※2020年2月1日に熊久より屋号変更
長崎県平戸にある老舗和菓子店・牛蒡餅本舗熊屋。
創業年は明示されておりませんが、創業から240有余年の歴史を誇るそうです。
その老舗が福岡市の赤坂にお店を出していると聞き、お伺いしてみました。
平戸は少し行きにくいので、ありがたいですね。
こちらの銘菓は平戸伝来の【牛蒡餅】と【麩饅頭】。
【牛蒡餅】は「牛蒡」と付けられておりますが、原料は黒砂糖、うるち米の餅。
原料ではなく、色合いと形状から名前を付けられたのでしょう。
平戸藩の茶道・鎮信流の茶菓子として用いられてきた為、江戸時代からの長い歴史のある、平戸ならではの御菓子です。
福岡のお店には2台テーブルがあり、イートインが可能です。
僕は【牛蒡餅】と【麩饅頭】の両方を頂き、麩饅頭には抹茶のセットを付けました。
麩饅頭(ヨモギ入りこしあん)
麩饅頭と言えば、京都にある麩嘉さんや高野山にある麩善さんなどが有名です。
それらの立地が示す通り、麩饅頭は元々お寺で重宝された植物性タンパク源でした。
こちらは職人さんが炊く餡を用いて独自の味を作っておられます。
頂いてみると、食感は非常にもっちり。
そして、噛みしめると生麩の香りと風味がふわっと漂い、モノの良さを実感させる。
餡は淡い色合いのこし餡で、小豆はきっちり北海道産を用いている模様。
ヨモギは柔らかな香りだが、流石に時期を考慮すると致し方ない。
とにかく、もっちり感と艶めかしい口当たりが妙な麩饅頭だと感じた。
他に胡麻入り粒餡、季節限定の桜麩など、変わり麩饅頭も楽しめる。
牛蒡餅
前述の通り、元々はこちらがスペシャリテ。
見た目以上にみっちりした食感で、餅の粘度も高い。
黒糖の香りが芳醇で、甘みは予想よりも穏やか。
黒糖の甘みがクドすぎず、それでいて甘みを取ったと言う満足感を得られる。
素朴でありながら現代でも通用する味わいの御菓子だと思う。
お店にはお子さん連れの方が結構来られており、びっくりしました。
伝統的な和菓子が将来に伝わっていくのは嬉しいものです。
店名:熊久(くまひさ)
予算の目安:季節の上生菓子セット600円(税込)
最寄駅:赤坂駅から450m
TEL:092-737-3993
住所:福岡県福岡市中央区赤坂1-15-21 宝ビル1F
営業時間:平日10:00~19:00、祝日10:00~18:00
定休日:不定休
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