※画像は高島屋様のオフィシャルサイトからキャプチャさせて頂きました。
最初にお断りしておきますが、実店鋪ではなく、催事での実食となります。
こちらは宮崎にあって創作的な鮨を出す名店と聞き、お伺いしたかったお店。
「仕事をさらに進化させた次世代の鮨」という、触れ込みです。
それが、かなり気合いを入れて新宿タカシマヤさんの「大九州展」に出店すると
グルメ友達から聞きつけたため、日程を調整して訪問してきました。
イベント最終日前の日曜日ということもあり、15時台で20名近くの行列。
まあ、宮崎まで行くことを考えるとどうってこと無いので、並びます。
だいたい1時間20分ほど掛かりましたw
オーダーは「8種・1人前」の【ひむかにぎり鮨】(3,780円)を。
シャリは温度はやや高めで、酢が強く、塩気もあります。
大根の煮汁や南瓜を使って米を炊くそうですが、
自然な甘みよりも酢の酸味と塩気が強いように感じます。
柔らかく、つまむ時に手にしばしばくっつきますが、
催事場ということを考慮すると、中々の出来映えです。
仕事は全体的に個性的。
まさしくこちらのお店でしか頂くことが出来ないものかと思いますが、
味付けが強いのでシャリと喧嘩する点が気になりました。
また、熟成を掛けているものの、味付けによって熟成による旨味を感じにくい。
旨味と食感の見極めは熟成の要諦ですが、
自らの仕事によって複雑化させてしまっている印象です。
シャリと仕事の合一無くして、江戸前以上の仕事にはなりません。
もしかすると、宮崎の店鋪ではこの握りを肴にお酒を飲むのかもしれません。
→実店舗では面目躍如!印象的な再訪記事はこちら
鯛
〆ているそうですが、食感が柔らかく、香りが決定的に弱い。
鯛の芳醇な旨味も感じられず。
コウイカのキャヴィア乗せ
江戸前で言うところの墨烏賊。
墨烏賊特有のパツッとした食感ではなく、ねっとりと柔らかな食感で少々残念。
宮崎産のキャヴィア、MIYAZAKI CAVIAR 1983は美味しい。
キャヴィアを使うのはバブリーですが、地元で作られていると言う点において説得力が高まっています。
鯖
塩気が強く、シャリの味わいと衝突。しょっぱい。
鮪赤身の塩漬け
塩漬けは鮪の「臭みを抜き、ねっとりとした食感に」することを狙っているそうですが、
鮪自体の香りと旨味が弱まっているところがネック。
鰹
生姜と浅葱が爽やかだが、ダイレクトに香り過ぎる。
鰆の松前漬け
松前漬けという事は、昆布、スルメイカ、塩で漬けたものでしょうか。
これは創作的な仕事の中でも、完成度が高く美味しいです。
ただ、前の5貫の塩分で舌が疲れてしまったので、早い段階で頂きたかった。
そういった意味では、お決まりのストーリーが上手く構築できていない印象です。
海老
茹でた車海老を漬けにしております。
恐らく何らかの出汁のようですが、旨味成分が強すぎて、海老の甘みを阻害。
玉子
超ふんわりな玉子。美味しいです。
また、「カップリング」として供されるほうじ茶も美味しい。
実際に相性が良いです。
椀
アオサは生でしょうか?
食感が強く、非常に美味しいです。
頂いた感想としては、好みがハッキリと分かれる鮨かと思います。
恐らく「鮨」ではなく「和食」として頂いた方が楽しめる味わいです。
また、鮨店でお酒をたくさん飲まれる方にとっては、はまるお店だと思います。
催事場で貴重な体験が出来たので、鮨好きとしては非常にありがたい機会となりました。
※ご参考までに、宮崎の本店の情報を掲載いたします。
店名:一心鮨 光洋
予算の目安:昼¥2,000~¥3,000、夜¥10,000~¥14,999 →昼6,050円〜、夜27,830円〜
最寄り駅:宮崎駅から913m
TEL:0985-60-5005
営業時間:11:00~14:00、18:00~22:30
定休日:水曜、木曜のお昼
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