結構久しぶりの訪問となりました。
前回の訪問(2016年12月)以来、引き続き全国で多くの日本料理店を巡りましたが、矢張りこちらは唯一無二の魅力があると再認識しました。
使用する食材のクオリティは圧巻であり、極めて高いCPを誇っております。
ただ、食材のクオリティが高いと言っても「皆が求める高級食材」ではない点が魅力的です。
独自の仕入れの眼力で上質な素材を見抜き、お客にコストを転嫁されない姿勢には頭が下がります。
そして、シャリに改良を重ね続けておられる点も、足を運ぶ魅力の一つ。
かつて最初に伺った時よりも格段に美味しく改良されており、親方・小宮さんのセンスと努力を感じました。
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うを徳さんのお料理の詳細
蒸し鮑
大原のマダカに、群馬のトロ茄子。
蒸し時間は2時間半。
肝が旨い。
茄子もひたすら甘い。
稚鮎の天麩羅
琵琶湖産。花山椒を嫌み無く活かしている。
肝はホロ苦いだけでなく、甘い。
城下鰈
城下鰈とは、大分県速見郡日出町で漁獲される真子鰈の事。
旬の時期に現地に行ってみたいのだが、未だ叶わず。
この度の魚体は1.7kg。
捌き立てだが、甘みがぐわっと広がる!
力強い食感に強い甘み。
素材の力と包丁だけで勝負する、熟成と真逆の仕事。
縁側は脂の乗りが圧巻で、プチプチ弾けるような食感も気持ち良い。
肝もまた捌き立てならではで、ぷるんとした食感に旨味が乗り、肝特有のにおいやクセは皆無。
函館小川の海胆、わらび
玉子
海老の風味がしっかりで、甘みを利かせ、食感はみっちり且つしっとり。
鰻の煮凝り、鮟肝
鰻は琵琶湖産で、山椒を利かせている。
鮟肝は余市産。
安定の美味しさがあり、口どけも良い。
アマテガレイと鯛の白子の潮汁
アマテガレイも真子鰈を指し、産地は淡路。
魚の旨味をストレートに感じさせる潮汁で、塩気も程良い。
じゅんさいは白神産の瑞々しいもので嬉しい。
鰻の焼きもの
天草産の海鰻(天然モノ)。
皮はパリッと焼き上げ、身はとろとろ、ふんわり。
走りで700gと言う事もあり、味は比較的サッパリしているが、
時期を考慮すると脂も楽しめた。
この後、握りに移行します。
シャリ
前よりも赤酢を抑え、塩気を強めており、やや硬めの仕上げ。
パラりとほどけ、進化を感じさせる。
ガリ
甘みのあるクラシカルタイプだが、決して嫌な甘みではない。
アオリイカ
葉山産。とろりとした食感で、シャリとの一体感が非常に高い。
理由としては、波を打たせつつ薄切りにして重ねているため。
この仕事は九州の某店で頂いた記憶がある。
春子
出水産。塩を利かせて〆ており、皮はみっちりで、身は超しっとり。
鮪中トロ
紀伊勝浦産。しっかりした旨味に酸味もあり、美味。
ちょっと早めの夏鮪らしく、酸味が余韻として引き締めてくれる。
鰊
何と撮影失念(笑) 東京で鰊の握りとは!と興奮してしまった。
表面をしっかりと〆つつ、身はトロトロ。
脂が乗っており旨く、鰊特有のクセは感じさせない。
鯵
出水産。旨味を凝縮させており美味い。
城下鰈
お造りとは異なる楽しみがある。
やっぱり旨く、甘みが強くでぷりぷり。
トリ貝
七尾産、1個1,500円もするトリ貝。
味わいは圧倒的。
シャクッシャクと弾ける身は甘みが強く官能的。
そして、その後に強い香りが高まる。
香りが非常に個性的で、唐墨的なニュアンス。
処理は弱火の湯に1分さらす程度との事。
鮪大トロ
強い旨味に酸味もあって良い。
小鰭
旨味が先行し、香りが高まる〆加減。
身はしっとり。
鮪赤身
旨味が強い赤身。
水菓子
カリフォルニア産アメリカンチェリー、佐藤錦、徳島の珊瑚樹(フルーツトマト)。
アメリカンチェリーも魅力的だが、佐藤錦は滑らかな食感に妙があり、甘みも強い。
珊瑚樹も甘く、香りが強い。
おすもじ処 うを徳さんのお店の情報
店名:おすもじ処 うを徳(おすもじどころ うをとく)シャリの特徴:改良を重ねておられ、赤酢をバランス良く用い、やや硬めのシャリ。予算の目安:15,000円~20,000円
最寄駅:東向島駅から170m
TEL:03-3613-1793
住所:東京都墨田区東向島4-24-26
営業時間:17:30~22:00
定休日:月曜
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