こちらは高野山にある生麩で有名なお店です。
お店の創業は文政年間(1818~1830)と古く、界隈の古刹の宿坊に提供されてきたとの事。
しかも、宿坊のみならず弘法大師空海が今も「生きる」奥之院にも献上されていたそう。
精進料理にとって生麩は豆腐、湯葉とともに必要不可欠な食材なので、歴史を鑑みると、高野山の食を支えてこられたお店…
と言っても過言ではないように思います。
こちらは上記の通りお寺への納品が中心であるため、店舗は路地にあり商売ッ気はあまりありません。
こちらの生麩饅頭は【笹巻あんぷ】と言う名前で、「あんぷ」とは漢字で表記すると分かり易く、「餡」を生「麩」で包んだ饅頭となります。
商品化されたのは比較的近年である様子(公式WEBによると16年前)ですが、その味わいは秀逸。
高野山が誇る生麩の魅力をたっぷりと楽しむ事が出来ます。
麩の口当たりはぷるるんと滑らか且つ瑞々しい。
噛みしめると練り込まれたヨモギの香りが上品に漂う。
餡は非常にさっぱりとしており、麩の食感や味わいを活かします。
ヨモギに加えて笹の香りも良く、極めて爽快な印象を与える御菓子です。
添加物や保存料は一切不使用なので雑味が無く、使用されている水が上質であるため、素朴な味わいの中に奥行きがあると感じました。
高野山に行かれる際は、是非とも味わってみてください!
濱田屋さんと合わせて訪問すると、高野山の水の凄さを実感できるかと思います。
こちらの【胡麻豆腐】も水が美味しいからこその味わいで、都会では楽しめない妙味があります。
おまけ:近くのお寺に中々可愛らしい龍燈鬼と天燈鬼がおりました。
店名:麩善(ふぜん)
予算の目安:5個680円
最寄駅:高野山駅から1,450m
TEL:0736-56-2537
住所:和歌山県伊都郡高野町高野山712
営業時間:9:00~17:00
定休日:月曜
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