こちらは店名に冠する「瓢」の字が示す通り、京都が誇る料亭「瓢亭」の流れを汲む1952年創業の割烹です。
以前、散歩をしている時に偶然見つけたのですが、調べたところ文豪・川端康成の行きつけだったとか。
そして、こちらの名物料理は【小鯛の笹巻き寿司】。
文学好きな鮨ブロガーとしては訪問しなければなりません。
なかなか訪問できずにいましたが、この度お昼に伺うべく調整しました。
お店に入ると、こぢんまりとした情緒溢れるカウンター割烹です。
良い意味で京都らしくない昭和の風情が漂う店内。
歴史を感じさせる古さがありますが、清潔感がありキリッとしております。
頂いた料理は勿論、【小鯛の笹巻き寿司】2,800円。
価格は中々に高額ですが、味わいは流石に上質です。
穏やかな塩と上物の昆布でしっとりと〆ており、舌に触れた時の艶やかな感触が印象的です。
噛みしめると柔らかくほどけてゆき、余韻が残る。
木ノ芽の使い方も上品そのもの。
見た目の美しさも特筆ものですよね。
ころんとした見た目で、美しくも端正で可憐な寿司。
京都らしい意匠の手まり寿司だなあと感じました。
椀
ただ、味わいとしては満足度の高いものでしたが、流石にランチコストパフォーマンスとしてはちょっと…。
舞妓はんのおちょぼ口に合いそうな上品なサイズで、5個ですので。
むしろ、椀の出汁の取り方に妙がありましたので、ここはコースで頂き、〆に【笹巻き寿司】を頂くというのが正解なのだと感じました。
お店のコピーは、「京料理の真髄は板前割烹にあり」。
お昼の【笹巻き寿司】だけでは判断が付かないため、機会を見つけて再訪したいと思います。
なにはともあれ味と粋の分かる方にオススメの一軒です。
店名:瓢正(ひょうまさ)
予算の目安:昼2,800円~
最寄駅:河原町駅から210m
住所:京都府京都市中京区西木屋町四条上ル三筋目
営業時間:12:00~14:00、17:30~21:00
定休日:火曜
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