すしログ:有楽町・丸の内エリアでリーズナブルに美味しい!フジタ水産の鮪を使う築地青空三代目・丸の内

築地青空三代目暖簾

こんにちは、鮨を愛する鮨ブロガーのすしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

こちらは築地では結構有名な「築地青空三代目」さんの丸の内店です。

丸の内二重橋ビルに入っていて、コンセプトは「極上の江戸前寿司を築地価格で」。

以上の情報だけだと鮨を食べこんでいる人の琴線には触れづらいかもしれません。

僕もそうでした。

しかし、丸の内店では非常に有名な鮪の仲卸である「フジタ水産さんの鮪を使用されている」との情報をキャッチして急きょ訪問したところ、想像を遥かに上回る満足度!

すしログ

正直なところCPにビックリ。コンセプトに偽り無し!

2020年3月に現親方の佐野正志さんがつけ場に立たれてから、大きく変わったのではないか?と感じました。

初訪問は11月上旬で、さらに1ヶ月半後の12月下旬に再訪しました。

築地青空三代目・丸の内の立地と雰囲気

お店は「丸の内二重橋スクエア」のB1Fレストランフロアに位置します。

同施設は「東京會舘」「東京商工会議所」「富士ビルヂング」の3棟を三菱地所が再開発した商業施設です。

竣工は2018年10月15日で、「築地青空三代目」は2018年11月にオープンしました。

つまり、記事執筆時点で2年が経過していますが、ビル、内装ともに新しさを感じます。

レストランフロア自体が落ち着いた雰囲気で、さらに「築地青空三代目」は奥まった場所にあるので、レストランフロアながらに隔離性が高く、独立店舗で頂いているような気持ちになります。

僕は一般的な商業施設のレストランフロアの雰囲気が(猥雑で)苦手なのですが、こちらは全く気になりませんでした。

お店の天井は商業施設なのに高く、店内は明るく清潔です。

 

雰囲気はカジュアルなので、若いカップルやお一人様利用でも問題ナシ。

そして、半個室があるので、子連れでも大丈夫な点はお店のアドバンテージだと思います。

「子連れだけど美味しい鮨を食べたい!」と言う親御さんにはうってつけのお店です。

ただ、半個室と言っても仕切は暖簾なので、落ち着きのあるお子さんに限られますが(笑)

 

築地青空三代目丸の内の魅力

僕は初回はカウンター席が埋まっていたため半個室のテーブル席で頂き、再訪時にカウンターで頂きました。

親方・佐野正志さんについて

親方の佐野さんは29歳から鮨職人に転向し、キャリアは5~6年との事。

オフィシャル情報によると、34歳で3児の父だそうです(笑)

そして、個人的に感じた親方・佐野正志さんの職人としての魅力は下記の3点です。

  • 河岸(豊洲市場)に足を運び、仲卸との会話と自身の眼で魚を選んでいる
  • 基礎的な仕事の精度とアレンジのセンス
  • テーブル席にも気を配られるホスピタリティと余裕

鮨職人は全員市場に行くものと考えている方は多いと思いますが、実は足を運ばず仲卸任せで配達に頼っている職人も少なくありません(特に資本系だと)。

なので、佐野親方は素晴らしいなと感じました。

ちなみに、「河岸に足を運ばないなんて不真面目な!」と精神論で言っているわけではありません。

自ら魚を選んでいるかどうかは、お店の味や個性に影響するので言っています。

つまり、下記のような大きな違いが生じます。

  • 仲卸に選んでもらう →食材ベースの料理
  • 自ら選ぶ →食材ベース×仕事(調理法)の相乗効果がある料理

河岸で実際に魚を見て、「この魚体や脂の乗りであれば、こうしよう」と決めて調理を行った方が、美味しく独創的な料理に仕上がる可能性は当然高まります。

実際に佐野親方の握りを頂いていると、「食材を自分の世界観で調理して、お客さんを楽しませたい」と言う気持ちが伝わってきました。

「フジタの鮪」と佐野親方のシャリの魅力

なお、こちらは高級店御用達のフジタ水産の鮪を入れておられます。

リーズナブルな価格なのに驚異のコストパフォーマンスですが、藤田社長の応援の賜物のようです。

再訪しても、この価格でこの味は凄い!と感じました。

藤田社長が応援しているから成せるパフォーマンスですが、藤田社長が応援する理由の一つは、佐野親方のシャリがあってのことだと推察します。

佐野親方はシャリの炊き方、味付けに加えて温度管理も工夫されていて、お湯を張った寸動にお櫃を入れて湯せんで保温する方法を採用されています。

これは大変画期的ですね。

お店は回転制ではないためお客さんは別々の時間に来店しますが、安定的に美味しいシャリを出そうとする心意気は見事です。

また、お客の入りに合わせて3回炊いているそうなので、シャリへの配慮には信頼を持てます。

味付けについては、砂糖不使用で赤酢を利かせた江戸前らしい方向性。

酸味、旨味、塩気の全てが強めで、炊き加減は硬めです。

しかし、尖ったところや、個性が強すぎることはありません。

初訪問時にはバタついており、温度のブレがありましたが、再訪時は安定していました。

タネについて(再訪して感じた事)

タネについては、初めてお伺いした時に、

>〆ものや煮ものと言った王道の江戸前仕事がキッチリ押さえられていて、切りつけは厚め

>リーズナブルな価格帯のお店で、特に資本系となるとタネの切りつけが薄めになりがちですが、こちらは全くの杞憂

…と感じました。

ただ、2回目はタネのクオリティにムラがあり、中には切り付けが薄いものもありました。

これは正に初回訪問時に指摘した資本系の弱点。

ホームランの日もあれば、二塁打の日もあります。

決められた予算の中で仕入れないといけないので、個人店よりもムラが大きくなってしまうのだと思います。

ただ、コストが決められている中、佐野親方はかなり工夫をされています。

そして、前述のシャリが支えていて、満足感をキープされているのは紛れもない事実。

 

鮨は自然の恵みに大きく左右されるものですが、それに打ち勝ち美味しく仕上げるのが江戸前の仕事。

是非とも引き続き頑張って頂きたいと思います。

あるタネをイメージして河岸に行ったとしても、モノが弱ければ買わない/使わないと言う勇気を持ち、同時に、代わりとなるタネに置き換える発想と仕事のレパートリーを増やす努力をされれば、必ず伸びると思います。

 

おまかせコースの詳細(酒肴と握りの詳細)

夜のおまかせは握りのみの7,000円と8,000円のものがあります。

酒肴のバリエーションが豊富なので個人的には後者がオススメです。

また、ランチもビジネスマンに手が届きやすい価格帯で、3,200円から用意されています。

銀座に行くとランチでもこの2〜3倍なので、「極上の江戸前寿司を築地価格で」と言うコンセプトを実践されていると感じました。

2回目の訪問で頂いたもの

2020年12月下旬の訪問録です。

ガリ

ガリ

前回と同じく赤酢と米酢の2種類。

鮪赤身

鮪赤身

大間産。旨味が強く、同時に酸味が時期にしては印象的な強さで、さらに香りも強い。
これは12月下旬の赤身としては意外性があり、記憶に残る味わいである。
後のトロも同様だが、酸味と香りを合わせ持つ鮪が「フジタの鮪」の特徴か?
フジタ水産の藤田社長は目利きで名高い方であり、「昔の味の鮪」を求められる方と聞いているが、頂いて納得である。
単純に「旨すぎる鮪」を入れない点に、鮪仲卸としての矜持を感じる。
しかも、親方から「藤田さんは、このような鮪を年中安定的に入れる点が凄い」と聞き、僕も同感。
お会いした事が無いが、いつかお会いして鮪への想いを伺いたいところである。

ボタンエビ

ボタンエビ

大ぶりなボタンエビで、軽くぶちっと千切れ、濃厚にとろけてゆく。

針魚

針魚

切り付けが薄く、流石にこれはシャリが勝つ。
走りの小型の針魚であれば手を出さなくても良いように感じたのが正直なところ。

いくら

いくら

軽く火を入れた後に西京味噌に漬ける仕事。
味わいと言えば、超濃密!
力強い方向性の仕事だが、味わいが強く美味いシャリが成立たらしめているのは歴然である。

北寄貝

北寄貝

北寄貝の甘みとシャリが相性良好。
肉厚なので隠し包丁を入れても良いかと思う。

牡蠣の茶碗蒸し

牡蠣の茶碗蒸し

牡蠣の風味を余すところなく楽しませてくれ、茶碗蒸しはとろりと滑らかで柔らかい。
大ぶりで縮んでおらず味わいが強い牡蠣の産地は、予想通り岩手県、広田湾。
産地をブラインドで当てられると自己満で嬉しくなる。

鮪中トロ

鮪中トロ

赤身と同じく、脂や旨味に加えて酸味と香りが良い!
この中トロを頂き、赤身で記載した感想を抱いた次第だ。

鮪カマトロ

鮪カマトロ

漬け炙り。トロトロに柔らかく、カマトロでも鮪の香りを楽しませてくれる。
炙りにより脂を活性化させ、香ばしさも加えられたカマトロは申し分の無い味わい。

焼き白子

焼き白子

塩味でシンプルに仕上げている点が上品で好印象。
焼いているだけでなく、塩もみで脱水を行っているので、凝縮感のある白子の甘みだ。
塩もみについて話を伺ったところ、何と3分の2程度の量になるそうだ。

小鰭

小鰭

みっしりとしっかりした〆加減と寝かせ。
お酢も浸透しており、酸味が立つ。
シャリと合わせてスッキリ味に仕上げていて、古風な仕事で鮪とのコントラストが大きい。

小鯛

小鯛

要は春子。しっとり且つむっちり、ふんわりな〆加減。
決して生っぽくはないので、〆仕事の精度が高い事が分かる。

ゲソ

墨烏賊の下足

磯部焼き。火入れが強すぎない点は良いが、ボディが出てこないのに下足のみであるのは無粋。
如何にも街場寿司的な印象になってしまうため、改善される事を強く推奨。

鯵

酢〆。脂は上品な鯵なので、爽やかにフィナーレへと導く狙いか。
ただ、鯵は夏〜初秋のみ使用した方が良いと個人的に思う。

穴子

穴子

炙った尾寄りの身とトロトロに煮た身を同時に握る面白い方法。
異なる食感を楽しめる。

椀

ボタンエビの出汁が利いていて、甘みが強い!

初回訪問時に頂いたもの

2020年11月上旬の訪問

ガリ

ガリ

赤酢と米酢の2種類を用意されていて、ともにきっちり作っている点に先ずは好感を覚える。
米酢の方は塩を利かせてキリッと辛口。
赤酢の方もいたずらに甘過ぎない程度に甘みが付いていて、酸味を利かせつつ生姜の辛味がある。
鮪赤身

鮪赤身

名刺代わりの一貫目が鮪とは、流石フジタ水産から引いているだけある。
期待以上に美味しく、香りと旨味が強く、酸味も乗っている赤身。
旬の旬の時期に強い印象を与えてくれる鮪であった。

ボタンエビ

ボタンエビ

むっちりした身はとろりととろけ、強い甘みを舌の上に残す。
臭みは皆無で仕入れ並びに管理に好印象を抱く。

墨烏賊

墨烏賊

ぶちっと切れる墨烏賊らしい食感が魅力。
鮪赤身の後に墨烏賊とは、王道江戸前のタネ構成で進められていて意識が高いと実感する。

北寄貝

北寄貝

炙りの加減が良くて香ばしい。
同時に北寄貝の強い甘みもあり、赤酢のシャリに合う。

桜海老の茶碗蒸し

桜海老の茶碗蒸し

桜海老たっぷりでワイルドな食感の茶碗蒸し。
卵部分はトロトロ。

いくら

いくら

手ほぐしの後に低温で火を入れており、独自性の高い仕事。
トロトロと言うよりもドロリと濃密なペースト状のいくらが瞬時にシャリと融合し、鮮烈な印象を与える。
手で握られている点に技術を見る。

煮牡蠣

煮牡蠣

肉厚ながら程良い火入れで、貝柱周りはみっしりしているが、ボディはぷちっと弾けた後に柔らかく艶めかしい食感を残す。
同時に、漬け込みの塩梅も良い。
牡蠣は濃密な味で香りも強過ぎず、余韻を楽しませてくれる。
産地は岩手県と聞こえてきたので、広田湾だろうか。

帆立と鮟肝

帆立と鮟肝

濃厚な煮ツメ(穴ツメ)と共に供する。
鮟肝は味付けがしっかりで、煮ツメとともにダブルソース的。
これは良い組み合わせ。

鮪中トロ

鮪中トロ

香り良く、旨味がしっかりしている中トロ!
酸味もあって旨い。
余韻の香りも良い。
シャリとの相性もバッチリ。

蝦蛄

蝦蛄

しっとりとジューシィに仕上げていて、煮る仕事が秀逸。
噛みしめると蝦蛄の強い甘みと香りが多重層的に広がり、これは蝦蛄に苦手意識を持つ人でも舌鼓を打つだろう。
良い火入れ!

鮃

食感はむっちむちで、朝〆か?
昆布〆を強めに施す事で昆布の旨味をしっかりと乗せている。
仕事が強いので、白身魚であっても後半に楽しませてくれる塩梅。

勢子蟹(セイコガニ、セコガニ、香箱蟹)

勢子蟹(セイコガニ、セコガニ、香箱蟹)
旬の高級食材が出てくるとはビックリ。
半分でも十分過ぎる満足感ある。
他の食材も考慮して、この価格帯で凄い内容だと痛感する。

鰯

脂が非常に乗っていて、それを巧みに〆ている。
砂糖を用いて〆ているのか?
砂糖の粒子は粗いので浸透しないものであるが、甘みを感じた次第。

ムラサキ海胆軍艦

ムラサキ海胆軍艦

明礬の収斂味(軽い苦味)が弱く、口どけも良く、文句は無い。

蛤

火入れに個性がある。
みっちりと凝縮した食感でありながら、繊維がしっとりとほどけゆく。
漬け込みをしっかり目に行い、更に濃厚な煮ツメを合わせる。

玉子

玉子

芝海老を使用したカステラ玉子。
表面は焼き込み、中心は半熟強に仕上げた二層構造。

椀

浅蜊の旨味がたっぷりで、味噌が極少量なのが上品で良い。
山椒を少々使用していて香りが良い。
朝倉山椒やぶどう山椒のように上質な香りの山椒であり…どうやら九州のものらしい。

 

お店の情報と予約方法

予約については各種WEB予約に対応されています。

築地青空三代目 丸の内(一休のリンク)

築地青空三代目 丸の内(ぐるなびのリンク)

シャリの特徴:赤酢を巧みにブレンドし、酸味・塩気ともに強め。硬さ、温度共にバッチリ。

予算の目安:お昼3,200円、4,800円、8,000円、夜の握り7,000円、おまかせ8,000円

電話番号:03-6256-0178

住所:東京都千代田区丸の内3-2-3 丸の内二重橋ビルB1F

最寄駅:有楽町駅 から350m、東京駅から800m

営業時間:11:30~14:30、17:30~21:30

定休日:日曜

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