こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
日本でも有数の鮨激戦区である福岡。
当地において若手職人のお店を開拓しようと白羽の矢を立てたのが「鮨 幸仁(こうじ)」さん。
平尾と言う落ち着いた立地にあり、雰囲気も味も洗練されています。
訪問時点では簡単に予約を取れましたが、将来的に人気が高まると感じました。
地魚の美味しさを実感できる優良店です。
珍しいアゲマキガイを漬け込むなど、古典と地方のハイブリッド的な仕事が魅力です。
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「鮨 幸仁(こうじ)」さんは2022年12月にオープンした鮨店です。
親方の中牟田 幸仁さんは博多の老舗寿司割烹「河庄」で修行されて、ヒルトン福岡シーホークの「寿司割烹ともづな」の料理長を経て独立されたとの事です。
修行先は「寿司割烹」ですが、ご本人は江戸前鮨を作られていて、洗練されています。
コースを頂いた感想としては、派手さは無いものの基本的な仕事をバッチリ押さえられていて、間違いなく誰もが美味しいと感じる鮨だと感じました。
福岡にあって夏場に小鰭を出されていて、意識も高いです。
【槍烏賊と海胆】など流行りの手法も使われますが、全体的な仕事が上質なのでケバケバしくありません。
追加で頂いたアゲマキガイや平政が非常に美味しかったので、夜のコースもバッチリだと確信しました。
生命線のシャリは赤酢で、穏やかな酸味と塩気。
タネと合わせた時に酸味も塩気も奏功するバランスに仕上げています。
特に酸味が軽やかなところが特徴です。
また、かすかな甘味もあり、九州の味に合わせて砂糖を上品に使用されている模様です。
「鮨 幸仁」のおまかせコースについては、ランチ7,000円、ディナー16,000円と、現在の水準からするとリーズナブルです。
また、お酒についても【綾花 特別純米】が1合1,200円と妥当な価格設定でした。
香り良く美味しい湯葉。お昼に夜のコースを予感させてくれる先付は、ちょっと優雅で嬉しい。
かなりなめらかな茶碗蒸し。その上、種は鯛のみで素晴らしい。硬派な茶碗蒸しで、しかも味わいは上質。
鯛の茶碗蒸しの後に鯛の握りとはセンスが素晴らしい。香りと歯ごたえがしっかりとあり、甘味が横溢する。旨い鯛だ。名刺代わりの一貫目が美味しい鯛とは嬉しい限りである。
甘味を付けつつ甘ったるくなくフルーティーなガリ。酸味とほのかな辛味がキリッと引き締める。
肉厚な小鰭。〆てジューシィさを除き、ねっちりした食感を出す〆加減。最初に酸味が広がるが。嫌味無くすぐに馴染む塩梅である。
流行りの提供スタイル。ねっちりした食感の槍烏賊に海胆の香りとコクを付加する足し算。
香りが良い。食欲をそそる香りが広がり、脂を楽しませる。さらりとしつつ味わい深い脂を。
しっとりと滑らかな口当たりで、柔らかな食感。鯛の香りが香ばしい点が特徴的だ。酢橘の皮を中に噛ませ、少々爽やかに仕上げている。
茹で置きで、むちむちかつ甘い。香りも良く、ネガティブな要素はゼロ。良い仕事だ!
小刻みに包丁を入れていて、甘味と香りが良い。
厚みがあり、むっちむちな食感も魅力。脂は強すぎず、確かに楽しませてくれる。香りは上品な鯵だ。
炙りで香ばしさと、苦味を加えたカマス。脱水していて軽くみちっとさせている。苦味は不要かもしれない。
赤出汁。甘味のある味噌に山椒と強い食感の揚げを加えていて、魅力的。
ふわふわかつホロホロ。甘味を利かせた穴子。
温かく、自然な甘味を付けた玉子焼きでほっこりする。
むちむち、パツパツした食感。爽やかな香りが広がり、強い脂と酸味を楽しませてくれる。余韻が実に夏らしい!
予想外の味わい。しっとりと火入れして柔らかく、優しい甘味と貝類らしい旨味がじんわりと広がる。江戸前の漬け込みを九州の貝で応用。平政とともに頼んで大正解であった。
7,000円の握りのコースで、この内容にメロン付きとは嬉しすぎるホスピタリティ。
お店は住宅地にあり、まさか鮨店があるとは思わない立地です。
店内に入ると円形のカウンターでスタイリッシュ。
木を効果的に用いてリラックス出来る雰囲気を醸し出しています。
「穴場」や「隠れ家」と言ったワードを想起させる空間で、寛げます。
若い方のデートにも最適!
「鮨 幸仁」さんは、食べログ経由でWEB予約が可能です。
店名:鮨 幸仁(すし こうじ)
シャリの特徴:赤酢を用いつつ酸味も塩気も穏やかで、甘味も付けたまろやかなシャリ。
予算の目安:昼握りのおまかせ7,000円、ディナーおまかせ16,000円
TEL:092-600-4196
住所:福岡県福岡市中央区平尾1-8-4
最寄駅:西鉄平尾駅から500m
営業時間:12:00~14:00、18:00~21:00
定休日:日曜、祝日
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福岡に実直な鮨店が増えて嬉しい、すしログ(@sushilog01)でした。
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