほど寝かせ、じんわりとした旨味。

平鱸は力強い食感で、噛みしめると香りが充満し、印象的な旨味が残る。

特にイノシン酸由来の旨味が強いようで、醤油と頂くと甘みが倍加する。

f:id:edomae-sushi:20160130081422j:plain

京丹後の鯖と宮城七里ヶ浜カンヌキ(大きな針魚)

これも定番の光物の食べ比べ。

鯖は血合いを丁寧に除去し、肉厚な切り付け。

香りの後に鉄分を感じる印象的な魚味の鯖。

カンヌキは塩、昆布、酢で〆ており、理想的な脱水加減。

山葵との相性が良い。

f:id:edomae-sushi:20160130081419j:plain

f:id:edomae-sushi:20160130081420j:plain

羽幌のボタン海老と毛蟹

肉厚なボタン海老がかなり良く、食感の後に濃厚な甘みを満喫。

現地のヘタなお店で頂くよりも旨く、仕入の確かさを実感する。

毛蟹は酢味噌仕立てで、内子が美味。

f:id:edomae-sushi:20160130081431j:plain

小長井の牡蠣と閖上の赤貝

昨年頂いて感銘を受けた小長井の牡蠣。

やはり旨く、甘みが強い。

旨味の印象を強めるため、ひだ等はカット。

赤貝も中々で、昆布とキュウリを合わせたような爽やかな香り。

f:id:edomae-sushi:20160130081426j:plain

虎河豚の白子とヒレ酒

言わずもがなの旨味。

ただ、この度は火入れがやや強すぎる印象。

皮をもう少し瑞々しい状態で焼き上げ、中から甘みがとろけだす官能的な儚さを実現されると嬉しい。

しかし、ヒレ酒とのコラボはずるい(笑)

しかも下手な河豚専門店よりも香りが濃く、それでいて下卑たところのない味わい。

f:id:edomae-sushi:20160130081417j:plain

マカジキの生ハムとカラスミ

自家製のカラスミもさる事ながら、マカジキの生ハムがとんでもなく旨い!!

凝縮された脂の旨味が素晴らしい。

天草産を11月に仕込まれたそう。 

f:id:edomae-sushi:20160130081429j:plain

熟成物のカラスミ

旨味、香りがバシバシと押し寄せる。

非常に印象深いカラスミ。

f:id:edomae-sushi:20160130081433j:plain

青森・下前の鮑

柔らかく蒸されており、香りも結構強い。

f:id:edomae-sushi:20160130081428j:plain

子持ち槍烏賊

子をベリーレアに仕上げており、珍しい火入れ。

卵の濃厚な旨味が伝わる。

f:id:edomae-sushi:20160130081436j:plain

白甘鯛

一品目の蕪の煮物を頂き身も食べたいと思ったので嬉しい。

巧く皮下の脂を残しており美味しい。

付け合せは京都の花菜(菜の花)。

f:id:edomae-sushi:20160130081418j:plain

マナガツオの西京焼き

徳島。マナガツオ自体の旨味を活かす、味噌の塩梅。

ふんわりと焼き上げており、これは良い火入れ。

聞けば、日本酒を煮切らず味噌を溶いているそう。 

f:id:edomae-sushi:20160130081427j:plain

喉黒(アカムツ)の燻製焼き

対馬。名物となっている一品。

今回は燻香が強めで、日本酒を飲むメンバーであったため嬉しい。

f:id:edomae-sushi:20160130081416j:plain

コノコの茶碗蒸し

バチコの戻し汁を出汁に使用した変態的な逸品(笑)

f:id:edomae-sushi:20160130081414j:plain

ここから握りに入ります。

f:id:edomae-sushi:20160130081415j:plain

カワハギ

秋田・北浦。カワハギは名残となっているとの事だが、

シャリの量により旨味を活かしている印象。

シャリとのバランスによって甘みが炸裂する。

f:id:edomae-sushi:20160130081430j:plain

春子

鹿児島・出水。名残のカワハギの後に春子と、季節の移ろいを感じさせる流れ。

ふんわり柔らかに仕上げており、強めの山葵とオボロの甘みが何とも言えない。

f:id:edomae-sushi:20160130081440j:plain

鮪中トロ

青森・大間。時期的に肉厚に切り付けており、脂と酸味の両方を楽しませてくれる。 

f:id:edomae-sushi:20160130081432j:plain

小鰭

千葉・船橋。香りが強く、小鰭好きには喜ばしい。 

f:id:edomae-sushi:20160130081439j:plain

墨烏賊

鹿児島・出水。

墨烏賊らしいサクッサクの食感の後にねっとりした食感が充満する好みのタイプ。

氷水ではなく下氷で搬送されているが故の食感。

f:id:edomae-sushi:20160130081424j:plain

小柱軍艦

北海道・襟裳岬。サロマ湖のカネテツ谷川水産の海苔を使用した軍艦。

初めて頂いた海苔だがさっぱりしており、優しい味わいの海苔。

f:id:edomae-sushi:20160130081437j:plain

海胆軍艦

北海道・浜中の馬糞海胆。千葉県金田の海苔を使用。

こちらの海苔は香りが非常に強く、甘みの強い浜中の海胆をコントロールしている。

タネに合わせて海苔を使い分けられる感覚が素晴らしい。

f:id:edomae-sushi:20160130081421j:plain

海老

山口・宇部。歯切れが良く、美味。

f:id:edomae-sushi:20160130081423j:plain

玉子

f:id:edomae-sushi:20160130081425j:plain

穴子

長崎・対馬。じんわりと野趣が広がる。

f:id:edomae-sushi:20160130081435j:plain

鉄火巻き

今度は愛知県三河の海苔。

先の2種とはまた異なる香りで、鮪の酸味に合う。

f:id:edomae-sushi:20160130081441j:plain

北海道藻琴湖のシジミ。甘みにびっくり。

 

お酒はお任せで伯楽星、梅錦、宮城蔵王の順に頂きました。

強いて今回残念だった点を挙げると、玉子が出汁巻のみだったところ。

理由を聞くのを忘れてしまいましたが、最後の玉子まで食べ比べだとよりマニアックな印象を与えてくれて嬉しいです(笑)

 

店名:鮨わたなべ

シャリの特徴:米酢と赤酢をブレンドし、酢、塩の加減も穏やかでバランス良し。

予算の目安:15,000円~20,000円→22,000円~26,000円

最寄駅:四谷三丁目駅から210m

TEL:03-5315-4238

住所:東京都新宿区荒木町7

営業時間:17:00〜23:00

定休日:日曜、祝日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA