ここのところ毎月お伺いしているやまださん。
この度、鮨好きの友人たちとともに貸し切りで楽しませて頂きました。
結論から言うと、足を繰り返し運んでも感動は色褪せず、
むしろ毎月進化されているようで驚嘆を覚えます。
こちらの鮨の特徴は過去記事に譲るとして、今回は各握りの感想のみを記載致します。
真子鰈
走りのマコ。香りは淡いが、噛み締めると旨味とともに強くなる。
黒ムツ
入荷量が少なく、高級魚となっている黒ムツ。
熟成を掛けておられ、かなり柔らかな食感で甘みが強い。
それでいて、香りもあり、熟成の妙が有る。
淡い真子鰈の後に楽しさを覚える力強い仕事。
鰹
江戸ッ子が女房を質に入れても食べたがった初鰹とは、正しくは勝浦のもの。
しかし、今回頂いたのは紀伊勝浦のものと、機知に富んでいる(笑)
本物の江戸前の初鰹は、まだ出ない。
この度の鰹については、食感はねっちりしており、旨味が伝わった後に酸味が漂い、強い香りも楽しませる。
独特な旨味の引き出し方で伺ったところ、砂糖で〆て、サラシで水分を取っているとの事。
春子
出水産の神経〆。ねっちりと艶かしく反発した後に、ホロホロととろけ、甘みが充満する。
皮目の食感を残しつつ溶けると言う、マニアックな〆加減の春子である。
甘みもたっぷりあり、白眉。
赤貝
豊前海のもの。福岡のお店何軒かで頂いた事があるが、豊前の赤貝は上質。
ピンの閖上には一歩後ろを行く印象だが、旨味が非常に強い。
牡蠣
低温調理を行った牡蠣は歯切れが独特で、スッスッと切れる。
生の良さを保ち、加熱によって旨味が強まったマーベラスな牡蠣。
72度15分、大船渡産。
牡蠣の炊き地
白魚
今回は苦味が心地良いレヴェルで利いており、旨味も強く感じる。
そして、繊維の一本一本がギュッとしており、良き食感。
前回よりも量を増やしシャリに最適化されている。
増量に加えて、子持ちで食感が増えている点も魅力向上の一因だろう。
金目鯛
見た目は如何にも熟成を掛けている円熟した艷を放っているが、食味は見た目とは少々異なる。
食感はねっちりしておらず、繊維質の食感がある。
意外性を感じさせる熟成の仕事だ。
トリ貝
食感が実に官能的。
強い甘みと、余韻としての香りを楽しませてくれる。
甘エビ
相変わらず旨く、一瞬で旨味が席巻する。
今回は卵入りで、軽いプチプチ感が気持ち良い。
蛸
秋田の昆布塩を用いたもの。
包丁が効いている。
大目鱒
初めて頂く鱒だが、ぷりぷりした身に強い旨味が含まれており、香りは実に爽やか。
湯霜にして漬けており、仕事も抜群に魅力を活かしている。
鮪の天身
沖縄産。先に旨味が強く走り、酸味がやって来る。
時期を考慮すると嬉しい味わいの鮪。
小鰭
江戸前!とにかく凄すぎる(笑)
大きいのに食感が良く、旨味も抜群。
皮はパツッと切れた後に存在を消す。
口は小鰭で満たされ、心に鮨を頂く喜びが溢れた。
鯖
しっかりと〆て、旨味を封印しつつ、しっとりした食感を楽しませてくれる。
産地を伺ったところ、京都産。
玉子
今回は帆立のみを用いたもの。
出来たてで美味しい。
追加5貫への一呼吸を置く(笑)
鰆
和歌山産。熟成を掛けておらず、当日のものなのに、トロトロで旨味しっかり。
そして、鰆の淡い香りを漂わせる。
関アジ
パツッパツッな食感は関アジ特有で現地で頂くものと同じだが、旨味と最後に漂う鰺特有の酸味が素晴らしい協奏。
まさかの味わいに驚き、現地で頂くよりも正直美味しかった。
帆立
雄勝湾産の巨大な帆立。
徹底的に甘く、繊維はしっかりしつつ、トロリとほどける。
鮟肝
クリーミー!ひたすらクリーミー!笑
海胆手巻き
こちらの海苔は食感、旨味ともに良く、海胆に合う。
店名:鮨處(すしどころ)やまだ
シャリの特徴:赤酢2種類をブレンドし、砂糖を用いつつ、多くのタネと調和する硬めのシャリ。
予算の目安:10,000円~ →15,000円~
最寄駅:新橋駅から350m、内幸町駅から450m
TEL:03-3572-7534
住所:東京都中央区銀座7-2-14 第26ポールスタービル3F
営業時間:18:00~21:30
定休日:日曜、祝日
本記事のリンクには広告がふくまれています。