こちらは若狭と京都を結ぶ「鯖街道」にある、一番の有名店です。
「朽木(くつき)」は朽木氏が拓いた城下町で、鎌倉時代から明治維新まで同じ領主によって統治された、極めて珍しい町です。
本店は中々伺いにくい場所ですが、幸いにも京都駅の伊勢丹(B2階)で購入することが出来ます。
僕も最初はそちらで頂き、お店に伺う機会を得た際に、ここぞとばかりに突撃した次第です。
こちらは鯖街道でも一番の高級店なのですが、お店の外観はこの通りカジュアル。
営業時間は短いですが、お店で頂くことも出来ます。
鯖寿司はクオリティ別にずらりと並んでおり圧巻ですが、亀が泳いでいたり、何故かシーサーがいたりと、大変アットホームな売場となっております(笑)
こちらの鯖寿司【極】は、なんと1切れが約700円で、1本5,724円。
さらにその上には、【まぼろし】7,776円が鎮座し、さらにさらに【真幻】 12,960円まで存在するそうです。
違いは鯖のクオリティと言うよりも鯖の大きさのようです。
伊勢丹では【極】を頂き、本店では【朽木】3,942円を頂きました。
朽木旭屋さんの鯖寿司
ともにこのような梱包で、しっかりと密封されております。
【極】
購入したのは4月ですが、長崎の旬鯖(トキサバ)を使用しておりました。
こちらの素材は、米も昆布も明らかに良質なもので驚きます。
こちらの鯖は〆方もこだわっており、生に近い食感と風味を両立させた「大吟熟成」を施しているそうです。
まさにその技が奏功し、一口頂いた時の鯖の香りはもの凄く、世間的にはしっかり締めている方なのに、脂が強く、ジューシーな旨味があります。
酢や塩の塩梅も良く、非常に美味しい。
鯖のクオリティと、鯖を食べさせる仕事としては、他店の追随を許しません。
ただ、こちらのクラスは鯖の存在感が余りにも強すぎるため、個人的には「鯖ありきの鯖寿司」だと感じました。
【朽木】
朽木の方は、まず、昆布が薄い白板昆布です。
こうしてみると鯖のクオリティも段違いですね。
「クオリティは同じ」と聞きましたが、使っている鯖の産地が同じという意味で、鯖ごとのクオリティは大きく変わるように感じます。
ただ、クオリティを下げての単なる食べ比べだけではつまらないので、常温で4日間寝かして頂きました。
元来鯖寿司は4日は保つように作られているのですが、賞味期限は購入の翌日です。
ほぼ問題無いとはいえ、試されるなら自己責任で食されてください。
熟成させると、鯖の酢が落ち着き、酢飯に鯖の香りと旨味が移ります。
鯖自体もどっしりとした味わいになり、【極】に比べて旨味と脂が落ちる【朽木】でも、力強さを得たように感じました。
【極】を寝かせて食べてみたくなってしまった…
個人的には、「こちらのお店ならでは」な味わいを求めるならば、【極】が圧倒的にオススメです。
【朽木】は他でも頂けるレヴェルの鯖ですが、【極】は明らかに異なります。
価格と酢飯の塩梅などで好みが分かれるかもしれませんが、鯖好き、光物好きな方は頂いて一度頂いて損のない逸品かと思います。
(画像はオフィシャルサイトからキャプチャさせて頂きました)
店名:朽木旭屋(くつきあさひや)
シャリの特長:米の香りが強く、酢、塩は穏やか。鯖を活かす味わい。
予算の目安:3,000円〜
最寄り駅:なし、自動車
TEL: 0740-38-3011
住所:滋賀県高島市朽木岩瀬40-1
営業時間:11:00〜15:00
定休日:不定休
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