すしログ日本料理編 No. 95 晴山@三田(東京都)

2011年に31歳の若さでお店をオープンされて以来、多くの人に愛される山本晴彦氏のお店です。

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自分の周りでこちらのお店を悪く言う人はいない程。

特にランチのコースは極めて満足度が高く、予約困難となっているようです。

現在は5,800円のコース一本となっておりますが、頂いてみてその魅力を実感しました。

高級食材を用いずとも細やかな仕事で食材を活かしており、御料理の中に季節感が演出されております。

それと同時に、現代的なアレンジが光り、オリジナリティを発揮。

「和食の楽しさ」を誰しもに伝えてくれる貴重なお店だと感じました。

個人的に、椀の出汁と塩気の強さに意表を突かれ驚いたものの、味覚的なバランスは高く、頂いていて終始笑顔になる内容でした。

少し調理に粗さを感じたのはランチ故でしょうか。

お弟子さんが多く、個室席となるため、粗さを感じたのかもしれません。

この度頂いたランチコースの内容。

先付:鱧子、加賀太きゅうりとオクラの和えもの
椀:海老と玉蜀黍の真薯
焼きものと揚げもの:メダイの焼きもの、蓮根揚げ
強肴:飛騨牛の冷製、翡翠茄子、胡麻クリーム
煮もの:じゃが芋饅頭、穴子
お食事:剣先烏賊と海苔の炊き込みご飯、香の物、留椀
水菓子:レモンのプリン、コアントローのゼリー、スイカ

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先付:鱧子、加賀太きゅうりとオクラの和えもの

加賀の伝統野菜である【加賀太きゅうり】を使用し、正にキュウリの食感と香りが主役になる一品。

キュウリは清涼感に溢れている。

鱧のジュレは穏やかな出汁の塩梅で、鱧子に季節感を感じさせる。

(魚は子を持つと身の旬を過ぎ、季節の変わり目を教えてくれる由)

薬味である大葉や生姜は控え目な使用量で好印象。

鱧の骨せんべいが風味的にアクセントとなっている。

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椀:海老と玉蜀黍の真薯

吸い地は非常に強めの出汁と塩気。

昆布は鰹に比べてやや強め。

かなり強い吸い地でショックを受けたが、椀種と頂くとバランスが取れる。

海老と玉蜀黍の真薯には海老がゴロゴロ入っており、海老の風味が強く、トウモロコシの甘みがぶわっと広がる。

真薯のふわふわ食感の中にプチプチとした食感が加わる点も楽しい。

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漆器は、山中塗り。

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焼きものと揚げもの:メダイの焼きもの、蓮根揚げ

メダイはさっぱりした味で、脂も軽い。

故にぶ厚いサイズで供され、皮には包丁が入れられている。

付け合せが万願寺とうがらしと言うのが面白く、湯がいた後に刻んで金山寺味噌と合わせている模様。

万願寺自体には辛みが無く、一味唐辛子で弱い辛みを付けている。

蓮根の揚げものには鶏味噌を詰めている。

鶏の風味がふわっと香る。

器が「うちわ」の形なのも良い。

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強肴:飛騨牛の冷製、翡翠茄子、胡麻クリーム

翡翠茄子を飛騨牛で巻いた料理。

胡麻クリームの完成度が高い。

胡麻の香りが立ち、自然な風味を楽しませてくれ、甘みが低い点が秀逸。

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煮もの:じゃが芋饅頭、 穴子

こちらの定番とされる一品。

じゃが芋饅頭はモチモチした食感にじゃが芋の風味が食欲を刺激する。

穴子は歯応えを残した焼き加減なのが良く、香りも十分楽しめた。

これもまた鰹出汁が非常に強いものの、ジャガイモの風味が強いためバランスは取れている。

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お食事:剣先烏賊と海苔の炊き込みご飯、香の物、留椀

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まず、海苔の香りが強く、否応無しに食欲を高める!

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出汁に加えて生姜も強めに用いており、良い意味で下品な味わいの炊き込みご飯。

柚子七味を僅かに使用。

生姜は小さなダイスカットにしており、良いアクセントとなる。

食欲が止まらず、みんなお替わりを連発。

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香の物のべったら漬けも美味しかった。

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水菓子:レモンのプリン、コアントローのゼリー、スイカ

完成度の高いスイーツ。

プリン、ゼリー、生のスイカの食感と風味が一体化し、味覚を補い合い、爽やかに甘味欲を充足してくれた。

確かに足を運んで色々な料理を頂きたくなるお店です。

 

店名:日本料理 晴山(せいざん)

食べるべき逸品:強い出汁を駆使した華やかな和食。

予算の目安:ランチ5,800円〜

最寄駅:三田駅から700m、白金高輪駅から800m

TEL:03-3451-8320

住所:東京都港区三田2-17-29 グランデ三田B1F

営業時間:12:00~14:30、17:30~23:00

定休日:月曜、火・水曜のお昼

※完全予約制となります

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