こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
さて、2021年から2022年にかけて、「立喰い寿司」のニュースをよく聞くようになりました。
2021年2月に、新橋に「立喰い寿司あきら」が誕生して以来、ブームとなりました。
2021年10月には、「おのでら」グループや「りんだ」が出店し、一気に加速。
今や数多くのお店が生まれています。
…ただ、中には価格が高いため「高級立ち食い寿司」となっているケースも散見されます。
「立喰い寿司」である以上、座って食べられるお店の3分の1から4分の1くらいの価格で食べたいところ…
そこで見つけたのが、今回ご紹介する「鮨スタンド三六五」です。
こちらは豊洲市場仲卸の「島津商店」さんが運営するだけあり、納得の価格で「立喰い寿司」を楽しめます。
すしログ
技術よりも仕入れで食わせ、仕事も施すところが素敵な立ち食い鮨です。
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外神田「鮨スタンド三六五」の立地と雰囲気
「鮨スタンド三六五」は東京メトロ銀座線・末広町駅から徒歩2~3分ほどの場所にあります。
お店の外観はスッキリしていてお洒落です。
内観も「立ち食い寿司」のイメージを覆すような雰囲気で、落ち着いています。
清掃状態もバッチリで、荷物置き場なども完備されていて、席の間隔が取られています。
「立ち食い寿司」とは言え、味に集中できる雰囲気づくりをされている点が好印象です。
「鮨スタンド三六五」のメニューとシャリについて
メニューは基本的に日替わりで、さすが仲卸の経営だけあってタネ数が豊富です。
割と珍しいタネもあり、価格帯は上記の通りピンキリです。
リーズナブルに頂くならば、【本日の五貫】1,650円を頂きつつ単品で追加するのがベストです。
注文は、チェックリストに記載して、ある程度一括で頼むシステムです。
「鮨スタンド三六五」は、リーズナブルな立ち食い鮨となりますが、本山葵を使用している点が素晴らしいです。
こまめに本山葵をおろしていて、好感が持てます。
個人店でもランチは混ぜ山葵を用いるお店があるので、仲卸として魚への敬意を感じます。
そして、こちらはタネの品揃えだけでなく、シャリも頑張っている点が魅力です。
味付けは、誰もが好きな甘味を付けたクラシカルなシャリですが、温度と粘度が良好です。
炊き加減は柔らかめですが、問題無く粒がほどけます。
回転寿司にしても立ち食い寿司にしても、一番問題なのは「甘い・冷たい・粘っこい」シャリなので、その点がクリアされていると、頂いていて違和感がありません。
トータルとして、カジュアルに頂ける立ち食い鮨としてはオススメできる一軒です。
握りの技術は完全にさて置き、昔ながらの立ち食いスタイルでありながら、鮨が進歩した現代に頂いても満足できるクオリティなので、進化系の立ち食い鮨と言えると思います。
お値段がお値段なので、たまに握れていない点は許してあげましょう(笑)
「鮨スタンド三六五」で実際に頂いたもの
それでは、実際に頂いたものをご紹介します。
この度頂いたタネ
- 鰹
- 琵琶鱒(ビワマス)
- イシガキ貝(エゾイシカゲガイ)
- アラ
- 鰯
- シロホシフエダイ
- 鯵
- 新子
- 生いくら
- ホヤ
- 白海老
- 鮪赤身
- 鮪中トロ
- 煮蛤
ちなみに、お酒も飲むことができて、なかなか個性的なラインナップです。
ガリ
甘味が控え目なところが好印象。
廉価なお店は甘味が強く、食感が柔らかく、薬品臭いお店も多いので…
リーズナブルでも市販の大量生産品を使わない選択は高評価したい。
鰹
食感は水っぽくなく、ねっちりしていて、濃厚な味を楽しめる。
塩で提供するスタイルは、タネの扱いに自信がある証と思われる。
琵琶鱒(ビワマス)
ビワマスとは非常に嬉しい!
濃厚な味で、鱒の香りも優雅に楽しめる。
僕は琵琶鱒を鱒類の中でも最強クラスの美味しさであり、天然モノの上質な琵琶鱒はマスノスケ(和製キングサーモン)に匹敵すると考えている。
立ち食い寿司で淡水魚の魅力を伝える志にも惹かれるところだ。
イシガキ貝(エゾイシカゲガイ)
夏の貝として人気を高め、定着した感のあるイシガキ貝(エゾイシカゲガイ)。
高級店も多用する貝なので、立ち食い鮨で出しているのは流石、仲卸の経営だと実感。
アラ
バツバツと力強い食感で、噛み締めると味わい深い。
1貫440円なのでお店としては少し高級なタネだが、タネのクオリティを考えるとコストパフォーマンスが高い。
高額なタネはクオリティを感じられるかどうかでコストパフォーマンスの意識が大きく変わるはず。
鰯
臭み無く、とろりと脂が滲む。
シロホシフエダイ
非常にレアな南方系の魚。
ねっちりした身から寝かせていることが分かり、旨い。
鯵
むっちりした食感で、これも十分に旨い。
新子
カジュアルに新子を楽しませてくれるのは良い。
〆の仕事については流石に一流店の凄さが分かる結果となるが。
生いくら
皮は柔らかく旨い。
訪問は8月上旬で走りであったため、粒は小粒であるが、満足度が高い。
ホヤ
メニューを見て「ホヤ!?漁港の寿司みたいだが…」と思ったが、「ひと手間かけて握ります」との記載を信じて頼んだところ、予想外にヒット!
ホヤを低温で火入れして、漬け込んでいる。
臭みは無く、とろ〜り、しゃっくしゃくな食感が良い。
甘味のあるシャリとのバランスも良かった。
白海老
昆布〆の塩梅を見るためにオーダーしたところ、昆布の香りが程良く、良い塩梅だ。
脱水されてむっちりした白海老は、とろーりととろける。
鮪赤身
キリッと酸味が漂い、軽い味わいと思いきや香りが高まる。
十分に満足させてくれる赤身。
鮪中トロ
部位は背トロとの事。
コクがあり旨く、そして酸味が広がるのは夏鮪らしい。
煮蛤
漬け込みで甘味を移しつつ、煮ツメや煮キリを塗らないスタイル。
見てくれは微妙だが、仕事で楽しませる試みが良い。
廉価な寿司だと、甘味が先行するタレのような煮ツメや、逆に味が薄すぎる煮ツメも多いので…
しっかり握れていると更に美味しいだろう。
「鮨スタンド三六五」のお店情報と予約方法
「鮨スタンド三六五」は、公式のWEBサイトより即時予約が可能です。
訪問した時は予約なしでも空席があったので、立ち食い寿司らしく、ふらりと寄るのも良いかと思います。
店名:鮨スタンド三六五(すしスタンドさんろくご)
シャリの特長:米酢に砂糖の甘味を加えたクラシカルなタイプだが、温度や硬さは程よくほどける。
予算の目安:【本日の五貫】1,650円〜
TEL: なし
住所: 東京都千代田区外神田3-6-5
最寄り駅:末広町駅から200m、秋葉原駅から750m
営業時間:月~金12:00~15:00(L.O.14:30)、17:00~22:00(L.O.21:30)、土12:00~15:00(L.O.14:30)
定休日:日曜
様々な鮨店が生まれることを歓迎する、すしログ(@sushilog01)でした。
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