松本で長野県屈指の鰻料理(&スッポン)を頂けるお店!「山勢(やませい)」

川勢外観

こんにちは、鰻が大好きな、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

さて、松本市の「山勢やませい」さんは、茅野の「無名」の唐木さんからオススメ頂いたお店です。

信頼する方のオススメなので間違い無いだろうと信じ、長らく訪問の機会を狙っていました。

この度、長野市に行く旅程を立てたので、「山勢」さんを訪問するためだけに松本に移動した次第です。

結果的に訪問して良かった!と感じる秀逸な鰻料理店でした。

うな重02
すしログ
すしログ

こちらは敢えて電気の焼き台で鰻を焼くお店です。

僕は備長炭の炭火焼き派ですが、熱源の必然性を感じる鰻でした。

山勢外観

そして、この度(2024年10月)、移転後に初めてお伺いしました。

新しい店舗は非常にラグジュアリーな空間で、日本家屋をシックに改修されています。

山勢内観

そして、鰻は相変わらず美味しく、炭火焼ではないのに魅力的な鰻を実現している稀有なお店だと再認識しました。

前回は【うなぎすっぽんコース】だったので、鰻は「蒲焼き+白ご飯」のスタイルで頂きましたが、今回は「うな重」単体で頂きました。

そして、鰻の蒲焼きを味わうならば鰻重は素晴らしい提供方法だと実感しました。

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松本市「山勢(やませい)」の魅力とは?

山勢

「山勢」さんの富永親方は、東京・赤坂にある完全紹介制のお店「勢きね」さんで修業された方です。

「勢きね」さんの親方は東京の某日本料理店でお会いした事があるので、妙な縁を感じます。

とは言え、修行先を知ったのは訪問の後日となりますが、それを知って納得のコース内容でした(初回訪問時)。

蒲焼き03

「山勢」さんのコースは洗練されていて、シンプルな構成の中に明確な個性があります。

腕と舌に自身が無いと出来ない提供方法。

そして、それを支える熱源の使い方が巧みで、鰻の風味と食感を独自の表現で活かします。

 

「鰻料理」としてのクオリティについては、静岡の「炭焼き鰻 瞬」さん、大津の「う嵐(旧・う晴)」さんに匹敵する技術だと感じます。

全てのお店に共通して言えることは、独自の焼きのスタイルを確立されている点と、計算された味覚調整です。

これらが揃っているお店は王道のお店を超える新しい鰻料理の魅力を提示してくれます。

 

そして、提供時間もトータル90分ほどで、提供タイミングが素晴らしいです。

いかに美味しくても間延びするのはダメです。

東京のお店はデフォルトで3時間を超えるお店も散見されますが、主食(炭水化物)がメインのジャンルであれば90分がベストだと考えます。

「山勢」の【うなぎすっぽんコース】の内容

「山勢」さんのメニューについては、【うな重】5,800円、コースは2つで【うなぎコース】15,000円と【うなぎすっぽんコース】22,000円です。

夜はサービス料が10%かかり、お昼も夜のコースを頂けます。

2024年10月に頂いた【うな重】の内容

直近で頂いた【うな重】の内容です。

ワイン

ワインをご提案頂いたところバッチリ合って感動的!お酒を飲める方は必ず注文するのが良いです。

うな重01

美しい重箱。うな重は入れ物も極めて重要であり、まさに魯山人の名言「器は料理の着もの」を地で行く料理です。例え素晴らしい宝飾品であっても、段ボール箱に入っていては悲哀でしかありません。

うな重02

皮は夏場よりも食感が強くなっているため、焼きによって凝縮していて、軽くパリッとしたクリスプ感の後に、もっちりした食感で個人的に魅力的なテクスチャーです。身はホロホロ。脂が乗っていて香りも良い鰻、焼きの仕事です。

うな重03

表面はこんがりしていて、香ばしさと軽い苦味が堪りません。この表面の表現は結構個性的です。

うな重04

じんわりと込み上げる甘味の塩梅も魅力。お米はもっちりかつぱらりと炊かれていて流石。うな重のタレの甘味や醤油の辛味を活かすのはお米の甘味と食感でしょう。

椀と香の物

椀は肝吸いではなく、鰹出汁の吸い物で椀種はエノキと水菜。香の物の糠漬けもバッチリ美味しい。

2022年11月に頂いた【うなぎすっぽんコース】の内容

【うなぎすっぽんコース】の内容です。

  • 白子の春巻き
  • 鰻の肝焼き
  • 焼き鼈
  • 鰻の白焼き
  • うざく
  • 鼈のスープ
  • 鰻の蒲焼き

 

お酒のメニュー

お酒のメニュー

 白子の春巻き

白子の春巻き

真鱈の白子はトロットロで、熱々です。高温でサッと火を入れる事で、とにかく甘い。大葉が良き和のアクセントとなります。

 鰻の肝焼き

鰻の肝焼き

上には身を打ち、蒲焼きへの期待を高めるところが心ニクい演出です。身はホロホロで、脂がトロトロ。肝はコリコリ、シャクシャクと気持ち良い歯応えの後にホロホロとほどける。苦味が実に爽快です。炭火による燻蒸香を付けずに肝とタレの香ばしさをストレートに提示する仕事。成程、電気の焼き台を選択されている理由に納得の串の表現です。

焼き鼈

焼き鼈

部位は肩、肝。肩は様々な部位の美味しさを楽しめます。部分部分で味が異なる点が面白い。そして、タレの味付けが絶妙で、強すぎず、弱すぎず、鼈を活かします。鰻の肝から鼈の肝につなげるストーリーテリングも一興。

 鰻の白焼き

鰻の白焼き01

表面はうっすらとクリスピーに仕上げられています。皮はトロッととろけ、気付いたら消えます。

鰻の白焼き02

これは思わず笑ってしまう焼き加減でした。白焼きも燻蒸香は全くありません。それでいて雑味や臭みもありません。脂は唇にペタペタと残り、脂がしっかりと乗った鰻で美味しい。

 うざく

うざく

鰻のタレや香ばしさとピッタリ合う三杯酢の塩梅です。少しだけ強めの酸味を、甘味と出汁が上品に支える味覚の設計。具はもずく、菊花、ミョウガ、大根。これは間違い無くマイベストうざくでした!

 鼈のスープ

鼈のスープ

鼈の出汁を楽しめるスープ。焼いて凝縮した鼈の身も美味しい。葱はシャキシャキで香りが良く、甘い。

 鰻の蒲焼き

鰻の蒲焼き01

まずはジューシィさに驚きます!そして、鰻の香りがぶわっと漂いつつ、決して下世話では無く寧ろ爽快ですらあります。繊維質はホロホロほどけ、脂と一体化します。これは絶妙。

鰻の蒲焼き02

白焼きよりもカリッと仕上げ、タレの醤油と甘味も程良い塩梅です。

 ご飯は別盛りのスタイルで、おかわり自由とのこと。

ご飯

別盛りでもご飯に乗せたくなるのは、鰻のロマンですね。

蒲焼き03

鰻で忘れてはならない山椒のクオリティも申し分ありません。

山椒

蓋を開けた瞬間にすぐ香り、痺れも良いです。

鰻の蒲焼き04

「山勢」のお店情報と予約方法

「山勢」さんの予約については、かつてはお電話のみでしたが、現在はテーブルチェックでのWEB予約となります。

 

山勢(食べログのリンク)

店名:山勢(やませい)

予算の目安:【うな重】5,800円、【うなぎコース】15,000円、【うなぎすっぽんコース】22,000円

TEL:050-3595-8818

住所:長野県松本市大手4-6-10-2

最寄駅:松本駅から1.3km

営業時間:水~日12:00~14:00、18:00~21:00

定休日:月曜、火曜

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鰻料理の素晴らしさを再認識する、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

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