こちらは、創業をなんと天文元年(1532年)にまで遡る老舗中の老舗です。
500年にせまる歴史があると聞いても決してハッタリだと感じないのは、こちらが大阪は堺にあるためでしょうか。
室町時代~戦国時代から栄え、ヨーロッパにも知られる港街であった事に加えて、日本の茶道、ひいては現在の日本料理の礎を作った千利休を生んだ堺。
実際に、こちらの本家小嶋さんは千利休に愛されたと言うから、凄い話です。
そして、その千利休が好んだ銘菓こそが、【芥子餅(けしもち)】。
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本家小嶋さんの芥子餅(けしもち)
同様の御菓子は他店からも販売されており、府外でも頂けますが、今回頂いてみると、バイアス抜きで格が違うと感じました。
芥子餅(けしもち)
まず、餅部分の柔らかさ、口当たりが他とは完全に異なる。
非常に柔らかく、歯切れの良い餅。
そして、ケシはプチプチと気持ち良く弾け、香ばしい香りを楽しませてくれる。
ケシの香りも良いと感じた(ケシのクオリティ故か)。
餡も完成度が高く、主張し過ぎず餅とケシを引き立てて支える味わい。
風味や甘みが強くなく、口どけが良い餡である。
そして、もう一つの銘菓、【ニッキ餅】も個性的。
一般的なニッキ(桂皮、シナモン)を用いた和菓子よりもニッキの香りが強く、香りの面でのパンチが抜群です。
これは餅自体にニッキを練りこんでいるためでしょう。
ニッキが好きな人ならば、中毒性の高い味わいです。
ケシ、ニッキと言った舶来ものの貴重品を用いている点が、古の港町の威勢を偲ばせます。
歴史があり、味も美味しいとは、素晴らしい。
今後とも味が継がれてゆくことを切に祈っております。
本家小嶋さんのお店の情報
本家小嶋(食べログのリンク)店名:本家小嶋(ほんけこじま)予算の目安:1個135円
最寄駅:宿院駅から120m
TEL:072-232-1876
住所:大阪府堺市堺区大町西1-2-21
営業時間:9:00~18:00 ※売り切れ仕舞い
定休日:月曜
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