こちらは上方広しといえども、バッテラ発祥のお店として名を馳せる名店です。
創業は何と1891年(明治24年)!
大阪で、たこ竹さん(創業1831年)、吉野鯗さん(創業1841年)に次ぐ歴史です。
3代目の頃の1980年代に一度暖簾をおろされてしまったそうですが、30年後の2016年に4代目の手によって見事復活!
伝統の味を守り、全国から鮓好きを引き寄せておられます。
「バッテラ」とは?
まず、こちらを特徴づける要素は、鮓の形状。
「バッテラ」とはポルトガル語で小舟を意味する「bateria(バッテイラ)」が語源とされます。
元々はコノシロ(小鰭の成魚)を用いた押し寿司であったそうですが、コノシロの尾の方がピンと張った姿が「舟」のようだから名付けられたとされます。
ただ、その後コノシロの価格が高騰したため鯖で代用し、こちら鮓常さんで舟形の押し箱を用いるようになったそう。
現在は鯖の方が高いですが、原価の高騰がなければ「鯖のバッテラ」は生まれていなかったかもしれません。
鮓常さんのバッテーラ(バッテラ)
バッテーラ膳
お昼の「膳」はバッテーラに巻物、小鉢、赤だしが付きます。
小鉢
大根と青海苔の葛豆腐。
大根の香りと繊維質を楽しめ、出汁を利かせた白味噌が良い味わい。
バッテーラ、巻物
この見た目には否応なしにグッときますね。
鯖の切り身はバッテラなので小ぶりですが、脂が乗った鯖をしっかりと〆て旨味を閉じ込めている。
酢飯は甘みあり、大阪らしい。
みっちりではなくふんわりと押されており、酢飯への空気の入り具合が良いバッテラだと感じました。
白板昆布の酢がキリッと引き締め、爽やか。
酸味の二重奏が印象的で、酸味を感じるバッテラです。
巻物は椎茸から炊き地がじゅわっと滲み、キュウリが爽やかに受け止める。
これは女性であっても一口で一気に食べて欲しい!
ガリは程よく甘く、辛みもあるもの。
赤だし
出汁が美味しく、椀種がサツマイモでびっくり!
名物【バッテーラ】がある限り、お客さんは続く事でしょう。
鯖好き諸氏におかれましては、
同じく天満にある鮓直さんの【棒寿司】と合わせて訪問されてみてください。
寿司常さんのお店の情報
寿司常(食べログのリンク)店名:寿司常(すしつね)予算の目安:バッテーラ膳1,500円など最寄駅:大阪天満宮駅から120m
TEL:06-6351-9886
住所:大阪府大阪市北区天神橋2-4-3
営業時間:11:00~14:00、17:00~21:30
定休日:水曜、月・火はランチお休み、第2火曜
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