木曽の食材の魅力を伝える郷土料理の名店!開田高原「わらび野」

わらび野

こんにちは、ご当地食材が大好きな、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)です。

食べログで知って以来、長らく課題店となっていたお店、「わらび野」さん。

春の山菜シーズンにお伺いしたところ、満足度が非常に高く、間違いなくこちらでしか食べられない味がある名店だと実感しました。

ご主人自らほぼ全ての食材を採取するスタイルなので、食材のバリエーションは訪問者の食運次第となります。

すしログ
すしログ

だからこそ、良い食材と出会えた時の感動は大きく、お客であっても自然の恵みを噛みしめることができます!

都会から訪問すべき素晴らしいお店だと言えますね。

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開田高原「わらび野」の魅力とは?

わらび野内観

「わらび野」  さんの魅力については、「買ってきたものを使わない」と言うパワフルなポリシーです。

ご主人が自ら採ってきた/獲ってきたものでコースは構成され、土地の食材と味を求める向きには最適なお店だと言えます。

山菜小鉢の盛り合わせ

そして、郷土料理のお店としては味付けも繊細で、野暮ッたさがありません。

1品目の小鉢の盛り合わせにマヨネーズが使用されていたので少々不安を覚えましたが、変な創作性は無く、全体を通して大満足の内容でした。

提供テンポもバッチリで、ご飯を食べ終わるまで90分と、全くダレることなくいただけます。

「わらび野」のおまかせコースの詳細

それでは、実際にいただいた内容を紹介します。

コースについてはユニークなスタイルで、予算の上限を決めて、あとは当日の食運次第で変動します。

5,000円~10,000円との談でしたが、無事に食材たちにありつけてラッキーでした。

中乗さん
中乗さん02

僕はドライバーだったので飲めませんでしたが、妻がいただいた福島宿・中善酒造店さんの「中乗さん」は美味しかったそうです(特に一杯目のもの)。

山菜小鉢の盛り合わせ

山菜小鉢の盛り合わせ

芹のお浸し、冷製茶わん蒸し蕨ソース、つりがね人参のゴマ和え、花山葵のお浸し、山桃のおかかマヨネーズ和え。

ここに来て良かったと思わせる1品目だ。芹は香り良く、つりがね人参の葉はゴマ和えで香ばしく後味にホロ苦を楽しませる。花山葵はしっかり辛くて爽快!香りも良い。ご主人に聞けば、辛味を引き出すのは技術が要るそうだ。教えていただいた70℃でサッと茹でたところ確かに辛味を引き出せて自宅で大満足であった。きめ細かく卵の風味を楽しめる茶わん蒸しに蕨のソースがとろりと一体化するのも当地らしくて嬉しい。山桃はホップの香気成分と似ているそうだ。シャキシャキしつつ繊維質がある。ホロ苦なのでマヨネーズ和えが馴染む。

椀:蕗の薹の真薯

椀:蕗の薹の真薯

昆布出汁を効かせたまろやかな吸い地。真薯はふわんふわんで、蕗の薹の香りがたっぷり。甘味が付けられていて優しい味わいに仕上げている。吸い口の二輪草は見た目が可愛らしく、軽い苦味があるので素敵なアクセントだ。

ヤブカンゾウの新芽とホタルイカ

ヤブカンゾウの新芽とホタルイカ

富山県産ホタルイカとヤブカンゾウの新芽の下三分の一を用いた酢味噌和え。ヤブカンゾウはシャキシャキした食感と癖のない甘味と香りが魅力。一般的なぬたで用いられるわけぎのようなワタならびにトロトロ感が無いので、ピュアに食感を楽しめる山菜だ。酢味噌にはやや強めに甘味を付けている。

岩魚の塩焼き

岩魚の塩焼き01

頭は揚げたかのような香ばしさだ。

岩魚の塩焼き02

身はみっしりとしていて旨味が凝縮している。これは味わいが強い岩魚で実に美味い!肝は外して上品に提供しているが、野趣がふんわりと広がるので嬉しい限り。香りこそが川魚の魅力だと実感する。ひとたび海魚とは異なる魅力に気付けば、川魚の香りを清涼感と感じる。

鹿肉のタタキ

鹿肉のタタキ

付け合わせの薬味は、天然ものの浅葱と行者ニンニク、針生姜。調味料は行者ニンニクを漬け込んだ出汁醤油。鹿は大鹿村のもので、柔らかくて香りが良い!生の行者ニンニクも嬉しいご提供で、硬くなる前の今の時期限定との談であった。

山菜の天麩羅

山菜の天麩羅

山菜は山ウド、ヨモギ、蕗の薹。山ウドは香りが良く、梨のようなフルーツ香を感じる。食感はとろりとして、苦味が広がる。ヨモギも香り良くて、甘い!蕗の薹は裏切らない香りと苦味である。出会いに感謝する山の天麩羅。山菜のピークは毎年読みづらいが、ベスト・オブ・ベストであれば種類がより多くなったのではないかと思う(低地の山菜が主体であったため)。

活の岩魚のちらし寿司

活の岩魚のちらし寿司
活の岩魚のちらし寿司02

なんと、活の岩魚からさばいてすぐさま作るそうだ!岩魚の身は10分で身が締まりパサついたように感じるとのことで、さばいてから食卓に提供されるまで10分以内という凄いちらし寿司だ。もてなしの心意気の結晶体。希少な岩魚のいくらもたっぷり使用されていて贅沢。

活の岩魚のちらし寿司03

岩魚の身は軽い漬けにしているので、ぷりっとしていて、噛み締めた時にもっちり感もあり、旨い。酢飯には甘味を付けつつ、全体的にバランスが良く、漬けやイクラの塩気やコクと合わせている。

留め椀

留め椀

前日に採ってきた天然モノの椎茸とさっき摘んだばかりの浅葱。椎茸は香り良く、食感はコリッコリ。

「わらび野」のお店情報と予約方法

「わらび野」さんは、お電話での予約となります。


わらび野(食べログのリンク)

店名:わらび野(わらびの)

予算の目安:5,000円~10,000円 ※希望額を提示して、当日の食材次第!

TEL:090-4261-1755

住所:長野県木曽郡木曽町開田高原末川3899-6

最寄駅:なし

営業時間:要相談

定休日:不定休

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食のために死ぬまで旅行し続けようと誓う、すしログ(f:id:edomae-sushi:20201002142555p:plain@sushilog01)でした。

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