こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(@sushilog01)です。
今回ご紹介するお店は、岐阜駅至近にある江戸前鮨のお店です。
「寿司 松岡」さんの記事でも書きましたが、岐阜県は江戸前鮨が弱い県です。
しかし、この度、インスタ上で気になるお店を発見しました。
握りのフォルムが綺麗で、それでいて価格はリーズナブル。
僕はインスタでお店を探すことはあまりないのですが、期待が高まりました。
しかも、グルメなら知っている超高級ブランド米である「龍の瞳」を使用と謳っているので、「マジか!」と驚きました。
「龍の瞳」は東京の予約困難店であるCHIUnEの古田諭史さんも使用されていて、5キロで6,000円を超えるお米なので、リーズナブルなお店で使うなんて狂気の沙汰です(笑)
そして、訪問した結果としては、鮨マニアよりもビギナーが通いやすいお店だと感じました。
すしログ
「鮨ひばり」の立地と雰囲気
「鮨ひばり」さんのオープンは2021年4月26日。
岐阜駅前にある「岐阜シティ・タワー43」に入っています。
再開発で誕生したと思われる、岐阜離れした高層のタワービルです。
そして、レストランフロアにありますが、店内は落ち着いていて上質です。
正直なところ、ビルの中のお店とは思えない程に上質。
木材をふんだんに使用し、モダンな雰囲気です。
完全にデート向きな良い雰囲気。
カウンターは店内に大きく鎮座していて、間を挟んで6人がけと7人がけに分かれています。
訪問時はコロナの影響もあるのか、片方のみを稼働されていました。
さらに、雰囲気のみならず接客もきめ細かいです。
フロアスタッフ兼職人さん(調理補助?)の女性は目配りがきく方で、お茶の差し替えは素晴らしいタイミングでした。
個人店では滅多にないほどのタイミングの良さです(笑)
職人さんは寡黙なので全くお話が出来ませんでしたが、若い方がデートで使うには問題無いお店だと思います。
「鮨ひばり」のシャリと仕事について
「鮨ひばり」さんのシャリは、バシッと酸味が利いた赤酢です。
これはトレンドを意識してのことかと思います。
味付けとしては酸味が強めなのに対して、塩気は程良い塩梅です。
やや硬めの炊き加減で、時折芯があるシャリです。
パラッとほどける粘度の低さ。
この辺りはクラシカルな街場寿司のシャリや回転寿司のシャリとは別モノなので、回らない鮨が初めてな方は驚くと思います。
リーズナブルな鮨店も随分と進歩していると感じます。
ただ、決定的に残念であるのが、温度。
かなり低めで冷たいため、気になってしまいます。
硬めの炊き加減で冷たいため全くアルファ化せず、酸味も強いので、冒頭の通り「龍の瞳」を使っていたとしてもお米の良さが伝わらないのが残念です。
すしログ
ただ、仕事は全体的に綺麗です。
そして、包丁も丁寧で、職人さんの確かなキャリアを感じます。
リーズナブルだからと言っても決して妥協していない点は好印象です。
シャリの温度や硬さを調整されれば、価格以上のお値打ち鮨店となるでしょう。
ポテンシャルはあると思いますので、頑張って欲しい!
「鮨ひばり」のおまかせの詳細
「鮨ひばり」さんのコースは、ランチ3,850円、夜6,600円(握りのみ)、11,000円(握り+酒肴)です。
お願いしたのは6,600円(握りのみ)ですが、酒肴3品+13貫、手巻き、椀、玉子で構成されていて、驚きました。
圧倒的にリーズナブルです。
シャリが改良されればタネ質を補う魅力を高められるはずです。
バイ貝の煮付け
あたかも居酒屋的な先付でスタート。
サッパリ味な点が好印象。
ただ、禁酒法下で出さなくても…と感じた(笑)
ガリ
甘みが強めで、少し柔らかめ。
辛みと酸味はそこそこで、万人受け狙いだと思われるガリ。
鮪赤身の鉄火巻き
低価格帯ながら宮城産のクロマグロで嬉しい。
赤身の酸味がしっかりしている鮪。
太刀魚の塩焼き
産地は神奈川。
しっかり目の火入れ。
ケンサキイカ
石川産。
包丁が少ないので、歯切れが良くない点はネック。
真鯛
明石産。
しっとりした食感。
ブランド産地であるが、香りと旨味に乏しく、勢いに欠ける。
鰹
宮城産。
ねっちりしていて旨味があり、酸味も楽しめる鰹。
テンションを盛り返す。
生姜が表面なので、香りと辛みがストレートに伝わる。
シロトリガイ
宮城産。
エゾイシカゲガイかと思いきやシロトリガイ。
甘みは中々ある。
鯵
ネギ生姜
脂は中々乗っていて、薬味と共に安定の組み合わせ。
むちむちしている鯵なので、包丁を入れると更に一体感が高まる。
春子
淡路産。
みしっ、ホロッとほどける〆加減は魅力的。
ただ、シャリの酸味が勝つ印象。
鯛出汁そうめん
ただでさえボリューム感のあるコースなので、そうめんはいらないのでは??と感じる。
この点においても20代前半~中盤の若い方がメインターゲットと思われる。
蛤
千葉産。
中々魅力的な火入れと漬け込みの仕事。
みっちりしゃくしゃくした食感を楽しませ、漬け込みによる味の浸透は上品だ。
蛤の力が弱いものの、香りを楽しませる仕事で好印象。
鮪中トロ
軽い漬け。
シャリが温かいと更に美味しいと痛感。
漬け地の醤油の香りも強め。
鮪大トロ
こちらは青森産(つまり津軽海峡)。
シャリの酸味は一番合っていた。
脂だけでなく香りもあるので良い大トロではあるので、シャリの温度の低さが本当に残念。
新子
黄身そぼろ(黄身酢オボロ)を使用。
塩気が強めの〆加減。
柔らかめの食感を目指しつつ「なまくら」でない点が素敵だが、塩加減を下げた方が小鰭の甘みを活かすはず。
車海老
大分産。
オボロも使用。
茹で置きだが、しっとり食感で甘みを感じさせてくれるのが良い。
海胆軍艦
根室産のバフン海胆。
海胆は資本主義だが、回転寿司などよりは良い。
うなきゅう巻き
これは嬉しい!
山椒を軽く利かせているのが粋で、海苔も香り良い。
椀
飛騨高山の高山糀味噌を使用しているそうで、美味しい。
具は乾燥アオサ。
玉子
みちっとしているものの、しっとり感がある点が魅力で、表面は香ばしい玉子。
鮨 稲穂のお店情報と予約方法
WEB予約については、下記の2サイト経由で可能です。
また、オリジナルサイト上のテーブルチェックでも可能です。
店名:鮨 ひばり
シャリの特徴:赤酢を用い酸味がバシッと利いている、今の流行を取り入れたシャリ。
予算の目安:ランチ3,850円、夜6,600円(握りのみ)、11,000円(握り+酒肴)
TEL:058-215-8070
住所:岐阜県岐阜市橋本町2-52 岐阜シテイ・タワー43 2F
最寄駅:岐阜駅から250m
営業時間:12:00~15:00 (LO.14:00)、18:00~22:30 (LO.21:30) ※夜の部は第一部18:00スタート、第二部20:15スタート
定休日:月曜
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日本全国に各県各様の鮨が生まれる日を切望する、すしログ(@sushilog01)でした。
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