こんにちは、実はチーズが大好きで国産・外国産ともに数10種類食べている、すしログ(@sushilog01)です。
この度ご紹介するのは、これから「旬」を迎えるチーズ【モンドール】です。
【モンドール】は日本でも徐々に人気が高まっているものの、まだまだ知名度が高くないチーズ。
しかし!
他のチーズにはない魅力があり、一度知ってしまうと抗えないほどの美味しさなので、知らないのはもったいない。
本記事では【モンドール】の魅力をお伝えします。
また、市販品よりも数段上を行く美味しさの【モンドール】も見つけてしまったので、ご紹介します。
チーズ好きなら必食とも言えるチーズが【モンドール】なので、未体験の人は是非とも試してみてください。
タップできる目次
モンドールとは?意味と魅力を解説!
モンドールとは、フランス・スイスで秋冬限定で作られるウォッシュタイプのチーズです。
もともとの意味はフランス語で「黄金の山」。
フランスとスイスの国境付近にある標高1,463mの山を指します。
チーズとしてのモンドールは、このエリアで作られ、フランスとスイスの両国でおなじみとなっています。
生産は毎年8月15日から翌年の3月15日までの期間限定で行われ、完全に手作り。
そして、9月10日から翌年5月10日まで売り切れるまで販売されます。
原料は牛のミルク(無殺菌乳)で、1キロのモンドールを作るのに7リットルものミルクが使われます。
塩水で表面を拭きながら、約4週間熟成させる「ウォッシュタイプ」のチーズです。
さらに、メーカーで熟成を終えて出荷された後も、チーズ業者で2~3週間熟成させることが一般的です。
なので、日本に入ってくるのは毎年9月下旬以降になります。
出荷時に樹皮で作られた丸い木箱に収められ、これは「エピセア」と言う樹木の皮を用いるのがセオリーです。
店頭では、お客さんが熟成の程度を判別できるよう、木箱の蓋が外され、ラップやフィルムを張って陳列するのがお作法になっています。
表面には白カビが生えていて、チーズの見た目はクリーム色です。
これはもちろん食べても無害なカビです。
木箱に入っている理由は、チーズが非常に柔らかいためです。
冷蔵庫から出して室温に馴染むと、トロトロになっていきます。
形状を維持するために木箱で保管、流通されているわけですね。
モンドールの味の特徴とは?
初めての人が感じる味の特徴は、これら3点です。
- 濃厚なミルク感
- 強いコクと旨味
- 後を引く良い香り
モンドールの中でもクオリティに差はありますが、共通して言えるのは、1と2です。
「とろ~りとろけるチーズなのに、旨味が強い!」と思うはずです。
そして、ナッツを思わせるコクが舌に残り、思わずワインを飲みたくなります。
あるいはカンパーニュなどのハード系の香ばしいパンと合わせたくなるはず。
コクがあるのに全くしつこくなく、一口一口が甘美と言える味わいです。
うっとりします。
そして、美味しいだけでなく、香りも良いところが魅力です。
「ウォッシュタイプ」と聞くと「パンチのある香り」をイメージするかもしれませんが、モンドールの香りは上品です。
なので、ウォッシュチーズの魅力を知るには、うってつけだと思います。
チーズに詳しくない人でも、市販の「とろけるチーズ」とは別次元の複雑な旨味と香りに、本格的なチーズの魅力に惹きつけられるはず。
ちなみに、モンドールは暑さに弱いた夏場は作られません。
では、夏はどうしているのか?
実は、同じミルクで有名な【コンテ】を作っているそうです。
コンテは日持ちするハードチーズなので、よく考えられていますね。
また、旨味の強いコンテと同じミルクだからモンドールも美味しいのだと納得です。
代表的なモンドールのメーカー
最も有名なメーカーは、バドーズ社とアルノー社です。
▲バドーズ社製AOPモンドール
日本では、こちらのバドーズ社の方が多く見かける印象です。
バドーズ社の箱がカラフルなのに対して、アルノー社の箱はシンプルなので、見分けるのは容易です。
味の違いとしては、アルノー社の方がクセが無くアッサリしていて、バドーズ社はコクが強めで追熟や「フォンドール」に向いている気がします(※フォンドールとは、チーズフォンデュ的に食べる方法)。
バドーズ社とアルノー社で結構味が違うので、食べ比べると面白いです。
好みが分かれるので、自分の好みはどちらか試してみてください。
さて、次に「とっておきのモンドール」をご紹介します。
それは熟成士・フィリップ・アレオス氏のモンドールです。
数量限定のため入手難易度が高く、お値段も張りますが、レストランで頼んだら1万円を軽く超えるクオリティです。
と言うか、レストランでもここまでのクオリティのモンドールに出会ったことがありません。
絶品!フィリップ・アレオス氏のモンドール
以前、【エポワス】と【サン・フェリシアン】と言うチーズでお世話になった、アレオス氏。
フランスでは高名なチーズの熟成士です。
アレオス氏のチーズは普通のチーズよりもお値段が張るのですが、味が明らかに美味しい。
ビックリするほど他では味わえないチーズなので、【モンドール】も気になりました。
フィリップ・アレオス氏のモンドールは1個6,480円もします。
通常のモンドールが3,200円~4,300円なので、2倍~1.5倍のお値段です。
もちろん発注時に躊躇しましたが、意を決して発注…
食べた瞬間に「美味しい…!確かに価格の価値がある!」と感動しました。
試して良かった!
熟成モンドールの美味しさについて
まず、開封時の香りが抜群です!
間違い無く今までに食べたモンドールの中で最高峰の香り。
チーズの楽しみの一つは香りなので、これは良いぞと直感しました。
頂いてみると、モンドールらしく「とろり」としていますが、一般的なものよりも密度が高く「どろっ」とした濃密な感じもあります。
そして、その食感通りの濃厚な味わい!
熟成が掛けられているので凝縮感のある味で、濃厚なコクに感動しました。
一言で、旨い!
ウォッシュタイプは熟成が進むと苦味を持つもので、このモンドールもほのかな苦味があります。
そして、温度高まると苦味を感じやすくなります。
しかし、旨味が圧倒的なので苦味が決して悪くありません。
これは高くとも本当に買って良かったと思うモンドールでした。
コクが強いので「フォンドール」で頂くと更に強烈な旨味を味わえます。
「フォンドール」は少なくなったモンドールに、辛口の白ワインを混ぜて、200℃のオーブンで表面が色づくまで焼いて作ります。
「チーズフォンデュ」と同じように、野菜やソーセージなどを付けて頂きます。
1箱で2度美味しいのが、モンドールの魅力です!
フルム・ド・モンブリゾンAOP
折角なので、モンドール以外にも2つオーダーしました。
そのうちの一つが、アレオス氏の手による【フルム・ド・モンブリゾン】。
日本で中々手に入らないチーズを選びました。
この通りブルーチーズなのですが、熟成がバシッと掛けられています。
ブルーらしい香りがしっかりしていますが、ブルー特有のビリビリ感は無く、これまた旨味が強いです。
複雑な香りと旨味に魅了されました。
これはフランスのチーズの奥深さを痛感させてくれるチーズです。
コンテAOP
そして、モンドールつながりで【コンテ】も入手。
アレオス氏の熟成チーズではありませんが、同じ場所で作られたチーズなので、ちょっと面白い食べ比べです。
【コンテ】はクセが無く旨味が強いので、多くの日本人が好きな味です。
ワインにもビールにも合う味なので、おつまみにピッタリなチーズです。
ご紹介した3つのチーズを食べてみれば、チーズの奥深さに触れられるはずです!
本格的なチーズは知れば知るほど楽しくなります。
まとめと美味しいモンドールを買える場所・方法
本記事でモンドールの魅力が伝わったならば幸いです。
本当に美味しいチーズなので、未体験の人は是非とも試してみてください。
ワイン好きはもちろん、お子さんも好きな味なのではないかと思います。
モンドールを購入できる場所としては、各百貨店のデパ地下と成城石井が挙げられます。
前者はお高めなことが多いので、リアル店舗だと成城石井がオススメです。
ご紹介したバドーズ社とアルノー社のモンドールについては、各種ネットショッピングで購入可能です。
価格は割とリーズナブルなので、近場に成城石井が無い方や行くのが面倒な方はご参考に。
そして、イチオシのアレオス氏熟成のモンドールは、オーダーチーズのみで入手可能です。
関連する記事
アレオス氏の【エポワス】と【サン・フェリシアン】の記事
オーダーチーズでオススメの【フォンデュラッペ】の記事
本記事のリンクには広告がふくまれています。