すしログ No. 198 鮨さかい@中洲川端(福岡県)

昨年訪問して深い感動を覚えた

さかいさん。

その後、お店を移転されたと聞き、楽しみに再訪しました。

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お店は前よりも広くなり、キリッと爽やかな空気が漂い、心地良いです。

天井高もあるため、かつての「洞窟感」は無くなり、開放感がアップしました。

鮨さかいさんの概観

再訪した感想としては、改めて「西の雄」と言う印象を強めました。

シャリが美味しく、仕事と握りの精度も抜群に高い上、ストーリー性(構成力)、温度帯のコントロールなども秀逸。

個人的に、赤酢を用いた握りだと西日本一だと感じます(全国でもトップクラス)。

赤酢主体でありながら酸味は比較的穏やかで、塩気やや高め、硬め、少しだけ温かめなシャリは、一口一口に喜びがあります。

2019年2月の訪問記事もございます。

頂いた日本酒

而今・特別純米火入れ、東洋美人・ippo山田錦、綿屋・純吟阿波山田錦、

握りに合わせて田酒・特別純米、日高見・弥彦。

この度頂いた酒肴と握り

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蛸の柔らか煮

五島産。包丁を入れられた瞬間を見て、柔らかさが伝わってきた。

実際に頂いてみるとトロトロな皮が兎に角旨い。

そして、香りも良い。

山葵は鼻に抜ける辛さで、爽やか。

御殿場産を使用しているとの事。

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九絵とヨコワ

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4キロ、西日本の夏を代表する白身魚・キジハタ(アコウ)に比べると、力強い食感と力強い香りが魅力。

やや血を感じさせる雄々しさがあり、旨味は強く、余韻にも妙あり。

ヨコワ(クロマグロの子ども)は8キロのものを藁で炙って。

皮下脂肪が凄いため、藁の火入れが奏功している。

当初、燻香が強めかと思ったが、噛み締めると魚味と協奏し良い塩梅。

尚、煎り酒は軽い甘みと梅のとろみが特徴的であった。

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増毛のボタン海老、唐津の赤海胆

実に嬉しい共演、土佐酢のジュレで。

土佐酢に加えて、酢橘の皮が爽やかな香り。

ボタン海老のとろろんとした媚態的な甘みに、海胆の濃厚な甘みがかぶさる。

土佐酢は出汁が強めで、酸味は控え目。

強い甘みが抑制されており、気の利いた味付け。

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噴火湾の毛蟹

提供温度が素晴らしい。

毛蟹の温度とシャリの温度がピタリと合っている。

よって、蟹の旨味と香りを感じられる上に、シャリの酸味と甘み(米由来の)が混ざり、味覚のバランスが取れている。

尚、親方は「毛蟹と私の酢飯を混ぜた蟹鮨です」と料理の紹介をされたが、「酢飯」ではなく「私の酢飯」と仰った点が琴線に触れた。

酢飯は鮨の魂なので。

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鮟肝

余市産。鰹出汁で炊いており、きめ細かくねっちりした食感。

抜群に旨く、軽い血の香りもある点が面白い。

鰹出汁は強めで、甘みも利かせており、円みを帯びた炊き地である。

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切り付けた瞬間に充満する、この香りもご馳走。

唐津産との事だが、香りに加えてゼラチン質が半端ない。

柔らか過ぎず、むっちりした食感も良い。

食べている時もグイグイと香りが押し寄せ、この鮑にはビックリ。

前回伺った際、海の鰻に驚嘆を覚えたが、今回覚えた驚嘆に値する素材はこの鮑。

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鮑の肝

炊き込んでいないので、ぷりぷりしておらずトロトロで塩辛的な肝。

ダイレクトに磯と鮑の香りを楽しめるが、臭みは無いのが良い。

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郡上産。香り良く、焼きも鮨店としては中々。

季節を代表する鮎を出す心意気は素晴らしく、鮎好きとして大変嬉しかった。

ただ、振り塩はもう少し抑えても良いかと。

蓼ではなく木の芽と合わせるセンスは素晴らしい。

個人的には、ド定番の蓼酢は鮎の魚味を引き立てるとは思えないので。

この後、握りに移行します。

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ガリ

カリッとした食感で、甘みと旨味が強い。

辛味は優しく、ふんわりと漂う。

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アオリイカ

3日寝かせた呼子のアオリイカ。

厚めの切り付けで、細かい隠し包丁も入れない。

一口目からトロリとさせず、噛み締める程にトロトロ感が高まる。

めっさ甘い。

寝かせて引き立てた甘みを、包丁によって活かし切っている。

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志賀島産。朝に〆たものだが、強いシャリに負けない旨味。

そして、僕好みのしっかりした食感、そして強い香り。

余韻も十分で、旬を外しているにも関わらず、玄界灘の凄さを証明する一貫。

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金目鯛

銚子産。炙る事が主流だが、敢えての炙り無し。

ぷりぷりなのにとろけてゆき、香りが高まる。

旨味もどんどんどんどん高まり驚き。

塩で〆、皮は軽く湯霜にする仕事が金目鯛に新たなる魅力を与えている。

これも圧巻の仕事。

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新子

「福岡で、しかも高い相場なのに出されるんですね!」とお伝えしたところ、「弟子がいるので…」とはにかんで答えられる姿は、格好良い。

新子を美味しい魚として称賛する自称美食家の方が散見されるが、新子は旨味ではなく香りを楽しむもの。

そして実際に楽しめた。

また、最大の面白みは、夏に鮨店を巡る事で小鰭の成長を追う事にある。

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小鰭

キッチリ小鰭も出される点は尚更格好良い。

鮨好き冥利に尽きる流れ!

強めに締めて2日寝かせており、ひたすら旨味が凝縮されている。

媚びの無い〆加減で、シャリとの相性が良い。

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鮪赤身

境港産。漬け。

巻き網船団が鮪を蹂躙している境港のものだが、これは身焼けとは程遠く、鮪の旨味と酸味、シャリの一体感が非常に高い。

シャリの味付けもあるが、それ以上に鮪の扱いが巧い。

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鮪中トロ

こちらは大船渡産で、66キロの定置網。

トロの甘みとシャリの酸味が一致した満足度の高い一貫。

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出水産。提供温度は低く、鮪の後なので敢えて冷たくしているそう。

成程…脂と風味が強い鮪の後に、爽やかさを感じさせる。

しかも、信じられないくらいの旨味で、冷えているのに舌を喜ばせる。

さらに、香りが残響のように残る。

徹底的に甘いが、鯵を食べた喜びを残す。

今までに頂いた出水の鯵の中でも、とりわけ印象深いモノであった。

そして、圧巻のストーリー性。

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車海老

五島産。

身が厚く香り豊かで甘みが横溢する。

ひたすら旨い。

茹で上げで温度の馴染ませ方も良い。

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対馬産。酢で軽く〆て、炙る仕事。

〆るだけでは味わえない、鰯特有の香りが引き立てられている。

即ち、干物的な香ばしさ。

更に軽い苦味と、それを凌駕する旨味が到達し、シャリの酸味が支える。

気付いたらとろけて消える。

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水茄子の浅漬け

岸和田の水茄子。

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九十九里産。

しっとりながらにシャクッとした食感も残す火入れと漬け込み。

そして、濃厚な煮ツメ。

東京でも少ないレヴェルの煮蛤の仕事。

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キタムラサキウニ

はだての海胆。これも温度帯をコントロールされており、抜かり無し。

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ボタン海老の頭、九絵、金目鯛の頭を用いた椀。

味噌は控え目で潮汁の魅力を楽しませてくれる。

中でも九絵の香り強いと旨味が鮮烈。

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穴子

とろとろフワフワな穴子。

そして、濃厚な煮ツメ。

確信したが、とろとろフワフワな仕上げの穴子が活きるのは、あくまでもクラシカルな濃厚な煮ツメを用いるからではないか。

昨今とろとろフワフワな穴子に、サッパリな煮ツメを用いる事が一般化しているが、旨味と風味よりも甘みが先行し、穴子の野趣を殺すとともに、味覚的なもたつきを覚える次第。

矢張り、煮ツメは濃厚でなければよろしくない。

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べったら漬け

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干瓢巻、玉子

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硬く戻し、醤油の味わいは強めで、もちろん山葵を使用。

最後まで高い満足感を覚えた。

今回はやや多めにお酒を飲んで、トータル24,000円ほど。

同じ価格帯の鮨店、日本料理店、ひいてはフランス料理店などと比較しても、決して高くは無い、非常に満足度の高いコースだと思います。

次回訪問するのが楽しみになる名店。

鮨さかいさんのお店の情報

予約難易度が高いお店ですが、一休経由でWEB予約が可能です。

鮨さかい(一休のリンク)

店名:鮨さかい

シャリの特徴:赤酢を用い、塩気を利かせつつ、酸味は穏やか。硬さ、温度も抜群。→酸味は少し強めに

予算の目安:20,000円〜25,000円 →30,000円~35,000円

最寄駅:中洲川端駅から650m、天神駅から800m

TEL:092-726-6289

住所:福岡県福岡市中央区西中洲3-20 LANEラウンドビル2F

営業時間:3回転制、火~金12:00~、18:00~、20:30~ ※火曜は夜営業のみ、土曜夜は17:00~、19:30~

定休日:日曜、月曜、祝日

※完全予約制となり、予約電話は3ヶ月前まで、営業日の午前11時~午後4時の受付。

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