こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
さて、今回お伺いしたお店は、都市規模の割に鮨が弱い街、新宿にできた鮨店です。
既に食べログで有力レビュアーが複数訪問しており、一般レビュアーとの間で賛否両論状態になっているので、気になって突撃しました(笑)
結論から言うと、お酒の価格設定はエグいものの、味は良いので、新宿で貴重な鮨店となり得ると感じました。
すしログ
GW中に鮨を食べたい方は、狙ってみてください!
どのみち「禁酒法」で飲めないので、良いかもしれません(笑)
新宿すし寿の立地と雰囲気
お店は新宿西口の繁華街のド真ん中にあるので、訪問時にかなり驚くと思います(笑)
繁華街のビルに入っているのは銀座と同じですが、銀座とは全く異なる感覚を抱くのは新宿という土地ゆえかもしれません。
しかも、ヨドバシカメラのすぐそばなので、なおさら意外に感じるのかも。
すしログ
店内はスッキリしていて、立地に対して高級感を感じます。
岩っぽい壁面の意匠なので、ちょっとギラついた印象を受けますが、それはそれで新宿らしいと思いました。
カウンターとつけ場のレベルはほぼゼロなので、親方の手元は全て目に入り、劇場的な趣もあります。
また、特筆すべきは「個室チャージなし・サービス料なし」である点。
これは接待ニーズにも適うメリットだと感じました。
新宿・すし寿のおまかせコースの概要
こちらのおまかせはディナーは16,500円の一本ですが、ランチは7,000円、10,000円の比較的リーズナブルなおまかせコースを出されています。
そして、GW限定でディナーのおまかせも10,000円で出されているので、かなりお得です。
こちらの親方は銀座「鮨一」に勤められていた職人さんで、30年のキャリアがあるそうです(名刺を頂いていないので、お名前は不明です)。
「すし寿」はオーナーがいる鮨店だそうですが、調理に関してはほぼ一任されているようで、オープンに際して色々と工夫されたようです。
ただ、キャリアがあるとは言っても古臭いところは微塵もなく、どちらかと言うと今風の内容です。
このあたりは「鮨一」が銀座以外にバンコク、シンガポール、ジャカルタに展開する国際派の資本であることも影響しているのかもしれません。
自身が感じた【特徴】は以下の4点です。
- シャリの温度管理が良い
- 独自性の高い仕事が散見される点
- 今風の脂や甘みの強いタネを揃えている点
- 海胆の仕入れに力を入れている点
シャリは酸味がスッキリと強めに利いていて、旨味が強い赤酢のシャリです。
温度管理について申し分なく、少し柔らかめの炊き加減ながらにぱらりとほどけるのが魅力です。
脂や甘みの強いタネが主体であるところや、ブランド海胆を惜しみなく揃えている点は、いかにも「現代の鮨好き」の好みに合うので、マーケティングをされていると感じました。
個人的な好みは逆ですが、満足度が高い点は間違いありません。
ノドグロ(アカムツ)や金目鯛が好きな人は本当に多いですもんね。
また、使用している海胆が「はだて」、東沢、ダイセンのものであるところは凄い。
これらはファンが多く、原価が高い海胆として知られています。
このあたりが好みの方は非常にリーズナブルだと感じるはずです。
反対に、個人的に感じた【改善点】は、以下の2点です。
- お酒の価格が高すぎる
- 提供テンポがもっと速い方がベター
お酒の価格については、仕入れ原価230円ほどのエビスの小瓶が770円であることに始まり、白州ハイボール1,210円、日本酒は2,000円弱と、アグレッシヴな値付けです。
僕は、高級店であっても「お酒の価格は良心の価格」だと考えます。
これだとリーズナブルなコースでお客を集めて、お酒で利益を確保するビジネスモデルが見え透いてしまいます。
よって、お金が有り余っている方はさて置き、お酒はセーブするのが得策だと思います。
そして、こちらは酒肴と握りを織り交ぜる、いわゆる「すし匠スタイル」のお店です。
それ故に提供の時間がかかる点がネックです。
僕は「すし匠スタイル」であれば速い方が好きです。
逆に、長めに「すし匠スタイル」を楽しみたい方であればヒットするかと思います。
あるいは、ランチであれば食事に集中できるので、気にならないかもしれません。
なお、最後に一つ。
これは決して改善点ではないのですが、煮キリに甘みがあるので、その点は好みを分けるかもしれません。
面白いと感じるか、自身の好みで断罪するかは人の許容範囲によるため、念のため、言及しておきます。
新宿・すし寿のおまかせコースの詳細
以下、この度頂いた16,500円のおまかせコースの詳細をお伝えします。
ガリ
甘酢利かせた懐かしいテイストだが、赤酢を使用している模様。
鮪中トロ
伊豆下田産。脂が乗っていて美味しく、丁寧な包丁も好印象。
一品目に握りを持ってくるところも良いし、自信のあるタネでストレートに勝負するところも良い。
海胆、生海苔餡
海胆はブランド「はだて」のキタムラサキウニ。
温製なのが意外性があって良い。
塩気はほぼ無く、海胆の味を楽しめるので良い調理。
カワハギ
ポン酢と肝醤油で頂く。軽く脱水させていて、むっちりした食感が良い。
軽く炙ったものも頂く。
ノドグロの手巻き
みんな大好きなノドグロ(アカムツ)。
愛媛産の鰆と蕪。
出汁の塩梅も良い。
鮪赤身
甘みのある煮キリの漬け地に柚子を合わせているため、調味が独特。
赤身の酸味と鉄分が最後にふわりと漂う。
鯵
銚子産の釣りモノ。
むっちりした身から脂がとろりと滲む。
最後に鯵の香りが漂い、これは魚味として楽しめる。
金目鯛
これも銚子産の釣りモノ。
脂がしっかりと乗っている。
プチトマトの甘酢漬け
甘みがかなり強めの甘酢漬け。
鮃
青森産。昆布〆でぶちぶちした強めの食感に〆ている。
ただ、鮃の味を残していて、巧い。
車海老
茹で上げで、温度を落ち着かせてからオボロを噛ませて握る。
カマス
大分産カマスの幽庵焼き。
意外性のあるタイミングで焼きもの登場。
いくら
旬を外しているので冷凍モノだが、たっぷりなのは嬉しい。
新宿は若いお客さんも多いだろうから、ウリになるのかもしれない。
蛸の柔らか煮
ぷちぷちした歯切れの火入れ。
蛤
じゅわっと柔らか目の仕上げの煮蛤。
トロ鉄火巻
いぶりがっこを使用しているとこが面白い。
相性が良い。
ここで箱海胆が登場。
これらは豊洲でもトップの価格で落とされるブランド。
右に行くに従って高くなる(笑)
価格では東沢が上だが、ダイセンは容量が少ない(200グラム)ので相対的に最高額だ。
ダイセンの海胆
アルプスの岩塩で頂く。
ミネラル分が多い日本産の藻塩あるいは能登の揚げ浜式の塩の方が良いか?と感じた。
東沢の海胆
ブランド海胆の食べ比べを16,500円のコースで実現しているのは凄い。
墨烏賊
意表を突かれるタイミングでの登場!
鮪大トロ
きめ細かい包丁で口どけを良くしていて、脂たっぷりのトロ。
穴子
ふっくらもっちりした食感の煮加減。
べったら漬け
干瓢巻
甘み強めで、食感は柔らかめの干瓢。
玉子
プリンよりもきめ細かい感じの玉子で驚いたところ、低温調理で作られているとのこと。
完全にデザートとしての玉子。
椀
アラ汁の味噌汁。
具が入っていない点が素晴らしい選択。
水菓子
あまおうとマスクメロン、シロップのゼリー。
シロップのゼリーは甘いだけなので蛇足(と伝えた)。
新宿・すし寿のお店の情報と予約方法
複数のWEB予約に対応されているので、非常に予約しやすいです。
【《G.W期間限定》ゴールデンウィークおまかせコース】が圧倒的にお得です!
店名:すし寿(すしことぶき)
予算の目安:おまかせ16,500円
最寄駅:新宿駅から180m
TEL:03-6258-5980
住所:東京都新宿区西新宿1-14-17 Queens NSビル B1F
営業時間:12:00~24:00
定休日:不定休
学生時代は新宿がホームだった、すしログ(@sushilog01)でした。
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