こちらは川下りで有名な柳川にて、1681年(天和元年)に創業した鰻の老舗です。
【鰻のせいろ蒸し】を編み出したお店と言われており、ゆうに300年以上、初代からの秘伝のタレと調理技術を受け継いでおります。
今や田舎庵さんなど北九州でも食されている福岡ならではの鰻料理ですが、矢張り発祥のお店で頂いてみたいと思い、この度訪問しました。
お店に到着すると、お店の外観は実に風情があります。
突然、山間いの巨大な民家が現れたかのよう。
そして、鰻を焼く煙がもうもうと立っており、否応無しに食欲をくすぐります。
鰻の焼く匂いは破壊力ありますよね。
店内は外観とは裏腹にモダンで綺麗。
そして、広い。
メニューを見ると、【せいろ蒸し】が3,500円で、【せいろ蒸し定食】が4,200円。
差額の700円は【酢の物(うざく)】の有無のよう。
折角なので定食とする事にしました。
どっちみちお高いですしね…
酢の物(うざく)
結構ボリュームがあり、嬉しくなる。
甘みはかなり弱く好印象。
反面、酢の酸味は強め。
ただ、酢自体を口含むと酸っぱいものの、鰻は漬けこんでいないので、そこまで気にせずサッパリ頂ける。
希釈した酢を用い鰻の脂を滲ませるのが一般的なうざくなので、こちらのものは「鰻の酢掛け」と言った印象。
これはこれでアリだと感じる。
あしらいのレモンは謎。
せいろ蒸し定食
せいろ蒸しと言う事を差し引いても、カリカリ感以上にトロトロ感が前面に出ている。
ひたすらふわふわで、トロトロ。
その鰻を、タレが浸透したご飯が抱擁する。
ご飯には優しい甘みが付加されており、こちらの鰻と調和する。
そしてご飯のみならず鰻自体にもタレの味が浸透している点も特徴。
しかし、それなりに甘みがあるものの、全体的にバランスが取れている。
その理由は、鰻の香ばしさ。
皮目、身ともに非常に強く焼き上げ、香ばしさで全体をバランシングしている印象。
タレの甘みや濃いめの味付けのご飯を、鰻の香ばしさと苦味が支えると言う独特のせいろ蒸しである。
肝吸い
しっかり出汁が取られ、肝はむっちりした食感。
卓上の山椒は特に良いわけではないが、中々のクオリティ。
香りは弱いが痺れはそれなりにある。
香の物が少々残念ではありますが、鰻については個性があるのでオススメです。
お値段は老舗と言う事もあってか、鰻にしても少しお高いですが…
店名:本吉屋 (もとよしや)
予算の目安:せいろ蒸し3,500円(きも吸,香物付)、せいろ蒸し定食(酢物,きも吸,香物付)4,200円など
最寄駅:西鉄柳川駅から950m
TEL:0944-72-6155
住所:福岡県北九州市小倉北区魚町1-4-16
営業時間: 10:30~21:00
定休日:第2、第4月曜
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