こちらは1211年に創建された金剛三昧院の近くにある、【胡麻豆腐】が看板メニューの豆腐専門店です。
高野山、金剛三昧院
お店は明治10〜20年頃(1877〜1887年)に九度山の問屋の次男が創業されたとの事です。
高野山に密集する寺院向けに高野豆腐と木綿豆腐を販売されていたそう。
しかし、昭和30年(1955年)頃に高野山で高野豆腐が作られなくなり、以後は主体を木綿豆腐へと転換。
さらに、平成19年(2007年)には、木綿豆腐と飛竜頭の販売を止め、胡麻豆腐に一本化されたそうです。
高野山と言う厳格で保守的な印象を受ける場所にあって企業努力を重ねておられるのが、沿革より垣間見れます。
胡麻豆腐は日本料理店で供される事が多いため、正直なところ、僕はこちらの胡麻豆腐を少々侮っておりました。
有名店だから…と言うミーハー気分が訪問の根底にあった事は否定しません。
しかしながら、頂いてみて、驚嘆。
桁外れに美味しい胡麻豆腐で驚きました。
食感はねっちりとしており、味わいはクリーミー。
非常に濃厚な胡麻の風味を持っておりますが、同時に極めて瑞々しい。
何故だろうか?と目を閉じて噛みしめてみたところ、使用されている水に理由があるのではないかと思いました。
一度要因を認識すると、次の一口はより明確になる。
理由は水で間違い無い。
店員さんに聞いてみたところ、高野山の湧水を使用されているそうで、何と店先で飲めるとの事です。
胡麻、葛、水のみで作られているからこそ、上質な水の味わいが奏功しているのです。
胡麻豆腐を頂いた後に、件の水を飲んでみたところ、腑に落ちました。
胡麻豆腐を頂いている時に感じた味わいがよりクッキリと広がり、「水の凄さ」を再認識した次第です。
そして、その実感は、同じ高野山の麩善さんでも感じることになりました。
店名:濱田屋(はまだや)
予算の目安:1個300円
最寄駅:高野山駅から1,450m
TEL:0736-56-2343
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山444
営業時間:9:00~17:00 ※売り切れ次第、終了
定休日:不定休
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