
こんにちは、料理旅館・オーベルジュが大好きな、すしログ(@sushilog01)です。
僕と妻は誕生日にモノではなく、料理旅館・オーベルジュを贈り合っています。
そして、2026年2月に妻へのプレゼントでお伺いしたのが金沢の名料亭「山乃尾」さんです。
ひがし茶屋街を見下ろす素晴らしいロケーションにあるため気になっていた旅館です。
今回、奮発して加能蟹(ズワイガニ)のシーズンに訪問したところ、宿も御料理も大満足でした。

「ちゃんと美味しい旅館」は少数派なので、食材と御料理に向き合っている旅館にお伺いできて何よりでした。
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「山乃尾」さんは1890年創業の老舗で、数々の歴史的著名人が泊まったことで知られます。
「一客一亭」の方針を採っているため、客室は全て独立した家屋にあり、今回我々は「ひがし茶屋街を見下ろす贅沢な朱(あか)の間」に宿泊しました。
御料理のプランは「 極上ズワイガニ&冬のごちそう会席」で、定価は15万円を超える高級価格でしたが、一休のキャンペーンとクーポンを活用して、かなりお得に予約ができました(キャンペーン、クーポン情報は超重要!)。
そして、「朱の間」については、期待を上回るロケーションでした。

「窓からの風景を眺めているだけで充実した時間になる旅館」は訪問する価値がありますね。


今回「山乃尾」さんにお伺いしたのが雪のタイミングであったこともあり、記憶に残る宿泊となりました。

お宿のお着き菓子は名店「吉はし」さんのもので嬉しい。


それでは、いただいたご飯の内容を紹介します。
お食事は離れでの提供になるのですが、距離が離れていることを意識して調理されていて、配慮されていると感じました(例えば、椀は熱めにして、天麩羅は余熱を考慮して火入れするなど)。
なお、「山乃尾」さんは朝食も秀逸でした(後述します)。

柚子の酸味とホロ苦さを想起させる香りが。甘いけれど爽やかな酸味がある食前酒だ。

節分にちなんで豆をあしらっている。

調味料に関しても、土佐酢のジュレ、黄身酢と2種類の調味料を提供いただけるのが嬉しい。

しかし、毛蟹で香箱スタイルとは驚きの先付だ。

そして、いざいただけば言葉を失うほどの旨味と甘味に圧倒される。これは良い仕立てで、調味料も魅力的。蟹には臭いが皆無であった(当たり前のように聞こえるかもしれないが、産地でも僅かな臭みを感じることはあるので…)。

鰹出汁を効かせつつ昆布のまろやかさが白味噌の味わいと調和する吸い地。白味噌ながら甘ッたるくなく、洗練されている。白子の甘味も食感も白味噌に合う。源助大根は甘味がありつつ別の出汁で炊いているので味わいの輪郭が引き立つ。小蕪が可愛らしい。

加納蟹、鮪中トロ、バイ貝、ヤリイカ、鯛の昆布締め。加納蟹は問答無用の甘味だ。これは産地ならではの味わいだとしみじみ実感。鯛は昆布の旨味や香りをしっかりと乗せているが、身についてはしっとり感を残している。ヤリイカは甘味が強く、包丁の仕事が奏功。バイ貝もまた実に美味い。甘味が強く、香りが良い。旨味や余韻も強い。

中トロも脂が乗っていながら重たくなく、香りも良くて美味しい。旅館で供される鮪は感心しないことが多々あるので、思わぬサプライズであった。

付け合わせの野菜は蕗の薹と海老芋。蟹の身はふわんふわんで甘味が強く、香りも良い。蕗の薹も実に素敵な仕事をしてくれて、いやあ…香りが良いなぁ、春への期待が高まる!とテンションが上がった。香りと苦味も爽快だ!

そして、蕗の薹の後にもう1本の蟹を食べると甘味が強烈であった。海老芋は出汁を強めに含ませつつ、芋の甘味があり、醤油の香ばしさも軽く漂う。

鰻が入っていて、炭火焼きの地焼きで力強い食感と香り。蓮根はねっちり感が非常に強い。そら豆は柔らかすぎず良い食感で、塩気を含ませているのでアクセントにもなる。餡はとろみが強めだが、鰹出汁をキリッと効かせていて野暮ッたくはない。ただ、とろみを抑えて、蓮根餅もジューシィに仕上げた方が明らかに洗練されるのは間違いない。この火入れだけは疑問が残る調理であった。

いただいて「焼き蟹でしか楽しめない蟹の香りがある!」と実感する。

蟹は調理法で表情がガラリと変わるところが面白い。また、刺身も同様だが繊維がぷりっぷりで、これは産地らしい楽しみだ。

そして、蟹味噌にも感心した。ネガティブな臭いが皆無であるのは勿論のこと、味付けがあくまでも蟹の身の甘さを活かす塩梅に仕上げられている。

厚切りでの提供が嬉しい。しっかりと昆布〆してから鍋に使うので、海藻との一体感が高く、これは調理の妙を感じる。

海藻の名前は「神馬草(じんばそう)」。2月~3月にかけて収穫される時期限定の海藻との談で嬉しい。ご主人自ら調理に携わり、鍋に投入した瞬間に磯の香りが鮮烈に広がる。シャクシャク、シャキシャキと比較的繊細な食感ながら力強い食感だ。また、シャキシャキしながら粘度も上品にあり、軽くとろりと印象的。力強くもスッキリに感じさせる出汁も美味だ。

想像以上の蟹量で嬉しい限り。


出汁を効かせて生姜もほんのりと使用していて、問答無用に美味い!蟹の甘味を満喫させてくれる調味がありがたい。

香の物も抜かりない。

砂糖の甘味を使いつつスッキリに仕上げている。そして、くり抜きが巧い!
前述のとおり、「山乃尾」さんは朝ご飯も美味しいです。今までに訪問した旅館の中でもトップクラスの朝ご飯でした。

まず主役であるご飯はもっちり、ぱらり、香ばしく炊かれていて美味しい。

香の物は【おかず漬け】(大根と山椒)と柴漬け(加賀太胡瓜かな?)。

おかずは、鯵のなめろう、小松菜の胡麻和え、棒鱈・カボチャ・菜の花の唐墨和え。

そして、ねじり梅とくわい、筍の炊き合わせ、出汁巻き玉子、金時草のおひたしと蟹。筍の炊き合わせについては、朝の煮ものから煮方で技術と洗練を感じさせる。一つ一つ別に調理していて「料理旅館」の名にふさわしい。

味噌汁代わりという【金沢式の湯豆腐】は出汁たっぷり。寒い冬の朝に身体も心も温まる。

真鱈の西京焼き。

そして、【鴨の治部煮】は傑作だ。出汁と甘味の塩梅が洗練されている。そして、金沢らしい生麩の魅力も大いに伝えてくれる。鴨肉はしっとりと優しい火入れで、甘味を含ませている。間違いなくマイベスト治部煮であった。
「山乃尾」さんについては、セールやクーポンを狙えるので、一休経由での予約がオススメです。
店名:山乃尾(やまのお)
予算の目安:食事22,000円〜、宿泊2名100,600円~
最寄駅:金沢駅から1,700m
TEL:076-252-5171
住所:石川県金沢市東山1-31-25
営業時間:11:30~14:00、17:00~21:00
定休日:不定休
旅館で過ごす時間に癒やされる、すしログ(@sushilog01)でした。
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