神奈川を代表する江戸前鮨店!俊英職人が握る茅ヶ崎の鮨裕(すしゆたか)

こんにちは、鮨を愛する鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。

2015年に訪問した時は、世間的にはまだ「地元の美味しいお鮨屋さん」程度の認識であった鮨裕(すし ゆたか)さん。

鮨裕暖簾

こんにちは、鮨ブロガーのすしログ(@sushilog01)です。

こちらは訪問時には情報がほとんどありませんでしたが、その後メディアでの掲載も増え、『早川光の最高に旨い寿司』にも紹介され、食べログでは神奈川県トップクラスの鮨店になりました。

また、その頃は堀勇一さんが親方でしたが、現在は息子さんの達己(たつき)さんに代替わり。

現在26歳の職人さんですが、訪問して確かな腕を実感しました。

すしログ

神奈川で訪問する価値のある一軒。自信を持ってオススメします!

茅ヶ崎・鮨裕さんの魅力とは?

訪問当初の魅力は、下記の通りでした。

  • 神奈川県の鮨店の中でもシャリが抜群に美味しい
  • 使用する魚は地物(相模湾、房総半島)を多用
  • コストパフォーマンスが抜群

シャリは鮨の生命線。

美味しい鮨かどうかは、シャリで分かれます。

その点において、最初にお伺いした際に感銘を覚えたものです。

そして、二代目親方に代替わりされても印象は変わりませんでした。

炊き加減、味付け、温度の全ての点においてバッチリです。

すしログ

流石、15歳の頃から握ってきただけの事はある!

また、コストパフォーマンスについても健在。

現在はかつて提供されていた【ランチのおきまり】3,500円を廃止されていて、夜と同じ【おまかせ】9,000円一本になりますが、内容とボリュームを考えると全く問題ナシ。

なにせ9,000円で17貫+椀、玉子となりますので!

鮨裕の二代目親方・堀達己さんについて

もともと15歳の頃から先代親方から鮨の手ほどきを受けていたそうです。

その後、銀座の名門日本料理店であり奥田透氏が率いる銀座小十で、18歳から20歳まで日本料理学ばれました。

実家の鮨裕に戻られて3年後、わずか23歳の頃に親方を任されたそうです。

昔お父さんの横にお見かけした時は、正直頼りなさげな雰囲気も感じましたが、今や貫禄を身につけられていて、自負をもって実力を発揮されていると感じました。

現在、二代目となって3年でお年は26歳。

今回頂いた今後の成長がもの凄く楽しみに感じました。

 

同じ神奈川県だと、関内の常盤鮨さん、こどもの国のおとわさんと並んで、ずっと応援したいお店です。

ただ、他の2軒は米酢のシャリなので、神奈川の赤酢シャリとしては実質的にマイベストです。

鮨裕の立地と雰囲気

茅ヶ崎の住宅地にあり、初訪問の場合、迷う可能性があります。

ご自宅の1階を改装されており、外観は個人宅なので。

暖簾が出ていますので、それを目印に脇道を確認すると良いでしょう。

店内の雰囲気は落ち着いていて、外観を考えるとコントラストが魅力です。

特に夜だと茅ヶ崎の住宅地にこんなお店が!と、初訪問の方はビックリすることでしょう。

ただ、都心や都会のお店のように重厚感や緊張感はありませんので、若い方や女性お一人でも全く緊張せずに訪問されてください。

カウンター席は5席のみなので、お昼も夜も予約は必須です。

お昼に関しては完全予約制になっています。

ランチのおまかせ握りコースの概要

ランチは握りのみ9,000円、夜は酒肴とともに15,000円でコースを提供されています。

ランチも夜もタネのクオリティは変わらず、酒肴があるかどうかの違いのようです。

 

もちろん、ランチであってもシャリはバッチリ美味しいです。

酸味が強めで、塩気は程良く、温度管理が徹底したシャリ。

ぱらっとほどけ、お米の粘りはありませんので、口の中で自然にα化してお米の甘みを感じます。

お米の品種は山形県産のササニシキを使用されていて、お酢はヨコ井の4種ブレンド(赤酢と米酢)。

キリッとしていて、食べ続けたくなる味わいのシャリです。

先代がお店をオープンした時(2005年頃)は赤酢のシャリを見てギョッとされる事も多かったそうですが、現在は皆さま御存知の通り赤酢のシャリが大人気。

とは言え、現在も神奈川に赤酢のシャリが美味しい鮨店は多くありません。

なので、湘南エリアの方でなくても敢えて訪問する魅力があると思います。

 

また、タネの構成については、江戸前の王道のタネに昨今定番となっている人気のタネを組み合わせ、地物を織り交ぜるスタイル。

都心で食べ歩いている方も魅力を感じる内容でしょう。

ランチのおまかせ握りコースの詳細

  • ダルマイカ
  • 白海老
  • 秋刀魚
  • 鮪赤身
  • 鮪中トロ
  • カワハギ
  • 黒ムツ
  • 金目鯛
  • 小鰭
  • 車海老
  • バフン海胆
  • 穴子
  • 玉子

ガリ

ガリ

甘みは適度で、フルーティーな印象を与えつつ辛味と酸味がスッキリしているガリ。

ダルマイカ

ダルマイカ

標準和名はケンサキイカで、赤イカ、白イカと呼ばれる事も。
ぶちりとちぎれ、とろっとろにとろける。
墨烏賊よりもとろみと甘みが強い。

白海老

白海老

産地はもちろん富山。
安定感のある甘みが魅力で、状態も良い。

鮃

産地は東京湾!
3日間寝かせて、歯ごたえを残しつつむっちり感があり、魅力的な寝かせの仕事。
あたかも昆布〆のようなむっちり感が魅力的だ。

鯛

小柴産。こちらも3日寝かせているが、香りと食感が良い!
そして、旨味も強い!
寝かせる仕事が巧みなので、白身魚を頂く喜びがある。
「白身魚って歯応えばかりで淡白な味でしょ?」と思っている人に是非とも訪問してみて欲しい。
きっと白身魚の魅力に気付き、今後の人生がより充実するはずなので。

鰆

三重産。脂が非常に強い!
なので、シャリの酸味と相性バッチリ。
腹周りを使用されている。

秋刀魚

秋刀魚

秋刀魚らしい脂を楽しませてくれる。
〆の加減が良く、プチッと弾ける。
ネギは浅葱にした方が相性が向上するかと感じる。

鰹

長崎産。脂が乗っていて、同時に爽やかな酸味や香りもある。

鮪赤身

鮪赤身

産地は三厩(みんまや)。強い旨味が広がり、酸味がどんどん高まる。
旨味十分ながら爽やかな味わいの赤身。
鉄の香りの余韻も良し。

鮪中トロ

鮪中トロ

赤身の爽やかさと脂のコクを、非常に良いバランスで併せ持つ中トロ。
これも赤身と同じく香りが良い。

カワハギ

カワハギ

むちっとした身に肝がとろりと合わさり、シャリと乳化する。
肝を噛ませるカワハギは定番だが、酸味の強いシャリとの相性は最高。

黒ムツ

黒ムツ

神奈川・長井漁港の長谷川大樹さんの手による黒ムツ。
長谷川さんは2020年10月に『プロフェッショナル 仕事の流儀』で特集された有名仲卸。
情報はさて置き、味は旨味がしっかりしていて、身はしっとりととろける。
脂がバッチリ乗っていて、現代人の嗜好に合う魚。

金目鯛

金目鯛

銚子産。肉厚な切りつけで、むちむちと気持ちの良い食感。
金目鯛の脂は言わずもがななので、切りつけで食感も楽しませてくれるのが嬉しい。

鯖

松輪産!ネギは香りだけでなく食感も加える。
身はしっとりで、酸味を浸透させた〆加減。

小鰭

小鰭

産地は船橋なので江戸前の小鰭!
みしっと〆て、酸味も利かせているが、じゅわっと小鰭の旨味が溢れ出る。

車海老

車海老

黄身酢オボロまぶし。茹で置きで寝かせて、バシッと甘みを感じさせる秀逸な仕事。
黄身酢の風味も良く、全体として良いバランス!

バフンウニ

バフン海胆軍艦

もりっもり!甘みが強く、冷たくとも嫌味なくシャリと合致する。
余談ながら、米粒ではなく山葵で海苔止めるのが粋だなあと感じた。

蛤

茨城県鹿島の特大サイズ。噛みしめる喜びが抜群。
漬け地、煮ツメともに上品な味わい。
煮ツメについてはもしかするとハマツメ(穴子ではなく蛤の煮汁ベースの煮ツメ)か?

椀

アオサ入りの蛤の潮汁で、濃密な旨味。

穴子

穴子

小柴産。先代通り笹の葉に乗せて炙る仕事。
こちらは穴子のツメで。
小柴の穴子は、脂こそ対馬産(韓国産)よりも弱いが、香りが良く、これぞ江戸前の妙味!

玉子

玉子

砂糖のみで焼き上げているので、正にスフレ的!

店舗情報と予約方法

予約については基本的に電話予約となります。

席数が限られているので、お昼も夜も予約は必須だと思います。

鮨裕寿司 / 茅ケ崎駅

昼総合点★★★★ 4.2

シャリの特徴:ヨコ井の4種類ブレンドで、酸味は強めで、塩気は程良い。硬さ、温度共にバッチリ。
予算の目安:お昼の握りおまかせ9,000円、夜のおまかせ15,000円
電話番号: 0467-39-5325
住所:神奈川県茅ヶ崎市中海岸1-2-33最寄駅:茅ヶ崎駅 から700m
営業時間:11:30~14:00、17:30~22:00 ※夜のカウンター席は2部制で一部は19時30分まで、二部は19時45分から
定休日:不定休
※お昼は完全予約制です

【参考記事のリンク】

神奈川県でオススメの他店、関内の常盤鮨さん、こどもの国のおとわさん

過去の訪問記事については、こちら。

 

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