こんにちは、広島の食文化の発展を嬉しく思う、すしログ(@sushilog01)です。
広島の「中土NAKADO」さんは、広島で美味しい食事を求めているならば最良の選択肢の一つです。
ジャンルはフレンチをベースにしたイノベーティブ。
創作的でありながら、しっかりと地に足がついていて、サプライズがあるだけでなくバッチリ美味しいです。
イノベーティブ系のお店において、この点は非常に重要なファクターですね。

僕が初めて訪問した時は食べログのスコアが3.1で、「こちらが評価されない理由はありません!」と力強く紹介しました。
その後、すぐに4.1を突破して、全国区に名が知られるレストランとなり、中土シェフは広島で開催されたG7サミットでも調理されました。

そして、今回、妻とともに訪問したところ過去イチの美味しさでした!
人気、評価を高める過程で自分の仕事に向き合い続け、「現状維持は衰退」と考える中土シェフの姿勢が味に反映されています。
「どの料理がベストだった?」と聞かれて応えに困るお料理です。
主役級、スペシャリテ級のお料理が多いので、選べないこーす内容なので!
「中土NAKADO」さんは2020年1月にオープンした、新進気鋭のお店です。
とは言え、中土 征爾シェフは料理人として長いキャリアを持ちます。
中土シェフは和食、イタリアンを経てフレンチに至り、本場フランス・ブルゴーニュ地方での修行経験も持ちます。
そして、独立後の5年間は「Les Ambassadeurs(レ・ザンバサドール)」と言う店名でお店をされていました。
「中土NAKADO」さんは冒頭に書いた通りフレンチをベースにしたイノベーティブですが、うわついたところがありません。
かの有名な「エル・ブジ」のフェラン・アドリア氏が生み出したアルギン酸ナトリウムによる調理やエスプーマ(亜酸化窒素ガス)に始まり、ガストロバック(減圧調理器)やパコジェット(冷凍粉砕調理機)などなどモダンガストロノミーの手法を駆使しつつ、食材の魅力を引き出す事に専念されています。
モダンガストロノミーの手法を用いつつ、あくまでも「食材ファースト」で技術を用い、食材の取り合わせと調理に洗練を加え続けているシェフです。

イノベーティブあるいはフュージョンと言うジャンルは、調理技術に溺れてしまうと単に「面白いだけの料理」になってしまいます。
中土シェフの御料理は、純粋に美味しい。
ご自身が描く味を表現するためにモダンガストロノミーの手法を駆使されていて、圧倒的なセンスです。

そして、中土シェフは「ストーリーテリング」=コースの組み立て方が巧みです。
モダンな調理を繰り出した後にシンプルな調理で組み立てるなど、メリハリが効いています。
あらゆるジャンルにおいて腕のある方こそ「料理でドヤる」リスクを内包しているので、自己のエゴを客観視ないし相対化してコースに組み立てるセンスは、調理技術とともに評価されて然るべき才能です。
また、店内の清掃状態だけでなく所作が綺麗なシェフで、洗練を感じました。
料理人の所作は一朝一夕で身に着けられるものではありません。
所作に淀みが無いと、真の実力を瞬時に把握することが出来ます。
これは職人であってもシェフであっても同様です。
中土NAKADOさんのコースは、ランチ16,500円~22,000円〜、ディナー19,800円~26,400円〜になります(+サービス料5%、新価格は2026年10月1日より)。
そして、中土シェフは自らソムリエの資格を持っているため、ペアリングも精度が高く満足度が非常に高いです。
お客さんの好みやペースに合わせて幅広くご提供され、大体10,000円〜13,000円ほどとの事です(最新の訪問でいただいたグラスは12杯で大満足!)。
2026年7月の訪問時にいただいた内容です。

宮島御砂焼窯元「対厳堂」の皿。


トウモロコシと水のみのスープ。トウモロコシ、福富町産ドルチェドリームは芳醇な香りと濃密な甘味が広がる。チップにはカレースパイスでキャッチーな香りがあり、トウモロコシの甘味が活きている。ポップコーンは正にポップな役回り。

続く郷土寿司「あずま寿司」仕立ての一皿は、お酢ではなく発酵オカラと自家製リコッタチーズの酸味を用いていて、柑橘で爽やかにマリネした鯖を合わせたもの。柑橘の酸味と香りがリコッタの乳脂肪分と心地良く調和する。

続く皿は、狩留家茄子、周防大島の赤海胆、広島産青海苔、焼き昆布オイルを合わせている。柔らかい茄子は甘味が強い海胆の濃密なテクスチャーに見事に合う。焼き昆布オイルの香ばしさは初めて体験すると驚き、記憶に焼き付くだろう。

北広島の農園「やまのまんなかだ」さんから届く力強い味わいと香りの野菜とマイクロハーブのサラダ。ヴィネグレットソースの泡が非常に美味しく、野菜の味わいを引き立て、メリハリのある味覚を構築している。

ソーヴィニヨン・ブランを合わせると、青いハーブ香や瓜類の清涼感と同調する。

鮮度を活かすためあえて熟成をかけず、みっちりとした食感としっとりした歯切れ、繊維のほどけ方を表現したオコゼ。オコゼの骨から引いたジュレ、発酵トマト、柑橘、そしてキャヴィアライムを合わせる。オコゼの旨味が強いため、他の要素があっても味わいを楽しめる点に中土シェフのセンスを実感する。キャヴィアライムの食感と酸味が魅力的で、上品なアクセントとなる。

東洋美人らしくカプロン酸エチル系の香りで、雑味がない点は磨きの賜物。日本酒の甘味を添えるペアリングなので、キャヴィアライムの酸味とバランスが取れる。フレンチとカプロン酸エチル系の大吟醸は相性が良い。

稚鮎にセモリナ粉をまぶして軽やかに揚げ、豊平産そば粉のガレットを合わせる。セモリナ粉のサクサクした軽やかな食感と鮎のホロホロした食感、内臓の心地よい苦味に、キウイの甘酸っぱさを合わせる構成が実に面白い。

シュナン・ブラン。甘味が上がりキウイとバランス良し。

瀬戸内の蛸を58℃で低温調理。下には素焼きした甘長唐辛子、上にはピスタチオ、スパイスのニュアンスを含むソースにマイクロパクチーをあしらう。火入れされながらも生のような弾力を残す絶妙な火入れだ。これは低温調理が理に適っていて非常に好印象。蛸自体の旨味と香りを活かしつつ、スパイス香を上品に乗せている。


安芸高田市の「伝説のハンター」古門 正文さんの手による鹿のタン。4年熟成させた鹿醤、鹿節、らっきょうのローストとともに。鹿のタンを秀逸な火入れで未体験の味へと昇華させる二番目のスペシャリテ。

鹿の舌は非常に柔らかく、艶めかしさを感じさせつつ生のような嫌らしさが皆無の仕上げだ。驚異的な火入れだと断言する。燻香に魅了され、脂も楽しめる。付け合わせのらっきょうのローストも魅力的で、外側がシャクシャク、中心はトロリと甘い。



鱧の骨と身をじっくり煮詰めて旨味を抽出した鱧のコンソメ。一口目で、日本料理の吸い地ではなく、あくまでもフレンチの技法で引き出されている味わいに日本料理好きとしては感嘆を覚える。極めてピュアな甘味が舌を包む。塩はほぼ不使用との

身にはガストロバックをかけ、湯引きした「落とし」をイメージしてサクッと軽やかに揚げ、梅パウダーを添える。魅力的なモダンガストロノミーのアプローチだ。

八反錦が持つキレが油分をマスキングしつつ甘味を添える非常に良いペアリング。

誰もがうっとり系のある種「分かりやすい」料理であるが、イカの甘味と食感がキャッチーな食材の組み合わせの中でも活きている。また、イカの火入れの食感表現もこの料理の魅力である。チーズ、卵黄、トリュフに舌をとらわれていると見落とすので要チェックだ。

バランスがかなり良いペアリングだった。


提供いただいた瞬間に「皮が美しい!!」と目を奪われた。

美しい焼き色の皮目はいただいてみると驚嘆の一言。皮の香りと食感が素晴らしく、あくまでもしっとり仕上げられた身に強烈なパンチとなりつつ瞬時に馴染む。瀬戸内の貝類を用いたジュ・ド・コキヤージュのソースにはバターではなくオリーブオイルを使用することで軽やかな味に仕上げつつキッチリ乳化させている。コハク酸が凝縮した旨味のあるソースなのであたかもスパイスのように魚の味の輪郭を引き立てて、オリーブオイルの清々しい香りがアクセントになる。花穂紫蘇も単に見た目のためではなく、清涼感があるため実に考えられている!

ジュ・ド・コキヤージュなのでミネラル感を合わせていて成る程。

こちらは希少性の高い「竹の谷蔓牛」あるいは「いぶさな牛」をウリにしているが、ジビエをいただいたことがなかったので、今回は東広島産の猪肉をお願いした、部位はフィレ。吉和の山葵と天恵菇(きのこ)を添えて。これはビビった。猪肉のコクが圧巻!澄んだ酸味によって味わいが複雑になり、滋味深い旨味が口いっぱいに広がる。これは凄い猪だった。


ミルポワと瀬戸内の地魚の旨味が溶け込んだ濃厚なスープに、穴子を合わせたご飯料理。

いやあ、お米がまとう強烈な味が凄い!もっちりパラリと炊かれた米に濃厚な旨味と甘味が染み渡っている。地魚の魅力をこのような形で表現されていて素晴らしい。三原産レモンの酸味がアクセントとなり、パクパク食べてしまう。

山で手摘みした天然山椒を用いたアイスクリーム。爽快な清涼感と穏快な痺れ(中国語の「麻」)が心地よく鼻腔を抜ける。


滑らかなブランマンジェに瑞々しいメロンのスープを合わせ、ホワイトバルサミコのキャヴィア仕立てとクランブルの食感を添える。クランブルの美味しさとアルギン酸ナトリウムの使い方に惚れ惚れ!


鞆の浦の名物、保命酒を巧みに用いるカヌレ。
2023年11月訪問時に頂いた内容です。
- 北広島キクイモスープのカプセル
- パニス、キャヴィア、柚子
- 瀬戸内産ワタリガニと米のサラダ
- 「やまのまんなかだ」マイクロベビーリーフ
- オコゼのマリネと発酵トマト
- 鰆(ガストロバック)、蕪のパウダーとマリネ
- 牡蠣(ポシェ)
- ショウサイブクと魚介コンソメ
- 鹿のタン、女鹿平舞茸
- ブラウンマッシュルーム(生、発酵、パウダー)
- スペシャリテ:イカとトリュフのカルボナーラ仕立て
- パン(フォカッチャ)
- 穴子、牛蒡
- 北広島産野草茶のグラニテ
- いぶさな牛のステーク
- いぶさな牛のコンソメのヌイユ
- アバンデセール:瀬戸内みかん
- デセール:モンブラン
- ミニャルディーズ:黒糖のカヌレ

土を思わせる一品からのスタートが渋くて良い。
血糖値上昇もケアされていてヘルシー志向。

一気に食欲を刺激する組み合わせ。
パニス=揚げたヒヨコ豆ペーストのコクと温度で溶けたキャヴィアの油脂が渾然一体となる。

お米にはカニ出汁を、ソースはヴィネグレット、トリュフを添えて。
一口一口にパンチがあり、実に力強い。
旨味が強烈なのでトリュフと合う。
もちろん香りも良し。

県内野菜を使用する楽しいプレート。
北広島の「やまのまんなかだ」さんのマイクロハーブを駆使している。


オコゼをマリネして、柑橘、シブレットと合わせている。
これは予想を裏切る味わい!
発酵トマトのピュレは、もみじおろしをイメージされているそうで…なるほど!頂いて納得する。
和の雰囲気を洋の中に落とし込む手法は見事だと感じた。

ここは日本酒でのご提案。
カプロン酸エチルのリンゴ様の香りが相性良し。

旨味をガストロバックした鰆。
蕪のパウダーとマリネと共に。
炭火焼きの鰆で、脂が旨い。
和を感じさせる蕪の仕立てが調和する。
そして、蕪の葉っぱのパウダーの青さが良いアクセント。

甘味で調和させる方向性のペアリング。

キャヴィアライム、花穂紫蘇、焼き昆布オイルと共に。
牡蠣は焼いていないけれど焼き牡蠣を彷彿させる調理とのことで、確かに!
それでいて焼き牡蠣のように身が凝縮していない点に調理の必然性がある。


宮島の牡蠣イカダの稚貝を食べているフグとの談。
濃密な旨味の魚介コンソメに焼き込んだショウサイブクが合う。

強い旨味に、日本酒の甘味と苦味が合う。

安芸高田市の鹿のタン。
女鹿平舞茸だけにスモークを掛けている。
ぎんなん、オキザリス。

タンは柔らかくて、甘い!!
驚きの鹿タンだ。


岡山県瀬戸内市のブラウンマッシュルームを使用し、生と発酵、乾燥パウダーを併用している点が面白い!
同一食材でこの奥行きを生み出すのは素晴らしい。
楽しい。


「平飼い養鶏まさとう」の卵を使用。
卵が活きている。
香りが上品で旨い卵黄だ。


焼きたての自家製フォカッチャ。


脱水して、軽い乾燥の後に、熟成を掛けた穴子の炭火焼き。
穴子出汁で煮た牛蒡、アマランサスと共に。
300~400グラムの大きな穴子で脂がノリノリだ。
大崎上島の養殖モノとのこと。

牛蒡の土のニュアンスと調和。

郷愁をそそる草餅的な香り、そして甘味を極端に下げている点が良い。

これは感動的に美味しい牛肉のメインだ。
飛ぶ鳥を落とす勢いの高知県「田野屋塩二郎」の塩でマリネのみ。
キュイソン、初手の香り、複合的食感の対比、赤身の酸味、旨味、脂、余韻の香ばしさ…和牛の魅力を最大限表現する卓越したステーク。


コンソメと柚子一片のみで提供する意味を感じる味わい。
強烈なゼラチン質の粘性と旨味に驚嘆する!
「良く液体になってるなー」と感じるレヴェルのスープだ!!
そして、遊び心を感じさせるのが麺。
あたかもチキンラーメン的な麺である。
だが、卵が活きていて風味や食感が良いのでチープさは皆無。
頂いた後に口を閉じたら唇がくっついた程。

ヘーゼルナッツ、陳皮と共に。
爽やかさの中で、ヘーゼルナッツの香りや食感、油脂がパンチになる。

珈琲の氷がアクセント。
清涼感があるモンブランの再構築である。
液体窒素、エスプーマで質量が低い上に、甘味もフレンチのデセールとしては抑えていて軽やかだ。


小さくともガリガリで、もっちりした食感。
黒糖の香りがふんわりと広がる。
2021年10月訪問時に頂いた御料理です。
この度頂いたコース
- マッシュルームのスープ
- 蟹と生ハム、卵黄、トリュフ
- 岩牡蠣のバージンオイスター
- 海胆、ニンジン
- 伊勢海老、キャヴィア
- 鯖、青リンゴ
- 鮑、菊花
- イカのカルボナーラ仕立て
- パン
- サラダ
- 鱧、松茸
- ナマズ、ゴボウ
- 九絵、エゴマ
- 牛肉
- ジュ・ド・ヴォライユのヌイユ
- ブドウのアヴァンデセール
- モンブラン
- ミニャルディーズ
- 珈琲
ジャスミンティーを中心としたフレーバーティー

マッシュルームのスープ

岡山県産のマッシュルームのスープ。
えっ!?スープ??
アルギン酸ナトリウムで固めたマッシュルームのスープに、生のマッシュルームを合わせている。
そして、トリュフ岩塩で味付け。
ぷつっと面白い食感で弾けて、香りが重奏的に広がる。
鮮烈な印象の一品目。
蟹と生ハム、卵黄、トリュフ

蟹を生ハムで巻き、卵黄のコンフィ、黒トリュフと合わせている。
濃厚な味と香りの後から蟹の旨味と香りが届き、意外性がある!
岩牡蠣のバージンオイスター

岩牡蠣のバージンオイスターなんて、初めて出会った。

▲手前が岩牡蠣のバージンオイスターで、奥は牡蠣小町
そして、味は秀逸!
小さいのに、岩牡蠣らしい濃厚な甘みとミルク感を堪能できる。
ひたすらピュアに甘い。
岩牡蠣は60℃の昆布出汁でサッとボイルしていて、海をイメージしたジュレと合わせる。
ジュレは最初はレモン由来の酸味が強いか?と思いきや、すぐに調和して岩牡蠣の美点を引き立てる。
バランスが良い。
塩は高知県、田野屋塩二郎の塩を使用されていて、細部への配慮も申し分無し。
今までの3品を頂き、コースの流れを気に入った。
変化球2発の後にストレートな速球を投げるよう。
清々しさを感じた。
海胆、ニンジン

人参はエスプーマを用い、ムースのように仕上げている。
そこに、片倉の生海胆とコンソメのジュレを使用。
人参と海胆の甘みを合わせるのは面白い試み!
甘みが強い人参は海胆の甘みと香りに決して負けない。
コンソメの旨味がアクセントになり、青柚子がキリッと引き締める。
人参は芯を抜いて周りだけを2時間以上炒めているそうだ。
最新の調理技術を用いつつ、根幹となる部分に手を掛けている御料理に感動した。
伊勢海老、キャヴィア

五島産の伊勢海老を2日間寝かせてから調理。
キャヴィアと花穂紫蘇と合わせている。
伊勢海老はむちっとしていながら歯切れが軽く、甘みが強い。
これは明らかに「寝かせ」が奏功している。
鯖、青リンゴ

神経締めされた鯖をリンゴ酢でマリネして、炭火焼きにしている。
鯖はむっちり食感で、〆加減はサッパリ。
クリアな味わいで雑味が無く、鯖の食感と香りを楽しませて炭の香りがパワフルなアクセントになる。
そして、青リンゴ、生姜、山椒で作られたパウダーが秀逸。
液体窒素で固めて粉砕している。
鯖との相性が良く、奥行きのある香りに耽溺させられる。
鮑、菊花

瀬戸内産の鮑。
鮑は事前に火入れを行わず、生を炭火で30~40秒焼く。
その結果、絶妙な食感に仕上げられている。
むっちりした身は決して生のように柔らかくなく、同時にコリコリと弾ける食感がある。
そして、ゼラチン質が滲む。
良い火入れだ。
焼き昆布を使用したアオサのソースも鮑の香ばしさにピッタリ。
イカのカルボナーラ仕立て

昔からのスペシャリテとの事。
クニュクニュした食感のイカが堪らない。
濃厚な卵黄の中で、イカの食感と甘みを感じさせてくれる。
食感、甘みだけでなく、温度や香りも考えられているので、一体感が抜群だ。
温度帯と味覚のコントロールに支えられているスペシャリテだ。
パン

ライ麦とハーブのパンに、自家製発酵バターを添えて。
サラダ

全て調理法が異なる野菜を用いるサラダ。
素晴らしい。
京都「いとう」さんの【京都地ヤサイの一皿】や、佐倉「プレゼンテスギ」さんの【Sugi畑をお皿に乗せて】に並ぶ面白さ。
野菜は北広島町産の生のベビーリーフ、ミニトマト、ベビーコーン、オクラ、まくわうり、キャロットラペ、ガストロバックしたゴーヤーなど。
オリーブオイルパウダーをまぶし、ドレッシングは自家製トリュフドレッシング。
一見すると地味なようで、手数も精度も凄いサラダである。
鱧、松茸

カルタ・ファタ(イタリア産の耐熱クッキングラップ)を使用した、瀬戸内産の鱧と松茸のブレゼ(蒸し煮)。
要は日本料理の出会いものである【鱧と松茸の土瓶蒸し】を洋風に、モダンに再構築した御料理だ。

松茸は岩手県産。
鱧のエキスはコンソメにたっぷりと溶け込んでいて、旨味が喉に響くほど強い!
そして、ゼラチン質で唇がペタペタとなり、鱧の魅力を引き出している。
和食っぽいのに和風ではないところが良い。
それは、セロリなどの野菜出汁の取り方や、鱧を主役に据えるために設計している点などに見られる。
ナマズ、ゴボウ

ナマズは東広島市黒瀬町にある「勝梅園」で育てられた養殖モノ。
コンソメをガストロバックして炭火焼きで仕上げる(▼巧みな串打ち!)。

付け合わせはナマズの出汁とゴボウ、トリュフのリゾット。
トリュフが全く嫌みなし。
ゴボウとナマズの香りのお陰だ。
ナマズは旨味が強く、クセが無く、魅力的な食材。
挑戦的に使用されているのが素晴らしい。
そして、気になったので「勝梅園」をお伺いして、見学させて頂いた。

▲ウナギ養殖用のドーム型の特徴的な施設が印象的だ
ナマズは真鯛用の餌で飼育されていて、驚いた。
700グラムを目安に出荷していて、出荷まで半年かかるそうである。
九絵、エゴマ

骨で取った出汁をガストロバックしている。
そして、骨出汁とエゴマのソース、エゴマのスプラウトを添えて。
九絵の旨味が増幅されていて、ガストロバックの威力を感じさせる。
牛肉

広島産の交雑牛(黒毛和牛とホルスタイン)。
51℃で焼き上げ、スモークチップの燻香を加えている。
断面は瑞々しくとも、食感は意外だ!
凝縮感があって面白い。

肉のポテンシャルを引き上げる調理が印象深い。
付け合わせのスモーク塩とソースもセンスに溢れている。
牛肉に頼り切らず調理で魅力を高める手法は、冒頭から一貫している「中土イズム」だと感じた。
ジュ・ド・ヴォライユのヌイユ

ジュ・ド・ヴォライユ(鶏出汁)のヌイユ(フランス風パスタ)。
これは、明らかにラーメン!
しかも、超絶美味しい!
本当に異常に旨い。
煮詰めた旨味で、これまた喉が鳴るほどの旨味だ。
中土シェフはラーメンイベントもされているそうで、めちゃくちゃ気になった(笑)
ブドウのアヴァンデセール

ブドウの名産地である三次産のピオーネを使用。
パコジェットを使用したブドウの皮のグラニテが非常に印象的!
モンブラン

モンブランの再構築。
カシスのエスプーマ、栗のクランブルとともに。
栗の香りが濃厚ながら甘みは軽いデセール。
カシスの酸味を差し置いても非常に軽くて美味しい。
品数が多いコースなので、これは嬉しいデセールの設計だ。
ミニャルディーズ、珈琲

ミニャルディーズは黒糖のカヌレ。

僕は密かにカヌレの食べ比べを行っているのだが、理想的なカヌレである。
ガリッ!と弾け、とろ~んととろける。
そして、ラム酒ではなく黒糖の香りがしっかりと漂い、個性を感じさせつつコースが終了する。
「中土NAKADO」の立地と雰囲気
お店は広島市内の百貨店が集まるエリアにあり、アクセスは至便です。
歓楽街「流川」の入口にありますが、この一角は落ち着いています。
「中土NAKADO」さんが入っているビルの隣は、有名な「たこつぼ」さんです。
「中土NAKADO」さんはビルの5階に入っていて、お店は優雅な雰囲気です。
しかし、モダンなお店なので緊張感は無く、カウンター席でもすぐにリラックスさせて頂けるかと思います。
それは中土シェフのホスピタリティのお陰でもあるでしょう。
カウンター席は6席で、奥に8人キャパシティの個室があるようです。
お店自体は決して広くはありませんが、客席は広く感じ、終始寛ぎを感じました。
ちなみに、お店の空気のにおいは清浄で、このあたりも徹底されているようです。
キッチンも非常に清潔なので。
「中土NAKADO」のお店情報と予約方法
予約については、基本的にWEB予約となり、OMAKSE経由で可能です。
店名:中土NAKADO(なかど)
予算の目安:ランチ9,900円、ディナー9,900円・16,500円→ランチ16,500円、ディナー19,800円 +サービス料5%
TEL:080-5919-8148 ※お問い合わせ可能時間帯は12:00~21:00
住所:広島県広島市中区堀川町4-18 胡子GRIT 5F
最寄駅:八丁堀駅から120m
営業時間:ランチ12:00~14:30(L.O.12:30)、ディナー18:00~22:30(L.O.19:30)
定休日:不定休
※3日前までの完全予約制です
※キャンセル料:予約日の6日前からコース料金の30%、3日前50%、2日前100%
※ランチ、ディナー共に1ドリンク以上のオーダー制
※※ドレスコードはスマートカジュアルです
【広島でオススメの気鋭のお店】
中土シェフと親交がある三原親方の「鮨 稲穂」
AKAI(アカイ)
悠然いしおか
料理屋そうびき
全国レベルのお店が増え続ける広島は目が離せない!と感じる、すしログ(
@sushilog01)でした。
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