すしログ:伝統と青森食材の出会い〜隠れた実力派鮨店〜水天宮きむら

鮨きむら暖簾

こんにちは、鮨ブロガーの、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

こちらは日本橋蛎殻町にある、とっても寛げる鮨店です。

実直な親方だけでなく二番手さんもフレンドリーで和みます。

また、明確な個性も確立しています。

ご出身の青森の魚を用いている点も、東京にあってユニークです。

すしログ

ご近所に日本橋蛎殻町すぎた、高柿の鮨と言った人気店があるエリアですが、鮨好きにとって、敢えて足を運ぶ価値のある一軒だと思います。

鮨きむらの木村浩司氏について

親方の木村さんは青森県八戸出身の職人さんです。

18歳で修行に入り、多店舗展開するグループ「寿司田すしでん」で14年間修業されました。

14年間の間にニューヨーク店にも勤務されたそうで、物腰が非常に穏やかな方ですが、積まれた経験は豊富なようです。

なにせお話が面白いので。

そして、「寿司田」を経て、兄弟子でありミシュラン三ツ星の「鮨よしたけ」さんで2年間の仕上げを行われた後、2018年に独立されました。

 

木村さんのシャリは砂糖を使わない赤酢のシャリで、酸味が強めのタイプです。

酸味が強めながらタネとの相性・バランスは良く、食べ疲れないシャリなのは塩の塩梅が良いためでしょう。

硬めではありませんが、ほろりとほどけ、温度管理は申し分ありません。

煮キリを2種類使い分けられるなど、調味料のセンスもある方だと感じました。

 

全体的に【白魚の握り】と言った古風な仕事も楽しませてくれる一方、クロムツや桜鱒など青森の魚も混ぜられる点が魅力です。

伝統と遊び心を感じさせる握りだと思います。

鮨を結構食べ込んでいる人でも、他とは異なる個性に魅了されることでしょう。

 

鮨きむらの立地と雰囲気

鮨きむら外観

お店は日本橋蛎殻町と言う、人形町エリアでも落ち着いた一角にあります。

外観から期待を高めてくれる雰囲気があり、内装も上質で寛げます。

厚みのあるヒノキの一枚板を使用したカウンターは気持ちが良く、これぞ鮨店と言う風情です。

コロナ対策の仕切りも工務店に特注されていて、空間に馴染んでいます。

 

そして、お店に心地良く響く、親方の下駄の音。

粋な方だ…と冒頭で感じました。

 

さらに、器もセンスが良いものを使用されていて、特に野口悦士さんの作品が目を引きます。

野口悦士さんは唐津焼の名人である中里隆氏に師事された陶芸家で、種子島の土を用いて鹿児島で作陶されている方。

親方は作家さんの元へ足を運ばれているそうで、熱意とセンスが奏功しています。

 

鮨きむらのおまかせの詳細と予算

鮨きむらさんの【おまかせコース】は税込み19,800円です。

酒肴が6品~、握り12貫の内容で、食べ応えは十分あります。

鮨きむら酒器

この度頂いた日本酒

田酒・特別純米、開運・純米、陸奥八仙・特別純米、伯楽星・特別純米

 

鮨きむら真鯛

過剰に寝かせておらずむっちりとした食感でありながら旨味もある。

そして、印象的なのが香り。

醤油に漬けた時に香りが引き立った。

産地をお伺いしたところ大洗とのこと。

 

鮨きむら蛸

カンボジアの黒胡椒をあしらう(カンボットペッパー?)。

産地は八戸。

サッと茹でてコリコリ感を残しつつ、包丁で歯切れ良く仕上げている。

見事に黒胡椒と合っていた。

辛味でなく香りを合わせる塩梅。

 

ノレソレ

鮨きむらノレソレ

蕎麦ツユ的なかえしと合わせた温製。

しっとりした火入れのノレソレに、生卵、穂紫蘇を合わせ、食欲をそそる。

器は井銅心平氏のもの。

 

煮蛸

鮨きむら煮蛸

ひたすらホロッホロな柔らか煮。

先の蛸とのコントラストが楽しめる。

甘みが強過ぎない点が良い。

 

青柳、帆立

鮨きむら青柳

青柳は甘みが強く、香りも気持ち良い。

帆立は天然モノ。これも甘みと香りをともに満喫出来る。

 

筍の漬け焼き

鮨きむら筍

これは鮨店で意表を突く、嬉しい酒肴!

個人的に、キャヴィアなどを使うよりも、季節の野菜を出して頂いた方が鮨店では嬉しい。

木ノ芽醤油で焼いているため、春らしい香りに包まれる。

産地は鹿児島。

 

鮟肝

鮨きむら鮟肝

温かい鮟肝で、柔らかく、何より香り高い。

これも煮蛸と同様に味付けの甘みが上品で嬉しい。

 

鮨きむら蛤

浅蜊出汁で火を入れた蛤。

塩気が抑制されているので、貝の旨味をじっくりと味わえる。

 

 

鯖と鰯を使用している点がユニーク。

ミョウガ、大葉、ガリ。

2種類の魚を用いる事で香りが複雑になって面白い。

 

この後、握りに移行します。

 

ガリ

ガリ

甘みが強めながら酸味と辛味を感じる甘口爽快系。

 

クロムツ

鮨きむら黒ムツ

むちっとした身から香りと脂が溢れる。

軽い漬けにしているので食感が良い。

野趣と昆布的な香りを併せ持ち、面白い。

 

甘海老

鮨きむら甘海老

昆布〆でぶちっぶちっと凝縮された食感を楽しませ、その後トロトロにとろける。

良い脱水の加減と旨味。

 

桜鱒

鮨きむら桜鱒

青森産。〆る事で旨味を凝縮させ、酸味と香りを楽しませる。

 

白魚

鮨きむら白魚

大葉蒸しで、大葉の香りが実に爽やか。

蒸しているのでホロホロ。

骨の軽い食感がリズミカルで、余韻としてのホロ苦さも心地良い。

 

トリ貝

鮨きむらトリ貝

小ぶりながらかなり旨いトリ貝。

甘みが強くて香りも良い。

火入れは極一瞬の生に近い状態だが、臭みが皆無。

 

鮪赤身

鮨きむら鮪赤身

むちっとグラマラスかつ柔らかな食感で、旨味と甘みが強い赤身。

さらに、酸味と香りも良い。

時期を考えると非常に良い鮪だったので、伺ったところ冬場の大間のものであった。

 

鮨きむら鰯

大阪湾。脂の乗りはこれからであるが、鰯特有の香りに魅力がある。

 

鮪中トロ

鮨きむら鮪中トロ

脂がとろっとろで甘みがあり、さら酸味もある中トロ。

これを湯霜にしていて、鮪に対する選球眼が良いと実感。

また、鮪が良いので仲卸を伺ったところ、結乃花とのことで納得した。

 

口直し

鮨きむら口直し

大葉ガリキュウリ胡麻の海苔巻。

 

小鰭

小鰭

小鰭の脂と旨味をダイレクトに感じさせる包丁仕事。

後半から皮の食感を楽しませ、最後は一体化する。

〆の仕事もさることながら、包丁で更に一体感を高める面白い仕事だと実感。

 

車海老

鮨きむら車海老

茹で上げで、温度を落ち着かせてから提供。

しっとりした身でホロホロほどけ、甘い。

 

海胆軍艦

鮨きむら海胆軍艦

甘みが非常に強く、ミョウバンの収斂味しゅうれんみが無い。

とは言え、磯の香りがふんわりと漂う魅力的な海胆。

海苔の香りも良い。

 

穴子

鮨きむら穴子

笹の葉に乗せて炙る、古風な仕事。

柔らかいが、みっしり感とホロホロ感があり、トロトロでないのが良い。

 

干瓢巻

鮨きむら干瓢巻

濃い口で、一見すると柔らかそうだが、実際はじゃくっとした食感を楽しめる。

 

玉子

鮨きむら玉子

海老の香りがしっかり漂う玉子。

きめ細かいペースト状の食感で、あたかもチーズケーキのよう。

 

鮨きむら椀

海老の香りと甘みが濃厚な椀。

具が無い点も好印象。

 

随所、細部にセンスを感じさせる鮨店です。

親方は非常に工夫されていますが、それが繊細なところが良いです。

 

鮨きむらのお店の情報と予約方法

WEB予約については一休と食べログ経由で可能です。

鮨きむら(一休のリンク)

鮨きむら(食べログのリンク)

 

店名:鮨きむら

予算の目安:おまかせ19,800円〜

最寄駅:水天宮駅から350m、茅場町駅から400m

TEL:03-6667-0634

住所:東京都中央区日本橋蛎殻町1-8-2 ヴェラハイツ日本橋蛎殻町1F

営業時間:18:00~21:00最終入店

定休日:水曜

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木村親方と同じく青森出身の職人、やまださん

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しみじみと空間と親方の鮨に浸る、鮨ブロガーのすしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

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